三国志(2の巻) | not simple.

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あるときはさすらいの本読み、あるときはジャンル無用の映画好き、またあるときは、B級グルメの備忘録

三国志〈2の巻〉参旗の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)/北方 謙三
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【Amazonより】

繁栄を極めたかつての都は、焦土と化した。長安に遷都した董卓の暴虐は一層激しさを増していく。主の横暴をよそに、病に伏せる妻に痛心する呂布。その機に 乗じ、政事への野望を目論む王允は、董卓の信頼厚い呂布と妻に姦計をめぐらす。一方、エン州を制し、百万の青州黄巾軍に僅か三万の兵で挑む曹操。父・孫堅 の遺志を胸に秘め、覇業を目指す孫策。そして、関羽・張飛とともに予州で機を伺う劉備。秋の風が波瀾を起こす、北方<三国志>第二巻。

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好きならすっきと~言えないこっころぉに~♫
と思わず歌ってしまう三国志。

北方謙三って読んだことなかったのですが非常に読みやすいです。
ハードボイルドってどうも好きなものがあまりないので、倦厭してて損したなぁ。

呂布が非常にピュアです。
女に振り回されるのは演義原作のものでも変わりはないのですが、妻に対しての一途な感じがほろりとさせられます。
というか妻が亡くなった後、どうやっても死亡フラグたつでしょう(爆)
2巻は呂布が主役とも言うべき巻じゃないでしょうか?
あと老いのかんじ方が非常に繊細に描かれているなぁとおもいました。
赤兎を海で洗っているシーンです。

さらりとかかれてるのですが、無常というか誰に求めようもない時間というものの無常感をほんの1,2行で感じさせる筆致・・・!
本当にすばらしいです。