Tomorrow comes over(3) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

高宮の退院も明日に決まった。



「そっか。 生まれたんだ・・・。」



昼休み、夏希は萌香のことを伝えたくて、高宮の病室にやってきてしまった。



「うん。 南さんがね、ちょうど居合わせて。 ずうっとついてたんだって。 は~~~、あたしも早く赤ちゃんと栗栖さんに会いたいな~~。」


夏希はもうワクワクが顔に出ていた。



「なんか。 おれが入院している間に・・いろんなことがあったなあって、」


しみじみしてしまった。



「そーだね・・・。 あとは。 早く南さんが戻ってきてくれるといいんだけど、」



夏希の言葉に



「・・早く仕事に復帰して。 専務の手伝いをしないと。」


高宮は急に現実に戻ってしまった。


「あ、ダメダメ。 お医者さんもあと1週間は自宅で療養するようにって言ってたし。 ウチに戻ってくれば、ほんっとあたし何でも隆ちゃんの面倒みちゃうし!」


夏希はそう言って満面の笑顔を見せたが



「・・なんかそれも心配なんだよな、」



高宮は笑ってしまった。




そのころ


斯波は。



台風は過ぎ去ったものの、まだ新幹線のダイヤが混乱し


切符さえ取れない始末であった。




あ~~~~!


もう!


走って帰りてえ・・・。



萌香に会いたい気持ちと。


生まれてきた我が子に会いたい気持ち・・・



って。



おれの子かよ。



ふっと我に返りそう思ってしまった。



なんか

ピンとこないけど。



どんな顔して・・・対面するべきか。



今さらながらうろたえたりもしていた。



そうだ、名前も考えないと!


ぜんっぜん忘れてたし。



子供が生まれるっていうことはわかっていても、実感が沸かなくて


名前なんか考えてすらいなかったし。



大丈夫かな・・おれ。



帰りたいけど帰れないというジレンマの中、余計なことまで考えてしまう斯波だった。





高宮も退院が決まり、そして斯波も『お父さん』になった自分にしみじみし・・あとは南のことだけが心配ですが・・・


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