Das Schicksal~運命(3) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

思ったとおり。


絵梨沙は涙に暮れていた。



「・・・あたしも。 もう何て言ってエリちゃんを慰めようかって・・ずうっと考えてて。 こーやって泣いたりしてる姿も想像して、こっちが悲しくなってしまって、」


南はうつむいた。



「・・・真尋は・・・音楽院のころも・・・けっこう女の子とフツーに食事に行ったり・・・そういうことがあって。 あたしが不満そうに・・文句を言うと・・・だって友達だからって・・ケロっとして。 怒るのもバカバカしくなるくらい・・あっさり言ってくれちゃって・・・。 でも、こういうことは・・・なかったって信じたいのに。」


絵梨沙は色んなことを思い出したのか、またシクシクと泣き出してしまった。



「あたしも・・真尋はあんなやけど、すっごい優しいし男気あるし。 義弟としても男としても、好きやけど。 今回のことはほんま理解に苦しむというか・・・。 真尋はエリちゃんのことは絶対に本気やし。」



南は彼女の薬指に光る指輪を見た。



「その指輪やって。 もちろんエリちゃんとの将来のこと考えて・・・、と思うし。 ほんまな~~~、アホやから。 間違っちゃったんやろなあって・・・」


南も、もう真尋をどうフォローしていいのかわからなかった。



「もう・・いいです・・・。 あたしなんかいなくても・・・あの人はぜんっぜん生きていけるし。 あの人にとってあたしは全てじゃないってわかりましたから・・・」



絵梨沙はハンカチを握り締めて、悔しそうにそう言った。



「だから。 ね、ちょっと落ち着こう。 ・・明日はコレ、世の中に出ちゃうから。 人気モデルだけにたぶんマスコミもほっとかないやろし。 ・・・つらいと思うけど、」



「・・もう、いいんです、」



投げやりになる絵梨沙に


「あのね。 あたしの気持ちは・・・もうエリちゃんは『妹』以外のなんでもないねん。 真太郎だって・・お義父さんもお義母さんも。 エリちゃんは家族とおんなじやって思ってる。 そんな簡単にあたしたちの絆が切れるなんて思いたくない、」


南は優しく彼女の背中に手をやった。



「・・南さん・・・」


絵梨沙はその優しさに、また泣いて南に抱きついた。




翌日。


それは世に出てしまった。



もう朝からテレビのワイドショーでも取り上げられたりして、否応がなしに耳に入ってくる。


相手の浮田沙希は芸能レポーターたちの突撃取材を受けても


「彼とは仲のいい友達です、」


と、笑顔で切り替えしたりして


真尋サイドはもうどうしていいかわからない状態だった。




「・・友達でも・・なんでもねーし・・・」


真尋はゆうべ一睡もできずに、ボーっとテレビを見てボソっと言った。



「友達やないなら。 ちゃんと言い訳したら、」


南が横から口を出すと



「・・そんなの・・・。 おれが彼女とは全く関係ねーとか言ったら。 じゃあ、この写真はなんだったんだってことになるだろ~~~? いい訳にならねーよ、」


もう逆ギレ状態だった。



今日は渋谷でミニライヴがある。


もう何もかも投げ出して逃げ出したくなった・・・・・。




初めて


テレビカメラに追っかけられるという事態に陥り



「北都さーん。 沙希さんとはそういうご関係なんですよねー?」


「いつからのおつきあいなんですか~?」


「お父さんは何かおっしゃっていましたか??」



好き勝手な質問が移動中の彼に飛ぶ。



「すみません、ちょっと通してください、」


つきそった玉田は一生懸命に彼らを遮った。




ほんと・・・


相手は考えないと、だなあ・・・


じゃなくて!


ほんっと、おれってバカ・・・



真尋はもう『後悔』以外のなにものでもないものにとらわれていた。




絵梨沙はもうショックで打ちひしがれています。世間でも騒ぎになって真尋は・・・




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