In a dream(6) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「これを・・」


拓馬はベッドの脇にある引き出しから小さな巾着を取り出した。


それを詩織の掌に乗せた。


「え・・・」


中を見てみると


ハート型が二つ重なった小さなシルバーのペンダントヘッドが。



「・・これ、ひょっとして・・」


詩織はそれを見た瞬間に気がついた。


「うん。 作ったの。 けっこう失敗しちゃって、なかなかうまくできなかった。 銀粘土を焼いて作ったんだ。」


少年のような笑顔で


拓馬は嬉しそうに言った。



「・・・拓馬さんが・・・・。」



器用でセンスのいい彼らしい


かわいいモチーフだった。



「ほんと。 金ねえからさあ。 指輪買うったってちょっとムリだったから。 安くてごめん、」



一番自分らしいプレゼンだと思っていた。



「・・ううん。 すごく・・かわいい。 ステキ、」


詩織はいとおしそうに掌の中のそれを見つめた。


彼が造るものが大好きだった。



「・・大切にします・・・。 本当に嬉しい・・・」



これっぽっちのものにも


こんなに感動してくれる彼女が


愛しくて。




不安な気持ちと彼女への愛が


振り子のようにいったりきたりしていた。





詩織は今の自分の気持ちを正直に母と祖母に話をした。



「・・・私と拓馬さんの気持ちは・・もう決まっています。 大変なこともたくさんあるでしょうが・・・。 ぜひ拓馬さんのご両親にわかっていただいて・・・結婚したいと思っています、」



ゆっくりと落ち着いた口調で二人に頭を下げた。



「今まで以上に華道の道も仕事にも精進していきます。」



母・喜和子はそんな娘に


「・・わかりました。 それでは・・・正式に私の方から白川さんのお宅へご挨拶に行きましょう。 日取りを決めておいて下さい。」


優しくそう言った。



詩織は顔を上げて、ぱあっと明るい顔になり


「・・ありがとうございます! 私のわがままを聞いてくれて・・・。」


祖母の顔を見ると、やはり優しく微笑んで頷いている。



「よかったわねえ。 しーちゃん。」


祖母もホッとしたように笑顔を見せた。



「・・おばあちゃまも・・ありがとう。 」



胸がいっぱいになって


もう少しで涙がこぼれおちてしまうところだった。



詩織も拓馬以外の人は考えられなくなっていました。 そして二人のゴールがやってくるように思えましたが・・・




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