「ひよっこ」第10回~何でお母さんは、私にうそをつくんですか? | 日々のダダ漏れ

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「ひよっこ」 第10回
第2週 「泣くのはいやだ、笑っちゃおう」
何でお母さんは、私にうそをつくんですか?
 

 

前回は、みね子が学校帰りに家から

去っていく宗男おじさんとすれ違い、

「あれ?」と思うところで終わりました。

申し訳ありません。

少しだけその前に時間を戻しますね。

 

美代子) ちよ子。お母ちゃんたぢ、宗男さん

     と話があっから、ちょっと進お願い。

ちよ子) わがった。進、行ぐよ!

進) うん。わがった。

宗男) またなぁ。

ちよ子・進) また後でね!

美代子) ありがとうね。

ちよ子) 行ってきます。

進) 行ってきます!

 

**********

 

美代子) 宗男さん、ごめんね。

宗男) 何言ってんだ、義姉さん。

    知らせてこながったら、怒るよ、俺は。

美代子) うん…ありがとう。

     実さんが、ずっと泊まってるとこの人

     の話だと、稲刈りが終わって、東京

     さ戻って来て、3日目に仕事が終わ

     っても、帰ってこなくて…。連絡も、

     ないんだそうで。会社にも電話して

     みたんだけど、そんなもんいちいち

     電話で問い合わせられても答えら

     んねえって。いきなりやめてぐ人は

     たくさんいっからって。

宗男) そうがぁ。

美代子) うん。

宗男) でも、兄貴らしくねえな。連絡や

    挨拶もなしにほが行ぐっつうのは。

美代子) 荷物も、少しだけど置いたままだって。

     預かってくれてっけど、着替えとか…。

     あと…。

茂) 家族からの、手紙なんかもあんだと。

宗男) そうが…。そんな、大切なもの、

    置きっ放しにはしねえよな、兄貴は。

美代子) 何か、あったのがね…。

宗男) 義姉さん。

美代子) ん?

宗男) 東京行きなよ。

美代子) えっ?

宗男) ここで、ず~っと気もんでても、どうしよ

    うもねえよ。行ってみなよ。行って、ちゃ

    んと訪ねてみたら、その会社だって、何

    か、調べてくれっかもしんねえし。一緒

    に働いでた人とかがよ、何か聞いてっか

    もしんねえし。な?

茂) それがいいかもしんねえな。

宗男) うん。その方がいいって。な?

美代子) はい…。

宗男) うん。あ…このこど、子どもらには?

美代子) 心配させたくねえから。

宗男) うん…んだな。

美代子) うん。

宗男) みね子は?

美代子) 心配かけたくねえから。

宗男) わがった。義姉さん。

    俺も、一緒に行ぐが? 

    一人じゃ、心細かっぺ?

美代子) ありがとう。でも大丈夫だよ。

     そんな迷惑かけらんないよ。

宗男) 迷惑だなんてよ。

美代子) ありがとう…ありがとね。

茂) ありがとな、宗男。

宗男) ああ~! 何だよ、全ぐ兄貴もよ~

    こんなに心配させやがって。

    ただじゃ置かねえど、本当に。

    喧嘩で勝ったこどはねえけどな…。

    うん…。一発、殴るよ、俺は!

    いがっぺ?

(笑い声)

茂) 殴れ。

美代子) いいよ。私の分もぶっていいよ。

宗男) んだな! んだ! よっしゃ!

 

**********

 

みね子) ただいま!

美代子) お帰り。

みね子) さっき、宗男さんにそこで会ったよ。

美代子) あっ、そう?
みね子) うん。何だったの?

美代子) うん。ちょっとね。

     あっ、それ、持ってきてくれたよ。

みね子) あら! おいしそうだね!

     えっ、何? それで来たの?

美代子) ううん。あのね、みね子…。

みね子) はい。

美代子) お母ちゃん、明日、福島まで

     行かなくちゃなんないんだ。

     朝出かけっから。

みね子) 福島?

美代子) 泊まりになっと思うから、朝は

     作ってくけど、学校から帰ったら、

     夕ごはんお願いね。

みね子) うん。もちろんいいよ。

美代子) ありがとう、助かる。

みね子) 福島って何?

美代子) ん?

みね子) 何かあんの?

美代子) うん。ほら、宗男さんとごの、

     奥さんの滋子さんのうちの方の

     親戚で、ご不幸があってね。

みね子) そうなんだ? 大変だね。

ちよ子・進) ただいま…。

美代子) お帰り! 2人ともありがとね。

みね子) あんたら、明日晩ごはん

     お姉ちゃん作んだよ。何食べたい?

進) え~。

みね子) 「え~」って何だ。

ちよ子) 明日お母ちゃんいねえの?

美代子) うん。

みね子) そうだよ。あんたも手伝ってよ。

ちよ子) うん。わがった。進、何がいい?

進) えっ? いいの? 俺決めていいの?

みね子) ヘヘヘ! いいよ。何? どうした?

美代子) ん?

(進を見る一同)

みね子) ジェスチャー?

美代子) ジェスチャー?

みね子・ちよ子) 山。

ちよ子) 何かかけてんじゃねえの?

みね子) えっ?

ちよ子) 食べた。

茂) お~カレーライスだっぺ!

みね子) お~!

進) 正解!

