実戦への導入
「距離勘を高める4」に続きます。
自分の基準距離が掴めたら、実戦(ラウンド)への応用です。順に説明します。
1.練習グリーンの平坦地で、そこで日頃やっているストロークで平常通り気持ちよくストローク。
2.慣れてくれば(平常心でストローク出来るので)1回でもよいですが、2~3回転がす。
3.この転がり距離が「今日の自分の基準距離」となります。
「今日の基準距離」と言うのは大変に重要な意味を持ちます。
日頃の基準距離は忘れる、今日の自分の中の神様(基準)は「今日の基準距離」です。
4.日頃の基準距離が7歩なのに、1.での今日の転がりが10歩であればかなり速いグリーンであることもわかります。
ですから、本戦で10歩の距離であれば、今日の気持ち良いストロークをすれば、10歩転がるということになります(これを覚えておく)。
5.同じく本戦で20歩の距離であれば、今日の自分の距離の2倍の距離を転がせるストロークをすればよい、と単純化されます。
2倍の距離はどのくらいのストロークにすればよいか、私の場合はテークバックの振り幅が距離を決めますので、頭の中では√2(*1)ですから、1.4倍くらいの振り幅でストロークすることになります。このようなイメージで距離が合うようになります。
素振りをして距離(振り幅)を合わせるのも良いですし、片山晋呉がやるようにボールをアンダースローから転がすようにして振り幅の大きさをイメージするのも良いでしょう。
なお、基準距離よりも短い場合、例えば3m位の場合と言うのは、ストロークの振り幅を小さくしますが、それこそ勘で対処できます。
6.以上から、正しい勘を働かすには、距離は正確に把握しなければならないと言えます。
小田孔明は距離を歩測するようになってからパットが上手くなったと仰いますが、まさにこのことを指摘しています。→「小田孔明の正確な距離の把握」
なお、距離を測ることでスロープレーにならないように気を付けましょうね。
この方法の特徴は
1.広いグリーンでも適用できる
2.速いグリーンでも適用できる
3.その日の体調も関係なく適用できる ことです。
なぜなら、1.2.3.をひっくるめての今日の基準距離だからです。
即ち、グリーン上では体調やグリーンスピードに関係なく、距離の長さだけが変数と見做せることになります。
勿論、上りや下りは距離を増減すればよいことですし、曲りへはラインお読みとして対処しなければなりませんが、こと距離に関しては自分の「勘」が働きやすいというわけです。
ですから、今日は二日酔いでパットの距離勘が合わないという言い訳は通用しません!(笑)。
*1:振り子式のストロークと言っても、人間は単純な振り子とは言えませんが、自然振り子の場合のエネルギーの強さは単純に言えば、振り幅比の√に比例します。
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