第2回 ディフェンスを強化しよう(その2) | 知っておきたい麻雀戦術

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フリーで麻雀は普通にできるけれども、なかなか勝ちきれない人に、
リアル麻雀で勝ち切るための技術紹介をするブログ…のはずだったのですが、
最高位戦のプロになって、プロ活動の話ばっかりになってます。
2019年からは天鳳(ネット麻雀)の話も多くなる?予定です。

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おはようございます。




前回の予告通り、より実戦的にいきます。




実戦でディフェンス能力が欲しいな、と思うのは

やっぱりトップ目の時ですよね。




ということで、今回からトップ目の守り方を考えてみましょう。




トップ目と言ってもダントツから微差まであり、

それによってしのぎ方が変わってきます。




理想的なのは、ダントツになってトップを諦めさせ、

2着・3着争いに持ち込ませる
というパターンです。




こういう展開に持ち込むためには、

同卓している人がどういうタイプの麻雀をするか、

しっかり把握しておく
必要があります。




着順に関して言うと、

だいたい3タイプに分けられます。




①着順に関係なく、目の前の手に一所懸命なタイプ




②現実的な着順を1着でも上げたいタイプ




③無理気味でもトップを取りにいきたいタイプ




同じ点棒・状況でも3者は全く違う麻雀をします。

これを踏まえて麻雀をしない人が多すぎます。




既存の戦術論にはほとんど出てきませんが、


私は人間的な部分こそが麻雀のキモだと思っています。




「自分だったらこうするから、多分こんな手だろう」

なんて考えでは、勝つのは相当難しいと思います。

挙句に「そんな手でアガるか?」「そんな待ちするか?」


なんて言っちゃう人もいたりして…




自分は「人には人のやり方があるってことを軽視している人間だ」

と言っているも同然です。




逆に言えば、そういうことを口にする人は、

基本的に自分の打ち筋をもとに人の捨て牌を判断するってことです。

これはかなり有益な情報です。参考にしましょう。




我々はそんなことは口にせず、もっとスマートに、

つまり、同卓者の三者三様の考え方をうまく活用して、

麻雀を自分に有利に展開させるように心がけましょう。




さて、トップ目をキープする話に戻りますが、

まず、すでにダントツになっているケースから始めましょう。




この場合、②のタイプの人には協力してもらいやすいです。

このタイプの人は、夢を見るような手の進め方をせず、

手堅く現実的に手牌を進めます。

要所はすぐ鳴くタイプでもあるので、

和了率も高いのですが、読みやすい場合も多いです。




しかし、ここで注意点があります。

この手の人は基本的に麻雀がうまい(牌効率がいい)ので、

あわよくば直撃で差を詰めようとしてきます。

そこで、直撃は避けられるよう、事前に準備しておきます。




それが前回も触れた「先手をとる」という事です。


いざという時にいつでもシノギにいけるように、

安牌を用意する、ということですね。




代表的な方法が、いわゆる「決め打ち」です。

決めにきたか、と思わせてプレッシャーをかける意味もあります。




使いやすいのは次の3種です。




1.国士無双


(オリやすいが進行がバレやすく、回しが効かない)




2.四暗刻・七対子


(回し打ちが効くが、おおむね手が遅く、待ちが狭い)




3.混一系


(プレッシャーは掛けやすいが、回しが若干効きづらい)




配牌が悪くても問題ありません(ある意味むしろ歓迎)。

理想形に少々遠くてもガッツリ高い手を狙いましょう。




初打からあえてバレバレの捨て牌でスタートします。

捨て順については、周りの進行状況に合わせます。




といっても絞るのではありません。

むしろ鳴きが入るまでは好牌先打でいきます。

(「いい手が入ってるのか?」と思わせられれば完璧です。)

迷い無しでズバズバ行っちゃいましょう。




鳴きが入った後は、鳴いた人の状況に合わせて、

テンパイ気配までは協力するのか、逆に絞るのかを判断します。




特に鳴きが入らない場合でも、中盤(7順目以降)に差しかかったら、

周りの状況を見ながら、いつでもオリに回れるようにしましょう。




もちろん、ザクザク好牌が入ってきて、自分が圧倒的に早い感触であれば、

状況を見てリーチをかけたりして、決めにいく場合もあります。

(ていうか、たまにはそうしないとプレッシャーになりません)




しかし、基本的にディフェンスのために好牌先打するわけですから、




①ポンテン・チーテンで

②他家が聴牌に遠い感じで

③十分に上がり目のありそうな




場合のみ鳴くことが許されると思ってください。

(もちろん、残り巡目を考えての鳴きならOKです)




このディフェンスモードで打つときの最大の難所は中盤です。




序盤の切りで他家の思惑を大筋でつかみ、

自分にとって最も都合のいい考え・手牌を持っている人を応援し、

最も都合の悪い人をブロックしていくわけです。




しかも(誰かがよっぽどヤバそうな感じでない限り)深入りは禁物です。

慎重かつ大胆に、自分の読みを信じて進めましょう。




中盤以降は自分の手は二の次です。

好形テンパイか超好形イーシャンテン以外はクズ手と思って下さい。




終盤は基本的にベタオリでかまいません。




最後に、ディフェンスモードの鉄則を。




イーシャンテンに色気を持つな




主役は譲って裏方に徹しろ




今回はちょっと長かったですか?




次回も引き続き、トップ目の守り方を考えます。



それではまた。


<ディフェンスを強化しよう(その3)も読む!>

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