「な・・なにコレっ!!!」
南が一番最初にそれに食いつき雑誌を手にした。
「・・浮田沙希って・・・あの人気モデルの!??? え?」
見出しには
『沙希ちゃんのお相手は売り出し中のピアニスト!』
『ホクトの御曹司と自宅マンションでお泊りデート。』
もう
真尋にまちがいないコメントがのっかっていた。
「ど・・どういうことなんだよ、」
はっきりとは写っていないものの、その服装や雰囲気が真尋に間違いないことを悟った真太郎は茫然として真尋に言った。
真尋は
見る見る顔色が悪くなり、南が持っていた雑誌をひったくるようにして奪って穴があきそうなほど見ていた。
その手がもうブルブル震えてるのが一見してわかるほどに。
「・・どうやら。 間違いないらしいなあ。 コレ、明日出てしまうで、」
志藤は恐ろしい目で真尋を一瞥し、煙草を口にした。
真尋はまだ脂汗を流さんばかりに動揺丸出しで雑誌に見入っていた。
志藤はつかつかと真尋に歩み寄り、その雑誌を乱暴に取り上げた。
「・・説明して。 もらおうか。」
もうその顔も声も恐ろしくて、真尋はなかなか声を出せなかった。
「・・・友達の・・結婚式の二次会で・・・。 昔の友達がすんげえたくさん来てて。 盛り上がっちゃって。 そいつが・・モデルの子と結婚したんで・・・モデルみたいな子たちもたくさん来てて・・・。 おれ、彼女のこと・・ぜんっぜん知らなくて。 そんな有名なモデルとかって・・・」
真尋はもうこれ以上できないほどのうなだれようで、ぼそぼそと話始めた。
「酒も・・めちゃくちゃ呑んじゃって。 その写真だと・・二人で彼女のマンションに行ったみたいになってっけど・・最初は何人かと一緒に彼女んちで呑もうってことになって。・・酔っ払ってて気が付いたら・・彼女だけで・・・。」
その写真は浮田沙希と真尋がまるで恋人同士のように腕を組んで、この日初対面とは思えぬほど親しげな雰囲気だった。
「そんで。 朝帰りか、」
志藤は煙草の煙を怒りとともに吐き出した。
「・・・・・」
真尋は何も答えず、頭を抱えた。
すると
「バカ野郎!!!」
真太郎がいきなりその雑誌で真尋の頭をパカっと叩いた。
「なに考えてんだ!!! こんなことになって!! エリちゃんのことはどうなってんだ! いったい!!」
おとなしい真太郎が激怒するのも珍しく。
真太郎は怒りが収まらず、真尋のシャツをひっつかんで立ち上がらせた。
「どんだけのぼせてんだ! いい気になって!!」
もう殴りかからんばかりの勢いだったので、
「真太郎・・・。 ちょっと落ち着いて、」
南は冷静に彼を止めた。
「落ち着いてられっか!!」
真太郎はもう取りみだすほど慌てていた。
真尋が浮気??? 嵐の予感です・・・(((゜д゜;)))
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