Escape from Tsuki No Uragawa ZOO | 安眠妨害水族館

安眠妨害水族館

オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

Escape from Tsuki No Uragawa ZOO/Migimimi sleep tight

¥270
Amazon.co.jp

1. Escape from Tsuki No Uragawa ZOO

2ヵ月連続でのリリースとなったMigimimi sleep tightのDigital Single。
本作は、2016年11月に配信が開始された第一弾シングルです。

大山美鈴、ヨシイカズト両名とのコラボレーションにより制作された、フルアニメーションMVも公開中。
彼らの世界観を伝えることに特化しているようで、セールスよりも"知ってもらう"を優先した楽曲と言えるでしょうか。
"手書きから生まれる温かみ"と、"プリミティブな音色要素をもつEDMロック"の組み合わせがテーマになっているようで、実に味わい深い内容になっています。

イントロのキラキラとしたシンセの音色に、アヤビエの「ロマンサー」が始まりそうな気がしてしまう。
他の曲を聴いても感じたことだが、バンドが変われど、ジャンルが変われど、涼平さんらしさは大きくブレてはいないのだな、と。

ただし、そこでいつも通りで終わってしまったら、それこそメガマソとは別にバンドを立ち上げた意味、他ジャンルで活動している意味がなくなってしまう。
その懸念は、バンドサウンドが重なってきた時点で、一気に払拭されることになります。
なんというか、ラテン調というか、サンバ調というか、ヴィジュアル系ではまず耳にすることがないであろうノリがある。
サウンドメイクは確かにEDMなのだけれど、アナログ的な盛り上がりも両立しているのですよ。

キャッチーなメロディはあまりなく、ここがサビ!というパートもなし。
一番ノリが最高潮になる部分が、歌の入らない間奏という天邪鬼っぷりなのだが、それは会場限定シングルとして発表された「Akirakeiko」でも示した手法。
結成間もないタイミングで、こういう捻くれた楽曲が2曲も飛び出すとなると、ただハズシを狙ったわけではなく、これで音楽シーンを塗り替えようという明確な意図もありそう。
ライブでは既に定番になっているようで、フロアがどんな様相になっているのかが気になります。

ノリ重視だけど、世界観も濃厚。
「Escape from Tsuki No Uragawa ZOO」というワードだけで色々と想像が膨らみますし、そんなタイトルを持ってこれただけで勝ちですね。
ちなみに、Amazonでの購入は270円だけど、iTunes Storeでは250円でした。
これから購入する場合は、ご参考として。

<過去のMigimimi sleep tightに関するレビュー>
The Lovers
Akirakeiko
Migimimi