In a dream(14) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

その間も


急に吐き気がして、食べてもいないのに戻してしまったりして


父の背中をさすりながら


拓馬はやりきれない気持ちでいっぱいだった。






「・・私もお見舞いに行かせていただいていいでしょうか、」


詩織から電話があった。



「いや・・・。 いいよ、それは。」


あの父の姿を他人に見られたくなかった。


詩織にしてみれば


自分たちのことでも気に病んでいるであろう拓馬の父に、少しでも詫びたい気持ちもあった。


しかし


それも彼の気持ちを逆なですることになるかもしれないことは


わかってはいたのだが。



多忙になり彼女に会うこともままならず


いや


自分が彼女よりも父のことを優先させていることに


本当に申し訳なく思え。



「・・ごめんな、」


拓馬は小さな声でぽつりと言った。


「え、」


「会いたいのに、会えない。」


その言葉に詩織は心を揺さぶられた。



「・・今から拓馬さんのお部屋に行ってもいいですか、」



拓馬は慌てて時計を見た。



もう夜の10時だった。



「こんな時間に。 危ないよ、」


「車で行きます。」


「夜の運転だって・・危ないから、」


「平気です。 私も拓馬さんに会いたいから・・・」



今は父親のことで頭がいっぱいであろう彼の気持ちを思う。




本当に詩織はすぐにやって来た。


「お母さんやおばあちゃんが心配するよ、」


拓馬は彼女を気遣ったが


「大丈夫です。 みんな拓馬さんのことは信用していますから、」


詩織は笑顔でそう言った。



こうして会えば


やっぱり彼女がいとおしくて。



拓馬はすぐに詩織を抱きしめた。




今日の自分はどうかしてると


もう一人の自分が冷静にどこかで見ていて。



「・・いたっ・・・・」


彼女を強く押さえつけてしまい、その声で我に返った。



「ご、ごめん・・・」



それでももう心の中がモヤモヤとして


その気持ちを彼女にぶつけてしまった。



いつもは労わるように彼女を抱くのに


少し乱暴なくらいに彼女の身体を貪った。




拓馬は苦しむ父を見ていられません。 そして詩織との空気が微妙に変化をしているようですが・・・



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