(笑い声)

 

**********

 

(着物姿で仏壇に手を合わせる美代子)

(仏壇から、すずふり亭のマッチ箱を

 手にとる美代子)

 

**********

 

茂) 大丈夫が? 支度は。

美代子) はい。

茂) 気ぃ付けろ。

  東京は、物騒だっつうがらな。

美代子) はい。

茂) 金は?

美代子) 大丈夫です。

茂) ああ。これは、言いにくいこどだけどな。

  もし、何の手がかりもながったら、

  そんとぎは…。

美代子) 警察に、届け出しますね。

茂) ああ。

美代子) 留守中、不自由かけてすみません。

みね子) わっ、おはよう!

茂) おぉ。

みね子) どしたの?

茂) ううん。何でもね。

  早くしねえと、遅れっと。

美代子) はい。みね子、早くてごめんね。

     お母ちゃんそろそろ出かけっから。 

     あと頼むね。火の始末だけは気ぃ

     付けんだよ。

みね子) うん。わがった。

美代子) じゃ、行ってくんね。

みね子) 気ぃ付けてね、お母ちゃん。

ちよ子) 行ってらっしゃい。

進) 行ってらっしゃい。

美代子) お姉ちゃんの言うことよく聞くんだよ。

(茂にお辞儀をして家を出る美代子)

(見送るみね子とちよ子と進)

みね子) さてと。

ちよ子) ごはんの支度すっぺかね。

みね子) お?

進) はい!

ちよ子) え…?

みね子) 何だ? 進。はい。

ちよ子) ジェスチャー?

みね子) もう、今忙しいんだから

     ジェスチャーしてる暇ないの。

     口で言いなさい。

進) 俺も手伝う。

(笑い声)

みね子) わがった。頼む。

 

**********

 

次郎) おう、美代子。どうした? 早えーな。

美代子) うん。よろしくね。

次郎) うん。乗れ乗れ。

美代子) おはよう。

小太郎) おはよう。

次郎) どごさ行ぐんだ? こんな朝早ぐに。

美代子) うん、ちょっとね。

次郎) まさか実が恋しくて、東京さ会いに

    行ぐんでねえのが? ん? ん…?

美代子) フフッ…。

     バカでねえか、本当に次郎は。

次郎) ハハハ!

    実、元気でやってっか? 便りあっか?

美代子) うん、元気だよ。

     実さんは…元気だよ。

次郎) そうが。駅までが?

美代子) うん。6時39分発に乗りたいんだ。

     間に合うよね?

次郎) おう。任しとげ。

    小太郎さん、ちょっとだげ。

小太郎) んだ。


**********

 

(2時間後・バス)

 

次郎) みね子。母ちゃん、何かあったのが?

みね子) ん? 何で?

次郎) いや、今日、バスに乗って、朝早ぐに。

みね子) あ…親戚のご不幸で

     福島行ったんだよ。

時子) そうなの?

みね子) うん。ほら、宗男さんのうちの方の

     親戚だから、私は知んないんだけど。

     あっちの方なんだよ。

次郎) 福島? 違あど。

みね子) ん? 違うって?

次郎) 6時39分の列車に乗るっつってたど。

    6時39分っつったら、上りだっぺ。
    な? 小太郎さん。

小太郎) んだ。

みね子) え…だって…。

次郎) あいづ、何か思い詰めたような顔

    してたけど、大丈夫が?

 

**********

 

美代子) すみません、出口はどこですか?

駅員) 出口はあちらです。

美代子) すみません。

(人混みの中を進む美代子)

美代子) あっ、すみません! すみません!

     すみません。

 

お父さん…。

何でお母さんは、

私にうそをつくんですか?

私の知らないところで、

嫌なことが起きてる気がして…。

怖いです。

**********

宗男おじさんは、ヘアスタイルと服装がちょっと田舎

の人にしては珍しいというだけで、中身はまともな人

のようだ。そしてすごくいい人だ。喧嘩で勝ったこと

はなくても、心配かけた兄貴を一発殴るという宗男。

殴れと同意するじいちゃん。私の分もぶっていいよ

という美代子。愛だね。愛があふれてるよね(気持

ち茨城弁で)。子供たちに心配をかけたくないと思う

大人の気持ちがよく分かる。上手にうそをついて出

かけた美代子の努力を水の泡にしてしまう、これま

た余計なお世話の人=次郎の存在もドラマの中で

はお約束。今日で10話目だけど、出てきたキャラが

どういう人で、どういう行動をする人なのか、なんと

な~く想像できるように上手に描かれていると思う。

 

夢中になって観ていたテレビのまねでジェスチャー

にはまっている進もかわいいし(カレーライスだとは

分からなかったけど)、弟を見守る、お姉ちゃんたち

の視線がやさしくて好き。家族みんなで、父親がい

ない寂しさを埋めようとしているやさしさが、切ない。

 

稲刈りが終わって、東京さ戻って来て、

3日目に仕事が終わっても、帰ってこなくて…。

 

東京に戻って3日目での失踪…。お金を取られた

としても、まだそれほど大した額ではないような…。

谷田部家の人たちはもちろん、視聴者だって、実

が家族を捨てて失踪する人には思えない…ように

描かれてきた。謎は深まる、不安は高まる。怖い

よね。先が見えないって。久しぶりに、ヒロインと一

緒にハラハラドキドキ、ドラマの中の人のことを心

配できる日々がやってきた。おっかねえ東京へ一

人で出かけた美代子さんが心配。気ぃつけて~!



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