プリンタと印刷機の印字方法の違い(オフセット印刷編) | PressbeeのTips【印刷工房プレスビーのハチのブログ】

プリンタと印刷機の印字方法の違い(オフセット印刷編)

こんにちは。ハチです。
さっそく、昨日 に引き続き、プリンタと印刷機の印字方法の違いについてお話をいたします。

今日は、オフセット印刷機編です。
さっくり、図解です。





まず、版の説明をします。
1.版は、絵や文字が塗られる部分(画線部)を点やベタ(塗りつぶし)で表現しています。
その部分は親油性の特殊な薬がそのままのこり、不要な所は取り払われます。

2.湿し水(油=インクとの分離用に使います)を反面に流し、インキが不必要なところにつかないようにします。
 ちなみにこの画線部は親水性がなく、水をはじく性質があります。

3.油のインクは、親油性のある画線部にのみつき、不要な部分は同じくはじかれてしまいます。この状態で、インクは必要な部分にだけ付着します。

4.区別されたインクは転写され、次のブランケット胴に移ります。


次に、作業の流れです。

5.水ローラーから版が巻かれた版胴に湿し水が流れます。
 次にインクを付着させていきます。水とインキが分かれる仕組みは上記に記しましたので、その流れでインキと水を分けます。
 インキのみを一度、ブランケットと呼ばれるゴムでできた転写ローラーに写し取ります。
 このように転写することで、直接紙に水がふれないので、伸びたり滲んだりすることが少なくなります。(全くないわけではありません)
 ブランケット胴から紙へ、圧胴で圧力を掛けながらインクを転写します。この後、乾燥させて印刷は終わりです。


…少々わかりづらいでしょうか?
版画に途中に転写する工程が増えている、と考えていただくくらいが一番わかりやすいと思います。

水や、インキなど機械で調整はしますが、やはり制動が効かないものを扱う分、印刷はプリンタよりも手間がかかります。
ですが、きちんと制御できるよう専門のオペレータがつき、常時検査をしながら印刷を行っているので安定したものができあがるのです。

プリンタは、早いけれど、大部数刷るには単価が高く、商品の幅も少なくなります。
印刷は、天候やいろいろな条件に左右はされるけれど、商品の幅は広いですし、大量印刷もプリンタよりは低コストが可能です。
パンフレット印刷も掛け合わせ次第でサイズを変形にすることが可能なくらいです。
(通常、A4は8P分しかかからないのですが、サイズ次第では倍入れることも可能になったりします)

また、デザイナーさんの有名な方などは、実際印刷する工場へ出向き、色を見ながら細かく調整をされたりなどできるくらい、プリンタよりも色味にも幅があります。調整が可能なのです。

ですので、お客様の条件にあった印刷屋さんを見つけることが大切だと思います。
ときどきは、私どもも使ってみていただけると、なおうれしいです(笑)

レーザープリンタとオフセット印刷の違いをおわかりいただけましたか?
不明な点やわかりづらかった点などは、お問い合わせいただければお話させていただきます。

よろしければご連絡くださいませ!!