「あさが来た」第69回~人殺しと言われた新次郎、お兄ちゃんになった亀助 | 日々のダダ漏れ

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「あさが来た」 第69回
第12週 「大阪一のおとうさま
人殺しと言われた新次郎、お兄ちゃんになった亀助


新次郎) あの時、松造はわてに言うたんや。
     「人殺し」、てな。
     あんだけ、仲よかったのにな…。
     あの時の松造は、もう松造やあれへんかった。
     お金や、世間に苦しめられて、人が変わって
     しもたんだす。

(回想)
サトシ) 人殺し! 新次郎さんのお父ちゃんのせえで、
     わてのお父ちゃん、消えてしもた! お前のお
     父ちゃんは、金の亡者の人でなしや! 
     わての一家は、お金に殺されたんや。
     みんな、お前のお父ちゃんのせえや!
     加野屋なんか、潰れてしまえ!


新次郎) わては…松造の言うとおりや思た。
     そやのに…その時のわては、お父ちゃんの
     悪口言われたんが許されへんかって…。


(回想)
新次郎) 何やと! 
サトシ) お前のお父ちゃんが、悪いんや!


新次郎) その次の日ぃだす。松造と、お母ちゃんが、
      町から消えてしもたんは。炭坑で見かけた
      時は、まさかて思たけど…名前も、違てま
      したさかいな。せやけど、あの強い目…あ
      ら、松造の目ぇやった。
あさ) そうだしたんか…。
新次郎) そやけどな、わて、何や、うれしかったんや。
     「ああ、ひょっとしたら、生きてくれてたんかな」
     て。ずっと、あの親子が、あのまま死んでしも
     てたらて、ずっと思てましたさかい…。あない  
     背ぇも伸びて、立派な男になってたら、そら、
     うれしいなて。次会えた時は、試しに、声でも
     かけてみよて…。そないのんきな事思てたら、
     こないな事になってしもて…。
     そやさかい、あの事故は、わてのせえだす。
     わてが甘かったせえなんや。ほんま、堪忍。
あさ) そんな、旦那様のせえや…。
新次郎) いや、あさにもっと早言うてたら、防げたん
     かも分かれへん。そやのに、わて、加野屋が
     あいつの家殺したて、どっかに、そないな負
     い目がもあったさかい、それで…。
     ほんま堪忍。堪忍だす…!
あさ) 旦那様!
新次郎) 堪忍な…。(泣)

**********

榮三郎) 松造いうのは、
     お兄ちゃんの、幼なじみだすか?
正吉) そうや。私もよう覚えてる。新次郎が傷だらけ
    になって、うちへ帰ってきよった時や。あんな事
    は後にも先にも、あの時だけやった。
榮三郎) そうだすやろな。お兄ちゃんに、
     殴り合いは似合わへん。
正吉) それからやなぁ。新次郎が、お金を扱う、うち
    の商売を毛嫌いするようになったんはなぁ…。
    私もな、新次郎が深い傷を、負いよったんは、
    わしの責任かもしれんと思うてなぁ。
    …で、まあ、あいつを、分家に出して。ハハッ。
    ちょっと甘やかし過ぎたかもしれまへんなぁ。
    けど、新次郎には、あさちゃんちゅうええ嫁さ
    んがついてます。せやさかいな、お前の襲名
    披露の時に、私は、あさちゃんを、一緒に、並
    ばせましたんやで。お前が女だてらによう働く
    あさちゃんを見て、目の上のたんこぶや!
    そう思う時が、あるかもしれんと…。
榮三郎) たんこぶて。いやいやお父ちゃん、わては
     そこまでは思わへんで。

