Once again(4) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「・・そう、」


志藤は南に連絡をした。



特に彼女は驚いていなかった。


そこまで全て予測していたようだった。



「あたしも引き続き・・・そっちの仕事するから。 真太郎にも言うといて。」



「・・おまえ・・家に帰えらへんつもりか?」



「あそこは真太郎の家やろ。 さっきお義母さんから電話あって。 真太郎戻ってきたって言うてたし。」



無機質な声だった。



「そんなら。 ウチにいろ。 ゆうこもそうして欲しいって言うてたし、」


志藤は言ったが、南は間髪をおかずに



「あたしは。 人に迷惑を掛けたりしたくない、」


と言った。



「南・・・・」



「そうやって・・・甘えたりしたくない。 ゆうこと志藤ちゃんの気持ちはほんまにありがたいけど。 あたしは辛かったり苦しかったりしても。 人になんか頼らない。 最後は自分やんか。 」



まるで



真太郎がリエの元に逃げたことを非難するように。




いや


彼女ならそうするはずだ。





志藤は南のことをイヤというほどわかりすぎていた。



「わかった。 でも・・・頼むから・・・黙っていなくなったりするな。 仕事、一段落したらきちんと話し合うんや、」



「・・うん、わかった。」


男前な声だった。




ひょっとして


真太郎と南の間に決定的な亀裂が入ってしまったかもしれない。



妻しか女性を知らなかった彼が、他所の女のところに1週間も転がり込んでいた。




そのことが何を意味するのか。


誰も口にしなかったけれど


そういうことだと理解していたから。





横浜から戻ってきた南は真太郎が仕事をする社長室に勢いよく入って行った。



「あ・・・」



真太郎は思わず顔を上げたが



「これ。 今度の想宝との会議に持ってくやつやから。 目を通しておいて。」


南は事務的にファイルを突き出した。



「もうアース企画とは話できてるから。 これ見たらだいたいわかると思う。 あたしはシグマの方かかるから。 あと、高宮がいない間。 NCの方もきちんと連絡とってね。」



感情を表に出さず、仕事の内容だけを伝えた。



真太郎は黙ってそれを受け取った。



南は仕事優先で、頑張ろうと決心をしましたが・・・


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