「リバースエッジ 大川端探偵社」第10話~もらい乳/決闘代打ち | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「リバースエッジ 大川端探偵社」



第10話 もらい乳/決闘代打ち
 
依頼人・磯山直人(オクイシュージ)は、赤ん坊の頃に
母親に捨てられた。すでに他界した父親の話によると、
磯山の止まぬ鳴き声に心配した隣人夫婦が、ちょうど
自分たちにも子供が生まれたばかりだからと、妻(秋
山実希)の母乳を与えてくれていたのだという。
磯山は、
"もらい乳の母"を探し出し、ただ一言お礼を伝えたい
と思い…。
 
**********

第10話 「もらい乳」

所長) 男はね、年齢を重ねるたびに、
    興味が下の方におりてくんだ。
メグミ) 何それ?
所長) ガキの頃は、顔だろ? 思春期になると、おっ
    ぱい。中年になると、お尻だ。
メグミ) え~じゃあ今所長は? 足?
所長) 俺なんかもう、下におりすぎちゃって、
    地面に潜ってるよ。
    一緒にお墓に入ってくれりゃ誰だっていいんだ。
    おっぱいなんか、どうだっていいよ。
メグミ) ふ~んだ。
村木) …乳房。
メグミ) えっ?や~だ、私の夢見てたんでしょう?
村木) そんな胸じゃない。官能的でありながら、
    どこか崇高な…。


**********
 
磯山) その人のおっぱいを吸って、私は育ったんで
    す。小さい時の事だから記憶にはないんです。
    親父から聞かされただけで。ただ…。ただ、大
    きな桜の木の下で、女の人の胸に抱かれてた。
    うっすらと、そんな記憶は残ってるんです。
所長) なるほど。もらい乳ですか。
磯山) ええ。
村木) ご依頼というのは、つまり。
磯山) その人を、捜して欲しいです。
所長) もらい乳の母、いわゆる、乳母ですか。
磯山) 親父は、5年前に死にましたし。実の母の事
    は何もわかりませんし。
女房子供ももおりませ
    ん。
私はもう、天涯孤独です。だけど、今私が
    生きてるのは、その人のおかげです。
    私を抱いてくれた、その人に会いたい。
    会って、お礼を言いたい。ありがとうって。

**********

磯山) あの、「トロイメライ」っていう曲を聴くと。
村木) トロイメライ?
所長) シューマンですな。
磯山) はい。昔から、あの曲を聴くと、なぜか、条件
    反射的というか…涙が出てしまうんです。音楽
    にはほとんど興味ないんですが、あの曲だけ
    は。何か関係があるのかなと。

**********

所長) なるほどな。
村木) 拍子抜けするほどすぐに
    見つかってしまいました。
所長) うむ。
村木) どうしますか?
所長) うん?
村木) いや、その…。
所長) 俺たちの仕事は調査結果を報告するまでだ。
    それ以上一切関与しない。
    それが普通の探偵社だが…。
    我が大川端探偵社には、たまに例外がある。

**********

村木) 結論からご報告します。お捜しの女性は、
    中谷かすみさんという方だとわかりました。
磯山) 中谷さん。
村木) 
しかし残念ですが、中谷かすみさんは、3年
    前に亡くなられました。
中谷さんのご主人も、
    その6年前に亡くなっています。
磯山) そうですか。残念です。
村木) ご依頼の件はここまでなんですが、もう1つ、
    私が勝手に調べたことがありまして。
磯山) はぁ。
村木) こちらへどうぞ。
    あなたと一緒に、左右の乳房を吸っていた赤ん
    ぼうは、女の子でした。頼まれてもいないのに、 
    余計なことをしてしまったかも
しれませんが、そ
    の女性と
コンタクトがとれました。
磯山) えっ?
村木) 中谷かすみさんの娘さん、ゆかりさんです。
所長) あなたが言いたかったお礼、
    彼女に伝えてやってください。さぁ。

磯山) あの、私は…。
ゆかり) 不思議ですね。
     初めて会ったような。懐かしいような。
磯山) ああ。ええ。

(オルゴールを取り出し、音を鳴らすゆかり)
磯山) これは?
ゆかり) 母が死ぬまで大事にしていたオルゴールで
     す。もちろん私も覚えてはいないんですけど。
     あなたと、私がお乳飲んでいる時、母はいつ
     も このオルゴールを流していたんだそうです。
磯山) あ…あ…。あ…ああ…(泣)


********************

第10.5話 「決闘代打ち」

所長) なるほど。決闘の代打ちですか。
村木) 麻雀とか、博打の代打ちならよく聞きますが。
黒川) 一発勝負じゃあっけねえからって、
    3本勝負って事になりました。


**********

黒川) お引き受け願えますか?
所長) いいでしょう。ただし、条件があります。
黒川) は?
所長) 自分の体を張らずに、代打ちを使おうって勝
    負なんだから、こっちも、代打ちを使わせても
    らいますよ。
黒川) はい?
村木) …えっ、俺ですか?
所長) 頼んだよ。
村木) ちょっとそれは…。


**********

所長) ああ、大丈夫か?
村木) いや、ひどいですよ、所長。
    最後だけ出てきて。
所長) いや、すまんすまん。危なかったな。
メグミ) なんか、めでたしめでたしみたいな
    空気になってますけど。
村木) こんな仕事二度と嫌ですよ。
所長) だといいんだがな。
村木) え?


**********

男は年齢を重ねるたびに興味が下の方におりてくる
っていう所長のお話がツボ。所長は下におりすぎて、
もう地面に潜っているとのこと。一緒に墓に入ってく
れればいいって…どんだけ~。でも、確かに60代以
降になると、お墓関係の話に興味が向くらしいし…。

ところで、お乳やミルクを飲んでいた頃って、記憶に
あるものなんでしょうか? 私は全然記憶になくて…。
覚えていたら、おっぱい星人になっちゃうのかなあ、
なんて思ったりして。音の記憶が残るのは、ちょっと
わかるけど。聴覚というものは、人間の感覚で最後
まで残っているものらしいし。母親の胎内で聴いて
いた音楽も覚えているものらしいし。自分は一体ど
んな音楽、あるいは音を聴いて育ったのか…? 昔
はあまりそういうことを気にしてなかっただろうけど。
赤ちゃんの頃に聴いていた音楽とか、どんな音に囲
まれていたのか、ちょっと知りたいような気もします。

依頼者が聴いていたという「トロイメライ」という曲は、
こんな感じです。オルゴール版を見つけました。↓

●オルゴール トロイメライ


今回は、珍しく2本立て。そうはいっても、2本目は、
ほとんどおまけというか、作り手がやりたくてやって
るでしょう的な遊び心満載というよりオンリーな1本。
わかるやつだけわかればいい…んだろうなあって。
まあ、何でもありの探偵社ですから、たまにはね♪


「リバースエッジ 大川端探偵社」関連ブログ↓
第1話~最後の晩餐
第2話~セックスファンタジー
第3話~ある結婚
第4話~アイドル・桃ノ木マリン
第5話~怖い顔グランプリ
第6話~がんばれ弁当
第7話~夏の雪女
第8話~女番長
第9話~命もらいます
第10話~もらい乳/決闘代打ち
第11話~トップランナー
第12話~依頼者は所長

●「リバースエッジ 大川端探偵社」HP


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