Let me have a dream(18) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

そっとななみの部屋を覗きに行くと


ベッドに潜り込んで、しくしくと泣いていた。



「ななみ、」


ゆうこはそっと声をかけた。


ななみは母が来たことがわかり、一瞬泣くのをやめた。


「・・拓馬が。 とられちゃいそうで悲しいの?」


優しくベッドの横にしゃがんで布団の上から身体を撫でた。


ななみは泣き顔のままそっと顔を出した。


「たーくんとずっと一緒にいたい?」


そんな娘がかわいくて頭を撫でた。


するとななみはしゃくりあげながら首を振った。


「ちがうの?」


てっきりヤキモチをやいて拗ねていると思っていたので気が抜けた。



「な・・・ななみ。 おねえちゃんに・・・わるいことしちゃって。」


ようやく言葉が出てきた。



「おねえちゃんに?」


「おねえちゃんのくれたおかし・・・・いらないって。 イヤって。 おこっちゃったの。 おねえちゃんが・・ななみのせなかをなでてくれようとしたのに。 さわらないでっていっちゃったの。」



そう言うとまた涙がたくさん溢れてきてしまった。



「・・・おねえちゃん、ぜんぜんわるくないのに。 ななみ、・・・すっごくおこっちゃったの。 なんであんなことゆっちゃったんだろって。」



自分がしてしまった態度に


密かに胸を痛めていたようだった。



「・・・だいじょうぶだよ。 たーくんもお姉ちゃんも怒ってないよ。」


ゆうこはぎゅっとななみの手を握り締めた。


「・・ごめんなさいっていえなかった・・・・。」


「今度。 良くなったらあやまりに行こう。 ママも一緒に行ってあげるから。」



「なんだか・・・・たーくんがどっかにいっちゃいそうなきがして・・・。 よくわかんないけど・・・・」


その言葉にどきんとした。


もちろんななみは詳しいことなんか何もわかっていないはずだった。


二人はまだまだ付き合い始めたばかりで、


今すぐどうこうということもありえないのだが


ななみは『なにか』を感じている気がしていた。



腹に何も残さないタイプの豪快なひなたとは反対で


ななみはいつもジッと黙って何かを考えている子供だった。


人の気持ちに敏感で、もっと小さい頃から親にさえ気を遣ったりもした。


弟や妹の面倒をよくみてくれて


自分も甘えたいだろうに、わがままもあまり言わない。



「ななみ・・・」


ゆうこはそんなななみがいとおしく思えて


頬と頬をくっつけた。



「おいで。」


と、自分の膝の上に乗せて抱きしめた。



「ななみはいい子だね・・・。 いっつもみんなのこと考えてる。」



ななみもぎゅっとゆうこに抱きついた。




「そっか。 ななみが、」


ゆうこは拓馬に電話で話をした。


「・・すごく気にしていて。 それで元気がなくなっちゃったみたいで。」


「ななみらしいなァ。 気にすんなって言っておいて。 彼女も気にしてなかったし。」


「・・うん、」


「おれ。 今度の休みに彼女の家に行って、・・・彼女とのつきあいを許してもらいに行こうと思って。」


「え、」


ゆうこは驚いた。


「どうなるかわかんないけど。 でも・・お母ちゃんがコソコソするのはよくないって。 確かにそうだよな。 彼女に肩身の狭い思いをさせちゃいけないって。  きちんと堂々とつきあえるように・・・、」



拓馬の思いが


もう止められないところまで来ていることを思い知った。



ななみは自分の言動を非常に後悔していました。 そして拓馬は詩織の母に会う決心をして・・・



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