理想のクラブを探して 「FC岐阜編」 | Jリーグを観に行こう!

理想のクラブを探して 「FC岐阜編」

地域に根差したスポーツクラブを目指して、Jリーグの中で一定の成果をあげているクラブを紹介してきましたが
今回はJクラブではなく、JFLのクラブである「FC岐阜」です。

FC岐阜は、現在Jリーグ入りを目指しているクラブです。
設立の目的も、Jリーグ百年構想に沿ったものとなっています。

FC岐阜は、設立当初の目的として大きく3つのことがあったそうです。

・高校・大学・社会人へと進んでいくにつれ、目標となるチームがない岐阜サッカーを変え、象徴となるクラブになる。
・岐阜は名古屋の属国といわれるほど岐阜に対する帰属意識が低い。そこで岐阜の新たなシンボルとなりたい。
・百年構想で示されている欧州のような地域に根差した総合スポーツクラブを目指したい


このクラブは、現在JFL(2008年よりJ2へ)のクラブですが、総合スポーツクラブの実現へ向けて動き出しています。
FC岐阜を運営する、スティックルバック・スポーツクラブは
サッカー・陸上・柔道を持っています。
確かな情報が得られませんでしたがラグビーチームも持っているそうです。

湘南についてあつかったエントリーでも大学との提携について語りましたが
このクラブはそもそも、大学の方が中心となって設立されたものです。

特徴的なのが、下部組織に大学年代のチームがあることです。
大学との提携などで大学年代につながりがあるJクラブはありますが
クラブそのものに、大学年代の下部組織があるのは岐阜だけでしょう。
昨今、大学年代の育成が大変見直されてきている中で、下部組織に大学チームがあるというのは
非常に面白い試みといえるのではではないでしょうか。

岐阜は地域リーグ時代、地域リーグの特性上試合観戦が無料ながら、1万2千人以上集めた試合がありました。
4部相当のリーグで、無料とはいえこれだけ集められるとは、素晴らしいと感心したものでした。

現在岐阜は、ホームで16試合を行い、平均観客動員数は3378人。
J2参入条件の一つでである平均観客動員数の最低数値は、3000人でありますからまずまずといえるでしょう。
といいますか、J2参入条件であまり凄いとは感じませんが
この数値は高めに設定されているもので
JFLでこの観客動員数は充分に素晴らしいものがあるといえます。
順位も、現在(32節を終了)3位につけており、J2参入条件の4位以内をキープしています。
岐阜は、財政状況に関してJリーグから改善するよう求められていますが
例え今年昇格できなくても、充分に地域に根差してからJ2昇格を目指しても遅くはありません。

このような理念があり、JFLでありながらこれだけの観客動員数があるのですから、
昇格が実現した時には、自信を持ってJリーグに上がってきてもらいたいところです。

岐阜はJFLのクラブですし、当然財政状況も厳しいものがあります。
現在Jに属していないクラブながらJリーグ百年構想を実現しようと頑張っている姿は
同じくJFLに所属するクラブや地域リーグのクラブ。
そしてJのクラブにもとても励みになるとおもいます。
また岐阜以外でも、地域リーグの東北リーグに属する
「塩釜FCヴィーゼ」も「する」という部分の充実を目指して
自前でつくった芝生を地域に解放したりして、百年構想を発表する前から
ドイツの環境に刺激を受け百年構想の実現へ向けて頑張っています。
このようなクラブがJリーグに昇格した時Jリーグにどのような刺激を与えられるか。
期待したいところです。

岐阜に、スポーツクラブ文化が根付くのか今後も注目していきたいところです。

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