Lebe für Liebe~愛に生きる(13) | My sweet home ~恋のカタチ。

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真尋は驚いて思わずシェーンベルグを二度見した。



志藤と南はドイツ語がわからず顔を見合わせたが、その異様な雰囲気に様子をうかがった。



「ま。 どんだけのもんになるかわからんが。 わしももう頑張れるほどの体力があるかわからんが、こいつをまだビシビシしごいて行こうと思ってる。」



驚く真尋に構わずシェーンベルグがどんどんマスコミに話を続けた。



真尋もわけがわからず質問にあやふやな答えをして、その輪が解けたあと



「・・・・意味、わかんねーんだけど、」


シェーンベルグに言った。



絵梨沙はそっと少し離れたところでそれを見守っていた。



「言ったとおりだ。 レッスン料、来月分も頼む。」


シレっとして言う彼に



「じゃなくて! いいのかよ、おれ優勝できなかったんだぞ!」



もう逆ギレだった。



「この結果は最初から想像がついた。 おまえがこの条件の中でどんだけ頑張れるか試したかっただけだ、」


巨匠はフンといった調子で言った。



「はあ?」


「コンクールはポッと出てすぐ優勝できるほど甘くないからな。 おまえもどれほどの努力をしないと結果が得られないということがわかっただろう、」


そして鋭い視線を投げかけた。



「ジイさん・・・」


「こればっかりはどんなに口で教えたって、わからない。 ま・・・まだまだこれからも課題はたくさんある。 せいぜい頑張るんじゃな、」



いつものように杖をつきながらゆっくりと歩いて行ってしまった。




「え、なんて?? どないしてん、」


南が真尋の腕にすがりつくように飛びついた。



「・・・おれ。 これからも・・ジイさんにレッスンしてもらえるみたい、」



ボケーっとしてそう答えた。


「え、ほんま???」


「おれのこと。 『弟子』って・・・マスコミの人にも言ってくれて、」




志藤はぱあっと明るい顔になり


「やったやんか! シェーンベルグ先生がついててくれたら・・・これから新しい展開があるかもしれへん、」


真尋の肩をゆすった。



すると



「あ~~!!! またあのジジイに振り回された!!!」



そこにあった椅子にドカっと座って両手で顔を覆った。



「こんなめんどくせーことしねーで! 最初っから弟子にしてくれればいいのに!! ほんっと素直じゃね~~!!」



いつもの真尋になって子供のように大声でそう言ったので、志藤と南は笑ってしまった。



巨匠は真尋の根性を試していたようです・・・



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