Let me have a dream(17) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

ななみは病院で治療を受けたあと、あまりひどくない発作だったので


少し休んで家に戻ることになった。



「よかったな。 たいしたことなくて、」


拓馬は志藤とゆうこに言った。


「それより・・・ごめんな。 ほんま、申し訳ないことに、」


志藤は彼に頭を下げた。


「大丈夫。 彼女はわかってくれる、」


拓馬は志藤の腕をポンと叩いた。



「でも・・・なんでそんなに興奮したのかしら・・・。 ななみは自分でもあんまり興奮したりしてはいけないってわかってて大きな声も出すことがないのに、」



ゆうこはため息をついた。



「・・・ななみは。 拓馬が大好きやからなあ。」



志藤はフッと笑った。



「え、」


拓馬は彼を見た。



「彼女と一緒のところを見て・・・拓馬を取られたくなかったんやろなあ。」



3人は眠っているななみの顔を見た。



「しょうがないわね・・・」



ゆうこはななみの頭を撫でた。


そのとき、ゆっくりとななみは目を覚ました。


そして一番最初に


「・・・たーくんは・・・」


かすれた声でそう言って拓馬を探した。



「いるよ。 もう大丈夫だって。 おうちに帰ろう、」


拓馬はしゃがんで優しくななみの頭を撫でた。





「本当に・・ごめん。」


帰って来た拓馬はすぐに詩織に電話をした。


「ううん。 たいしたことがなくてよかったです。 」


いつものように彼女は優しくそう言ってくれた。


「・・・ななみちゃんは。 拓馬さんのことが大好きなんですね、」


彼女にもななみの気持ちはわかっていた。


「ななみは他の姉弟たちと違って、あんまり外にも遊びに行けないし、実家に来てもいつもひとりで本を読んだりして。 ななみが生まれた頃はおれもあんまり仕事もなかったし、けっこう子守してたから。」


「そうですか、」


そんな彼の姿を想像して微笑ましく思った。



「それで。 きちんとしーちゃんのお母さんとおばあちゃんに挨拶に行くよ。 お母さんの都合のいい日に。」



その約束は果たしたかった。



「拓馬さん・・・・。」



「落ち着いたら。 ウチのオヤジにも必ずわかってもらうようにするから。」



彼の真剣な言葉が死ぬほど嬉しい。



「・・ありがとう、」




ななみは念のため、翌日学校を休んだ。


しかし発作はおさまっても元気がなかった。



「ごはん、少し食べた方がいいわよ。」


ゆうこが用意した朝食も食べなかった。


「・・いらない、」


ななみは少しだけオレンジジュースを飲んだだけで席を立ってしまった。



ゆうこはこころの食事の世話をしながら、そんなななみが気になった。



たいしたことがなかったななみでしたが、それでも元気がなく・・・



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