passionato~情熱的な(3) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「マークが今後彼をどうしようと考えているかわからないけど。 あの才能をコントロールする出会いがあったとしたら。 すごいことになると思う。 いつか・・・彼が世に出たら。 世界中がきっと注目する。」



母は彼と会ってからこの短い間に、あの人の才能を全て認めた。



彼が世に出るとき



私はいったいどうしているんだろう。


彼が大きく羽ばたこうとすればするほど、私たちの別れが近づくんじゃないか、とすごく怖かった。




そこにお菓子をいっぱい買った彼が戻ってきた。



「こんだけあれば足りるかな~~~。 何しろ10時間は乗るからさあ、」


ほんと


子供じゃあるまいし。




私と母は顔を見合わせて笑ってしまった。




搭乗案内があって私たちと母は別れようとしたが


別れ際、母は彼に握手を求めた。



「ありがと。 ほんと学生たちの刺激になったわ。」


「おれ? 別になんもしてないけど・・・・」


「・・・また。 会えるかしら。」


「絵梨沙のママなら会えるって、」


彼はニコっと笑った。



そういう意味じゃない



私はすぐにそう思った。



母は音大の講師の他、クラシック音楽関係者にかなり顔が利く。



彼と母がまた会うときは


ひょっとしたら


仕事場で、かもしれない。




その予感が本当になるのは


まだまだ先の話だった。








「マリコから電話があったよ、」


ウイーンに戻った私は父の元に行った。



「え?」


「よくもあんな子をよこしてくれたわねって、」


父はおかしそうに笑った。


「パパ、彼のこと詳しく話していなかったでしょう? いろいろ驚いてたし、」


「そのほうがね、おもしろそうだったから。 先入観なしにマサを見てもらったほうが本当が見えそうだったしね。」



思惑通りになってちょっと鼻高々のようだった。



「・・彼とつきあってるって言ったら。 また驚いちゃって。 最初はホントめちゃくちゃ言われて大変だったんだから、」



「絵梨沙が心配なんだよ。 でも。  マサといることが絵梨沙にとって人生がプラスになるってぼくは思うから。 きっとマリコもわかってくれたと思うよ。」



父も母も


ピアノで繋がっている。


私とも、彼とも。



それが嬉しい。



こうしてウイーンに戻った二人でした。 そしてここからどんどん運命が動き出します・・・


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