よの) こぶやて…。

正吉) そうか。うん…。まあこの加野屋かてこれから
    先どうなる事か分からん。けどな、どんな事が
    あっても、こう、お前たち3人が、手を携えて…
    携えてさえいてくれたら、どんな事も乗り越えら
    れます! あの、明治の御一新の時、まだまだ
    私は死にとうても死なれへんかったんや。けど、
    今はもうお前も立派になってくれてる。新次郎
    にも、ええ嫁さんがいる。やっと、ほっとしてま
    すのやで。ハハハハ。
榮三郎) お父ちゃん、もう死ぬような事、  
     言わんといとくなはれ。
正吉) 何やお前。男のくせに目ぇ潤ましたりして。
    お前はしっかりした男なんやけれどもなぁ、
    気ぃの小さいとこがあきまへんな。
榮三郎) そない言うたかて…。

**********

そして、加野屋に、
また新しい朝が、やってまいりました。

亀助) へ?
    またけったいな男がウロウロしてたて?
ふゆ) へぇ。弥七さんも見かけたそうだす。
うめ) そないいうたら昨日ツタも見た言うて
    ましたで。えらい背の高い、若い男は
    んやったゆうて。
ふゆ) へぇ! うちが見たのも背の高いお人だす。
    きっと同じお人や。そやけど、弥七さんは、
    そない若いお人やなかったって…。
亀助) なるほどなぁ。
    その若い男いうのは、ひょっとしたら…。
かの) ひょっとしたら、あの男はんだすなぁ。
うめ) へ?
かの) なぁ、うめさん。知りはりまへんか?
    あの…橋の向こうに、年の初めから
    何か建ててますやろ?
うめ) へぇ。
かの) あそこに一人、えらい粋で、男の色気
    たっぷりの大工さんがいててなぁ!
うめ) 男の色気たっぷりの大工さん?
    そんな人いてますのんかいな…。
クマ) へぇ。いてます、いてます! 八っちゃんいうて
    もう何て言うか…こんなですわ!
うめ) こんな!?
かの) ほんでな、この話には続きがありますねん。
    その八っちゃん、そこの道、何べんも通って
    るうちに、見初めてしもたみたいなんだす!
    おふゆの事。
ふゆ) へ!?
亀助) は!?
うめ) その粋な八っちゃんが、おふゆを?
かの) そうだす。
ふゆ) はぁ、八っちゃん…。
かの) うち、ちょっと奥様に言うてきましょ! フフフ。
うめ) (小声で) ようやっと大阪に戻ってきたんだっ
    しゃろ。うまい事やりなはれや、さっさと!
亀助) 八っちゃんめ! 誰か知らんけど…。
ふゆ) いいや。きっと、そのお人やあらしまへん。
    うちが見たお人は、店をにらみつけるように
    見てました。それにうちなんかが、誰かに見
    初められるやなんて…。
亀助) はぁ? そないな事、あれへんで。
    おふゆちゃんは…
    え~その…え~何と言うか…。
    いや、その…おふゆちゃんは、お嫁に行き
    たいやなんて、思う事、あんのかいな?
ふゆ) へぇ。もちろんだす。おはつ様のお嫁入り
    を見た時に、「ああ、ええな!」て。いつかは
    うちもどなたかのお嫁さんになりたいなて、
    ずっと思ってたんだす。
亀助) ほうほうほう。
ふゆ) せやけど…。

(回想)
新次郎) おふゆちゃんは頑張り屋さんやな。
     ご苦労さん。

亀助) ん!?
ふゆ) いいや。おはつ様やおあさ様を見てると、
    お嫁さんいうのはほんまに大変だす。うち
    なんかに、務めきれる事やあらしまへん。
亀助) そないな事、あるかいな。わては、おふゆ
    ちゃんが真面目なんよう知ってるで!
    山王寺屋が潰れた時かて、あの一家を見捨て
    んと、ちゃんとお百姓仕事までして。あんたは、
    ほんまにしっかりしたおなごはんや!
ふゆ) 嫌や。そんなん言われたん、初めてだす。
    おおきに。
亀助) いや…。
ふゆ) 番頭さんはほんま、うめさんの言うて
    はったとおり、お優しいお人だすなぁ。
亀助) いや、優しいやなんて…。
    わては、男として、思た事を言うただけだす!
ふゆ) うち、ほんまは…。
    ずっと…お兄ちゃんが欲しいて思てたんだす。
亀助) え? お兄ちゃん?
ふゆ) へぇ。
    うちは女ばっかりの6人姉妹やったさかい、
    ずっとお兄ちゃんいうのに憧れてて。
亀助) それやったら、お兄ちゃん思たらええわ。
    お兄ちゃんや思て、困った事あったら、
    何でも、相談しなはれ。
ふゆ) ほんまだすか? そんな事言わはったらうち、
    つい番頭さんに甘えてしまいそうだす。

