日本語に対応する英語ページを5秒で取得 | 特許翻訳 A to Z

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1992年5月から、フリーランスで特許翻訳者をしています。

特許専門用語集-C(1) との関連です。
USPTOの長官は、かつてCommissionerと呼ばれ、現在はDirectorです。

では、日本の長官をはじめとする特許庁職員の(庁での)英訳は、どうなっているでしょうか。
これを、調べてみます。
Google で「特許庁長官」と検索すると、一番上に、

特許庁の幹部名簿 | 経済産業省 特許庁 - Japan Patent Office

という資料がヒットしました。

中を確認してみると、「特許技監」「総務部」「審査業務部」「審査第一部」「審査第二部」「審査第三部」「審査第四部」「審判部」といった部署名と、審査長や審判長を含む肩書きが、個人名とともに一覧でまとめられています。

これの英語版を探すのが、特許庁で使用している表現を拾う最も簡単な方法だろうと思います。
ページの一番上に「English」というリンクがありますから、これをクリックしてみます。
すると・・・出てくるのは、英語版のトップページ。
ここから辿って幹部名簿を探し出すのは、難儀です。

特許庁に限らず、似たようなことは、調べものをしているとわりとよくあると思います。
そういうときに、一発で欲しいページを手に入れるための方法です。

対応する英語ページが存在するという前提条件付きですが、たいてい、5秒もあれば十分です。

たとえば、特許庁の日本語ページには、長官に「こみや よしのり」、特許技監に「こやなぎ まさゆき」とあります。
これをGoogleで、

  komiya yoshinori koyanagi masayuki

と検索してみてください。

単に、2人分のファーストネームとラストネームを並べただけです。
一番上に、『Principal Officers of JPO | Japan Patent Office』がヒットします。
中を確認すると、上で拾った日本語版の対訳になっています。

特許庁長官はCommissioner、特許技監はDeputy Commissioner、審判部長はDirector-General, Trial and Appeal Department、審判長はChief Administrative Judge……。
みんな書いてありますね。

今回は特許庁の英訳なので、正しいかどうかは別問題ではあるのですが、調べ方の事例として取り上げさせてもらいました。

日本人の個人名が一定数以上入っている場合はその個人名、ない場合は対応ページを特定できそうな他のキーワードを適当に選べばよいでしょう。

たとえば、日本語版の『商標審査便覧』に対応する英語コンテンツが欲しいとします。
上のほうに、
 15.優先権
 15.01(PDF:192KB) 優先権主張を伴う・・・
 15.02(PDF:169KB) 優先権主張を伴う・・・
 15.03(PDF:128KB) 優先権主張を伴う・・・
という文字列がありますので、Googleで、

  "15.01" "15.02" "15.03" trademark

と検索してみます。これだと少しヒット数が多すぎますから、

  "15.01" "15.02" "15.03" trademark site:jpo.go.jp

として、サイトを限定します。
ヒット数が6件になり、『The Trademark Examination Manual - Japan Patent Office』を取得できました。

日本語版ページは2016年4月1日更新、英語ページは「29 March 2013」とありますので、完全な対訳ではないのですが、調べものの手がかりなどに利用するには、十分でしょう。

上にあげたような方法で常にうまくいくわけではないとはいえ、大学や官公庁などの組織が提供しているコンテンツでは成功することが多いので、ひとつの選択肢として覚えておくと、便利です。

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