美容師のための 数値分析力向上講座⑤ 〜欲求レベルの活かし方~ | みんなの【分かる】と【分かり合える】のお手伝い!KIマネジメントコンサルタント町さんのブログ

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KIマネジメントを理解すれば、嫌いな数字が共通言語に変わり、辛い作業が未来への取り組みに変わります!

『それでは先ほどの資料を再び。



お客様の欲求

これをマズローの欲求段階説と言いますが、ポイントは五つ。


一つは、“下位の欲求が概ね満たされるまで、その上位の欲求が生まれない”という事。つまり、金銭欲求が7~8割ほど満たされるまではその上位欲求である尊敬欲求などは出てこないという事。


そして二つ目、それは“その人個人のライフステージと共に欲求レベルが変化する”という事。

例えば職のない方で生理的欲求、今日食べるものがあるかどうか分からないという方が、コミュニティ発展欲求を持つとは想定できません。

しかし、それも職に就いてある程度キャリアを積んだ方がそれに見合う金銭をもらって生理的欲求が満たされるようになると、最終的にはコミュニティ発展欲求に辿り着くと考えられるのです。


そして三つ目、“時代と共に欲求レベルが変化する”という事。

個人の欲求がその方のライフステージと共に変化するのと同様、人間の欲求レベル自体が時代と共に成長しているという事です。

戦後の復興期の物がない時代に生きてこられた私たちの先輩方と、物が溢れて心の豊かさの欲求を望む私たちの後輩たちでは、根本的に持っている欲求が異なります。

それを端的に表すのが、そもそも1960年代にこの理論が発表された当時は、5段階までだった欲求レベルですが、今では7段階にまで増えています。


そして四つ目。

先ほど申しましたように7段階にまで増えた欲求ですが、その7段階は大きくは4段階目の尊敬欲求と、5段階目の自己実現欲求の間に大きな線が入ります。

1段階目までを欠乏欲求という大きなくくりで、5段階目以上を成長欲求という大きなくくりで分けられます。

欠けているものを満たしたいという、いわば外発的に動機づけられる欠乏欲求と、満たされたものをさらに充実させたいという、内発的な動機づけを必要とされる成長欲求。

ここでポイントは、先ほどの三つ目の“時代と共に欲求レベルが変化する”という前提を当てはめると、“今までは欠乏欲求の時代だったが、これからは成長欲求の時代であると考えられます。



そして最後。

これは今回の話と直結する事ですが、“先ほどの仮説は全てお客さまにも当てはまる”という事。

これらの欲求段階をお客様に当てはめてみましょう。』




石田や濱名にはまだ何の事だか分からない。

その話と再来率がどの様に関係するのか?


真壁は続けた。

『美容室に来るお客様の根底にあるニーズは何か?という事を考えてみましょうか?

これは勝手な仮説なのでお店に帰って自店でえれぞれ考えていただきたいのですが、まず根本にある欲求は“かっこ悪いとかダサいと思われたくない”という、いわゆる身だしなみ程度という欲求ではないでしょうか?


次に来るのが少なくとも人並みでいたい。

ちなみにこのレベルの欲求の方がサロンに求める事は、便利さ、つまり近いとか、女性であれば駐車場が広いなど。そして一番はストレートに価格。

ここで言う価格とは、価値とは無関係に価格です。

私は時計をしませんから理解できませんが、“時間を見る”という便益、ベネフィットと言いますが、それだけであれば下手すりゃ100均でも売っているかもしれません。


しかし、時計を“セルフプロデュースの手段”と考えると、何万円どころか何千万、世界一だと25億円もするのだとか・・・。

単純に25億円と考えると、高くて仕方ありませんがそこに価値を見いだせる方であればきっと高いとは感じない・・・、と言うより金銭的には高いと感じるが、価値としては高いと思わないという事です。


ですから、この欲求レベルの方にとっては、価値があろうがなかろうがとにかく絶対的な価格として安いものを求めるという事です。


そして人並み以上はと言う欲求が満たされた方は、次に友達に好かれたいという欲求が芽生えてきます。

これは特に女性に強い欲求であり、男性はどちらかというと異性に認めてもらいたいという欲求でしょうか?

その次が友達の中で自慢が出来る状態。

この二つの欲求レベルでは、どのお店に行っているというブランドと、流行についての情報収集や情報発信が重要になってまいります。


表現的にはよろしくないかもしれませんが、友達と美容室の話をしていて『カット料金が安い店に行っている』とは言いにくいでしょ?それが気にならない方は、それよりも価格が気になるという事ですから、最低でも地域でのブランディングは大切です。

お客様に恥をかかせるわけにもいかないですから。

自分の店に来ておられるお客様が、お友達に“え?あんなお店に行っているのえっ!?”って言われたら切ないですよね?

ですから、この段階でサロンとお客様の間で重要なのは、サロンの地域内でのブランディングと流行と言うキーワードが考えられます。』



石田と濱名は目を輝かせながら話を聞いている。

最初の頃の不安感はどこかに行ってしまっているようだ。

『さすが美容師さんは、特にお客様に関心を持っておられる方は特にこういった、お客様の事に関しての話はお好きなようですねまったり


で、ここまでがお客様の欠乏欲求を満たすために重要な事。

つまり今までの美容室に求められている事。

ここからが、これからの美容室に求められる事。

これからと言っても、既に十年ほど前から流れは変わってきていたのでしょうが・・・。


友達に自慢したいという欲求までは、どちらかというとお客様とそのお友達の間での関係構築なのです。

それらの欲求が満たされるとどうなるか?

次に来るのはお客様自身の自己実現です。


その為に必要な事は何か?

の前に休憩をパンダ







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