Live for love(9) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

何とか南と話をしようとやってきた真太郎だったが


いきなり想定外のできごとに少々戸惑っていた。



病院にはすぐに着いた。



南は車椅子を借りてきて萌香を乗せて検査室まで運び込んだ。




「破水しているようですね。 今、赤ちゃんの心音を聞いたら元気で異常ないようなんで、このまま陣痛が強くなって出産になると思います、」



診察した医師が本人と南にそう告げた。



「・・生まれる、んですか。」


萌香はまだ予定日まで10日ほどあり、まだまだ子供が下におりてきていないと言われていたので、こんなにすぐに出産になると思わなかった。



「ええ。 今から陣痛室に移って、陣痛計をつけて様子をみますから。」



「萌ちゃん、斯波ちゃんに連絡、」


南は思い出したように言った。



「あ・・・そうや。 まだ、なにも・・」


萌香は起き上がろうとしたが、


「あたししておく。 今、外出てくるね。」


南はニッコリ笑ってそう言った。




「どうなの?」


外で待っていた真太郎は出てきた南に言った。



「このまま出産に入るって。 今、斯波ちゃんに電話するから・・・」



南は簡単に説明して、携帯がかけられるところまで移動した。





「は・・??? 生まれる?」


斯波は名古屋のホテルに滞在していた。


「そーなの。 ね、今から帰ってこれへん? まだ新幹線の最終、間に合うやろ?」


南は時計を見た。



「ま、間に合うっつーか。 こっち台風で大変なことになってるし!」


斯波はホテルの窓のカーテンを開けた。



名古屋は夕方から風雨が強くなり、ニュースでは今夜にも紀伊半島に上陸すると言っていた。


もちろん新幹線もストップし、交通手段は絶たれていた。



「え~~~?? 新幹線も止まってるの??」


「さっきニュースで言ってたし、」


「んじゃあ飛行機で!」


「バカ! 新幹線が動いてねーのに、飛行機が飛ぶか!」


斯波もなんだか慌ててしまった。



「そ、そっか・・・。 んじゃあ今日は帰ってこれへんてことか、」


「ていうか! なんで萌がおまえのトコに行ったりしてんだよ、」


そもそもそこがギモンであった。


「萌ちゃん・・・あたしたちのこと、心配して。  こっちも雨降ってるのに・・あたしのところに来てくれて、」


南は申し訳なさそうに言った。



「え・・・」



「あたしが、萌ちゃんに心配かけたから、」



彼女の消え入りそうな声が電話越しに聞こえた。



こんなことになってしまい、南は責任を感じますが・・・


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