修行生活 )王子は王子に食べられる?127 ( 相櫻小説 | なうのこたつ保管部屋

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初めて桜屋↓
桜屋1.





おさらい↓
桜屋126






・・・

127..王子は王子に食べられる?





「 寒くない? 」




雅紀が準備して来てくれた寝袋に二人で、

きっとじぃちゃんとばぁちゃんが二人で見た天井を見ている





仕事が終わって

風呂にも入ってなくて




きっと砂糖の甘さが残っているオレの身体

だけど雅紀のバニラエッセンスの香りの方が甘くて




思わずオレだけを好きだと言ったこいつが好きで堪んないから、身体を背で触れていた体勢から向きを変えた




寝袋の中の雅紀はタンクトップで

着たきりで必要な頭に思い浮かぶ物だけを詰めてきたからと素肌のまま



「 どうしたの?オレが恋しい? 」



数日分の着替えなら待ってきた

だから貸してやるよと言いかけ、そっと顔を近づける



ただキスしてって

顎を上げただけ



この場所は山の中にあるのに

海につづく大きな川が流れていて、



月はその狭間を通り抜けるように堕ちてゆき



だから川の方に向う玄関からは

夜が朝を迎えに行こうとすればするほど低く、



電灯も要らないほどに玄関からの月光は眩しくて瞳を細めるほどだ




「 雅紀・・好き 」



「 ん・・ 」




見下ろされ襟足の隙間には、見かけによらず太い腕が入ってオレを支えていた




抱きつくように腕を伸ばせば

ただ無言でオレのシャツを袖から引き、そのまま頭からくぐらせ寝袋の外へと出しまう




肌の感触が気持ち良い・・

親でも兄弟でもないのに



他人なのに、こんなにも心地が良い




もしかして待ってたのはオレ?

オレが雅紀を探していたのかもしれない



頭を雅紀の懐に入れ・・スリスリと額でこすりつける

なんだかそうしたかった




「 可愛い、なんか素直になってる? 」




ふたりの寝袋の中、

匂いと温度と、痛いくらいに心臓がうるさくて思わず自分から抱きしめた




「 わかんねぇ・・けど、お前が好きなんだよ 」




「 ふふ、分からないけど好きなの? 」




こんなに大きな好きという気持ちをもらって

どう返せば良いか分からない



だけど、ちゃんと受け止める覚悟は出来たから

だからもっと優しく声をかけられたら良いのに




「 あのさ、あのオレさ 」




「 なに? 」




腕の中で抱きしめられて

多分すげぇバクバク音は密着しすぎた身体でバレてるだろうけど




「 毎日お前に好きだって言うから 」



「 オレは毎日言ってるよ? 」




そうだけど!!オレにしてみれば

急に振り向いたらそこに恋が待ってたっていうか



今まで修行とか店で恋愛なんかまともにした事がねぇのに




「 じゃあ毎日キスする 」




「 うーん、それもオレは毎日しょうとしてるけど? 」




どんだけ意地悪なんだ、

これだけでも大変なオレには進歩なのに




「 じゃあさ、オレが提案するよ 」



あぁそれなら

こいつが言ったんだって、オレはそこまで恥ずかしくないかも



「 な・・んだよ、良いぞ言ってみろ 」




オレの頭を撫でて頬に唇でそっと撫で、小声で呟く


「 あのね、雅紀イタズラして?そう毎日言ってよ翔ちゃんから 」




「 ・・・ 」




まさか、そんなカーブを投げてくるとか

ありえない!ありえないじゃん!!



それってどんな言葉よりも一番キツイやつだろ!



「 あー・・でも翔ちゃん恋愛に対しては、てんでダメだもんねぇ・・無理か 」




そんな事を言われてしまい

ちょっとオレの中でムッとして思わず言い返してしまう




「 なんだよ、そんなの簡単じゃねぇか 」



「 だよね、毎日一回だから。じゃあ今、一回言ってみよっか翔ちゃん 」




え・・今?

確かに言うのは簡単だけど



イタズラってどんなレベルの物なんだよ・・




「 やっぱ言えない? 」




「 言うよ、言えば良いんだろ簡単だ 」



だけどこんな格好で

オレはあの行為にまだ慣れてないのに



そんな言葉を言えば何をされるのか




「 翔ちゃん? 」



もう、なんでそんな言葉とか



でも約束は約束だろ

オレだって男だ、言ってやる



「 イ・タ・ズ・ラ・してみろ 」




よしっ!多少語尾は違うが言えた!!



だけどそう言った瞬間

雅紀はオレに背中を向けてしまい黙り込んでしまった




んだよ・・怒ったのかな?

確かに、そんな風に言うような言葉じゃねぇか


でも、こっちだってムチャクチャ恥ずかしいんだぞ



「 雅紀・・怒ってんのか? 」




「 ・・・・ 」




どうするんだ、

こいつがこんな風に黙り込むとか、あんまねぇし



「 なぁ・・ 」




寝ちゃったのか?それとも気に食わなくて無視してんの?



このまま朝が来るとか

何もしないのか?とか。いや変な期待をちゃんとしてる自分もいる



そうか、

どうせそういう事になるなら


その言葉は最強なのかもしれない



オレは深呼吸すると、雅紀の後ろでモソモソと履いてきた綿パンを片脚ずつ狭い場所だけど脱いで外に出し



そのまま素足になって

雅紀の膝の間に入れてみた



そして 「 ふー・・雅紀ぃイタズラして? 」




オレの声に肩がピクんと動いた気がした




「 もう一度言って 」




あ、声がした。やっぱ寝て無かったのか、もうヤケでも良い


「 イタズラしても良いよ、雅紀 」




「 翔ちゃん!可愛いぃ・・もう、ずっと振り向きたかったのに言ってくれないんだもん 」




こいつって他ではきっとイケメンとか言われるグループだろうに



オレだけには少し情けない

でもそれがオレには、そんなこいつが最高に良い




何度も名前を呼ばれ首筋にキスばっか

なんか緊張よりも触れ合う身体が気持ち良い



「 あのさ、くびばっか・・嫌なんだけど 」



「 まだ終わりたくないよ 」



切なそうに見つめる視線

だから、



「 オレの身体全部にキスして・・イタズラするんだろ 」



「 翔ちゃん・・なんかオレ・・鼻血出そうなんだけど 」





イタズラしてとか自分が言ったクセに

本気でオレが言ったら鼻を押えるとか、やっぱ可愛いと思う




「 なぁ・・しょっか? 」



「 えっ・・えっ・・・、翔ちゃんから・・とかマジで!! 」




お前うるさ過ぎ

そう笑うと腕を伸ばして雅紀の背中を引き寄せた



















・・・つづく



もうすぐもうすぐ

桜屋蜜月になりまーす



こぶたの耳鼻科にいってきます!!



なう



23時には閉めますが

ゆっくりね平日なんて特に忙しいものさー



・・・・・・・・



これからゆっくり
オレ鳴やzero
きか飴、他新章を
アップしてゆきます↓
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