美容師のための 数値分析力向上講座④ 〜再来率とお客様の欲求~ | みんなの【分かる】と【分かり合える】のお手伝い!KIマネジメントコンサルタント町さんのブログ

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KIマネジメントを理解すれば、嫌いな数字が共通言語に変わり、辛い作業が未来への取り組みに変わります!

短い休憩だったが、石田と濱名はこのセミナーの内容を少し整理が出来た。

『濱名、もしかすると私たち、ものすごい遠回りをしていたのかもまったり

『どういう事ですか、店長顔文字(+´・_・`+)ン?

『だって、何の根拠もないのにスタッフの皆をあちこちに引っ張り回していたという事でしょ?』

『確かにそうですね・・・。毎月毎月何かイベントがあるから、その度に“今月はキャンペーンをしたから客単価が下がっても仕方がないとか、先月の客数が少なかったから今月は紹介カードを配ろうって・・・。よく考えるとあっちへ行ったりこっちへ行ったりだったのかもしれないですねまったり

『だから、この勉強会で自分たちで数字を使いこなせるようになれば、もっとスタッフへの発信がシンプルになるんじゃないかと思うの笑



二人が席に戻ると同時に真壁が講義を再開させた。

『それでは先ほどの続きを。先ほど申しました様に、再来率はその周期に応じて見るべきポイントが異なります。

そして、今までは美容室であれば120日再来を見ている事が多かったのですが、今は少しずつそれが90日再来に注目が集まっています。

その理由が、VIP客にあるのです。


そもそもVIPの定義は各店で異なりますから、ここでは一旦VIP=ロイヤルカスタマーと考えてください。

そもそもVIPと言うのは金銭的なくくりになってしまっている事が多いのですが、本当に大切にしなければならないのはロイヤルカスタマーです。

VIPは手段、ロイヤルカスタマーは目的と考えられます。』



石田は頭の中で

(今まで漠然と同じ方をイメージしていたけど、何が違うんだろう?)

と考えていた。



『VIPと言うのは一般的に“年間10万円以上のご利用で、8回以上のご来店”などと定義づけられます。

方やロイヤルカスタマーは、定義づけられているお店すら少ないのが現状です。

ロイヤルカスタマーのロイヤルは忠誠心と訳されますので、その店舗に対して忠誠心の高いお客様と訳されます。』


カフェ好きの濱名は石田に囁いた。

『店長、だったらロイヤルミルクティーってのは、忠誠心の高いミルクティーって事なんですかね?』

同時に真壁が続けた。

『ちなみにロイヤルミルクティーのロイヤルとは綴りが異なります。

ロイヤルカスタマーのロイヤルはLから始まりますし、ロイヤルミルクティーのロイヤルはRから始まります。

ミルクティーの方はご存知かもしれませんが、王室と言う意味ですね笑

こういう雑学的な小ネタだけメモる方がおられますが、出来ればメモ欄は違う事でお使いください。』



メモを取っていた濱名の手が止まるのを横目で見て、石田は微笑んだ。

『日本語ではなかなかロイヤルカスタマーに合致する表現が見当たりませんが、しいて言うなら上得意客と言った感じでしょうか?

ただ、本来はそのロイヤルカスタマーとは“自社の思いが伝わっているお客様”もしくは“互いに理想の状態を共有できているお客様”というイメージが最適です。

と言うのが、お客様の求めるものが変わってきているからです。』



新しい資料が手渡されて石田は素朴な疑問を感じた。


お客様の欲求


(これのどこが数字分析の資料なんだろう?)

いつもそんな思いを知ってか知らずか、真壁はその思いに対する答えを教えてくれた。

『恐らく大半の方が、“あれ?この資料は接客講習などで見かけるような資料じゃないかな?”と思いましたよね?

実際に接客の講習などでも同じような話が出てくると思いますし、むしろそう願います。

でもね、これが正に数値分析力の大切なポイントなのですポイント。


この資料の見方ですが、まず左側が人間の欲求レベル。

最初に生理的欲求があり、その右横に“ご先祖様は・・・”とあるのは人間の根本的な心理を表現しています。

ですから、生理的欲求を言葉で表現すると、“今日食べる物を確保したい”と思うものです。


次に生理的欲求が満たされると、安全を求めるようになります。

安全とは、外的から襲われたくないと思う欲求ですね。

安全欲求が満たされると仲間との接点を求めるようになり、その次には仲間の中で尊敬されたいと思うようになりますね笑


と、ここまでの1~4、生理的欲求から尊敬欲求までをまとめて”欠乏欲求”と言います。

欠けているものを埋めるための欲求。


次に5段目の欲求を自己実現欲求と言い、それまでの欲求とは毛色が異なります。

自己実現と言う言葉は最近特に耳にする機会も増えましたが、簡単に言うと“なりたい自分になる”という事ですね。

4段目までの欲求と異なるのは、欠けているものを満たすのではなく、最低限を確保した上で次の欲求を持つという観点から、成長欲求と呼ばれます。


成長欲求にはこの自己実現欲求の次の自己超越欲求、更には最終的にはコミュニティ発展欲求と言うところに行きつくと言われています笑

これらが人間の欲求レベルです。

では、また少し休憩を入れましょう笑








2月開講の『数値分析力向上講座』の疑似体験をしていただいています!!

ご参加お待ちしております!!




数値分析力向上