**********

あさ) 何ニヤけてはるんだす?
亀助) あっ、あ…すんまへん。
榮三郎) そやけど、
     そない何べんも見かけるて、怪しいなぁ。
あさ) へぇ…。うち、思うんだすけど。
    その男の人て、ひょっとしたらサトシさん…。
    いえ、松造さんと違いますのやろか?
新次郎) わてもそない思うわ。
あさ) 旦那様。
榮三郎) それやったらえらい事だすがな!
     その、松造いうのは、炭坑をワヤにしようと
     したほど、加野屋を恨んでますのやろ?
     この店にかて、何するか分からへん。
亀助) そうだすな。
    火ぃでもつけられたらたまりまへん!
    早う警察に言うて…。
新次郎) いや、すまんけど、ここは、
     わてに任してもらわれへんやろか?


**********

あさ) はぁ…ここのとこの夜泣きには困ったもんだす。
    こない小ちゃい体の、どこからあない大きい声
    出ますのやろ?
うめ) ほんまだすなぁ。そやけどおあさ様の時は、
    そら大きな声で泣いてはりましたけど。でも
    寝る時はコト~ンとまばたきする間に寝てし
    まいはるさかい。奥様もこの子は楽や言う
    てはりましたけどなぁ。
あさ) はれ、ほんならうち、親孝行だすなぁ。
うめ) へぇ。育ってからの方が
    大変やったみたいだすけどな。
あさ) そうだした…。あれは?


**********

サトシ=松造の子供時代を演じた子役が、かなり似
ていてびっくりぽん! 森山未來君にも似ていたので、
彼の子供時代の役もできそう。新次郎のほうも、育ち
が良さそうでぽわんとしたボンボンにちゃんと見えた。

自分の家族が加野屋に壊された、殺されたと恨みた
くなる気持ちも分かるし、お父ちゃんの悪口を許せな
かった気持ちも分かる。子供にはどうにもできない事
情で、恨むほうも恨まれるほうも、辛い話だなぁと思う。

新次郎があさに昔語りをし、懺悔する一方で、正吉は
榮三郎と語り合い…。あさを目の上のたんこぶと思い
始めているだろう榮三郎に、新次郎とあさと3人で携
えていくように諭す正吉さんのやさしさにホロリ。本当、
いいお父ちゃん。榮三郎の中の人の演技もよかった。

重い話を軽くするのはもちろん、加野屋の妖精亀助と
ふゆのドキドキパート。うめの押しもあって、結構がん
ばったとは思うのだけれど…ふゆの方が一枚上手?
ふゆの中の人が若すぎて、どうしても子供に見えてし
まうけど、ドラマの中の年齢は20代後半になっている
はず。ふゆってば、かなり小悪魔なんじゃないの~!
亀助の隣りに座って、何気に体を寄せてみたり、お兄
ちゃんが欲しかったと肝心なところははぐらかしつつ、
つい甘えてしまいそう、なんて男心をくすぐるセリフ♪
亀助さんはすっかり骨抜き。まんまと都合のいいお兄
ちゃん妖精さんに任命されてしまったようです…なん
て決めつけてはいけませんね。亀助の恋が叶います
ように~! お兄ちゃんのままで終わりませんように。
男の色気たっぷりの八っちゃんに負けませんように!


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●「あさが来た」HP


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