Morgen~明日(11) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

へー・・・


南は一緒にケーキを食べながら絵梨沙を見て意外な顔をした。



今はすっかり斯波のことを信頼して、楽しそうに会話をする絵梨沙の姿を見た。


彼女は本当に人見知りで


特に男性に対してこんなに親しげに話をする様子はあまり見たことがない。



「・・じゃあ。 あとはまた明後日・・・。」


斯波は練習を終えて先に帰った。




それを待っていたかのように


「ねー。 彼に泣かされたとか聞いたけど、」


南は絵梨沙に言った。



「え? ああ・・・。 ほんとあたしが甘かったんで。 斯波さんはそれをきちんと叱ってくださっただけです、」


彼女はなんでもないことのように笑った。



「すっごく無口で。 何を考えているかわからないんですけど・・・。 でも、ほんとはあったかい人なんだなって。しゃべらないだけで、すごくあたしのこともわかってくださっていて。」


「ふーん・・・・。」



とにかく好奇心旺盛の彼女は


斯波に構いたくて構いたくてしょうがなくなってきた。





「ねー。 このさあ、舞台のセッティングどう思う?」


南は斯波に舞台のラフスケッチを見せた。


彼はそれをチラっと見たあと


「そっちの方はよくわかんないから。 任せる。」


いつものようにおもしろくなさそうにボソっと言った。



南はなんだか悔しくなって彼にずいっと近づき


「あんたさあ。 世界中のオケも見に行ったりしてたんやろ? ちょっとは意見あるんちゃう?」


意味なく絡んだ。


斯波は少し慌ててイスを彼女から遠ざけながら



「そうだけど! でも・・・今おれは北都マサヒロのCD制作と沢藤と桜庭のコンサートの担当だから、」


と困惑して言った。



他人の懐に入り込んでいくことをなによりも得意としている南は


なかなか本心を見せない斯波に半ば意地になりながら接した。



「ね。 趣味とかあんの?」


仕事の話から一転して、プライベートに踏み込んだ。



「趣味??? ・・べつに、」


「彼女はいるの? 31ならさあ、結婚とか考えない?」


さらに踏み込む南に


「・・いねーよ。」


顔を背けながら小さな声で言った。


「え、なんで~~~? ほんまにめっちゃシブくていい男なのに! モテモテちゃうのん???」


彼女があまりに近づいて話すので



「・・・近いって! 距離とって、距離!!」


思わず言ってしまった。



「は~~~。 ほんまに女に興味ないんやー。 もったいな~~~~、」


「だからっ!!! 興味ないとかじゃなくて!」


もう


耳まで真っ赤にして言った。



「え、めっちゃカワイイ! そんな強面なのに純情ってゆーか。」


南はなんだかこのギャップに母性本能をくすぐられた。



「か、かわいい?????」


もう斯波は彼女にどう対処していいのか混乱した。



「まあさあ、この前はケンカしちゃったけど~。 あたしも来年にはこっちに戻ってくるし。 仲良くやろーよ。 ね? 斯波ちゃん!!!」


「斯波ちゃんて!!」


「あたし。 真面目で純情な男見ると。 胸がきゅーんとしてまうねん。 ま、ここもね。 変人の集まりやけど。 絶対ここに来てよかった~~~って思えるよ。 志藤ちゃんをはじめ、みんなめっちゃ頑張るし。 仕事だってああ見えてみんなめっちゃできるんやでー。 」


もう


この大きなきらきらした目で見つめられると



心臓が勝手にバクバクいいはじめる・・・



斯波は思わず胸に手をやった。


斯波ちゃんすっかり南にイジられて・・・



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