フラフラフラぁ~と買い物をしていて、うっかり見てしまったショウウィンドウ。
チーズが山積みではありませんか・・
『あっ』
とだけ発して迷わず入店してしまう。
チーズとなると思考が停止してしまう・・困った日々もあともう少しです。
ブドウの皮が付いていたので、テストゥーン?と思ったら
ペコリーノでした。羊乳のチーズです。
見た目はプロセスチーズみたいな硬さに見えるでしょ?
でも硬いハードタイプなんですよ。熟成してるんです。
トスカーナのペコリーノはちょっと黄色くて、どしっとした熟成チーズの味がするのですが、
これは見た目通り、ミルクの味がはっきりしてます。羊なのでかなり強いですが。
これはラツィオのペコリーノなんです。
ご存知の方も多いかと思いますが、「カーチョ エ ペペ」というパスタに使われるペコリーノロマーノも中はこのくらい白いです。
作られたのはニンファというラティーノにある小さな町。
中世に繰り返された戦争により町がゴーストタウンになってしまったのですが、
とある貴族によって町まるごと庭園にしてしまった記念公園があります。
現在は国で管理していて、世界中の植物をより自然に近い形で植えてあります。
これは藤。我々が訪れた時もここに辿り着くと『うわぁぁ』と歓喜の声が上がったほど美しいです。
これは日本からのプレゼントなんですよ。
ガイド付きの観光でして、そう紹介された時は一斉に注目を浴びて、おこがましいですが鼻高々だったんですよ。
残念ながら私の腕では綺麗に写真が撮れませんが、写真好きの方には是非行っていただきたいです。
さてペコリーノに戻ります。
月桂樹の葉に包んで熟成させたペコリーノ。
ペコリーノなので香りも味も強いので、テストゥーンのようなお互いの味を融合・・というわけにはいきませんが、スパイスっぽく香ります。
Crusca(クルスカ)と呼ばれる、、日本語に訳すと『糠』なのですが、
ライ麦、トウモロコシ、大麦、小麦などの皮の部分を細かくしたものです。
それをチーズの周りに包んで熟成させたペコリーノ。
コリアンダーをイメージするようなすーーっとしたスパイスに変化します。
長期熟成させる為に、あれこれとよく考えたものですよね。
こういう発想を知る度にローマ人の凄さを思い知ります。
彼等、戦いだけでなくトータルで賢かったんだなぁ・・と。
プロヴォローネです。これは牛乳チーズです。熟成してあるタイプ。
イタリアのどこでも作られているチーズで、基本的に大きいチーズで、直径1m級の巨大サイズもあります。
味はパルミジャーノに近いですが、もっとあっさりしていて食べやすいです。
大好きなチーズのひとつ。
ロンズィーノ。生ハムみたいですがサラミ類です。
トスカーナ・ラツィオ・ウンブリア、アブルッツォなど中央イタリアが産地で、
豚の首の部分を使ったサラミです。カポコッロとも言います。
イタリアには多くのサラミの種類があって、脂ギットリのもあればこのようにあっさり系もあり、
パーティや結婚式の披露宴にはいろいろな種類のサラミがずらっと並びます。
こういう食べ方ってイタリアならではですね。
サルシッチャセッカ。
サルシッチャを干したものです。唐辛子が入っているので赤いです。
サラミと違って、脂っこさが控えめで肉の味がしっかりします。
ふと思ったのですが、ドイツで干したソーセージって見たことないのですが、
寒さで干す必要がないからでしょうか?それとも貴族だけの食べ物だったのでしょうか・・
興味は尽きませんが、そろそろ真剣に家の片付けに入りたいと思います。