「リバースエッジ 大川端探偵社」第2話~セックスファンタジー | 日々のダダ漏れ

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「リバースエッジ 大川端探偵社」



第2話 セックスファンタジー
 
東京、浅草、観音裏。隅田川沿いの古いビルに居を
構え、いつものようにソファで昼寝をしていた村木(オ
ダギリジョー)が、急に飛び起きた。どうやら、いかが
わしい夢を見ていたようだ。いつもと様子の違う村木
を見て、所長(石橋蓮司)と、受付嬢のメグミ(小泉麻
耶)がからかっていると、和服姿の妖艶な女(星野あ
かり)が訪ねてきた。女は、「鏡越しに隣の部屋が覗
けるラブホテルを探してほしい」、という奇妙な依頼を
持ち込む。
浅草中のラブホテルを探し回ることになっ
た村木は、メグミとカップルを装い1つ1つ聞き込みを
開始。なかなか依頼通りのホテルを見つけられず苦
労する中、メグミの機転で調査は急展開して…!

**********

依頼人) 男性は余命いくばくかがわかってくると、自
     分がやり残したことや、追体験をしたくなるも
     のなのでしょうか? 特に、セックスに関して。
     エロを極めたい衝動に駆られる、と申しましょ
     うか。お察しのとおり、正式な依頼者は私の
     主人でした。フフッ。変態ですの。フフフ…。


**********

所長) そういえば、ラブホテルっていうのは、
    日本独特の文化らしいな。
村木) あっ、そうなんですか?
所長) ああ。しかも、性風俗が、
    ここまで細分化されてるのも日本だけらしい。
村木) へえ~!
所長) だから、外人が来たらビックリすんだってよ。
    おおジャパン! エロのワンダーランドですね~
    って。東京オリンピックの時はどうすんだよ?
    世界中からわんさか外人が来るんだぞ。
村木) 性のおもてなし、ですね。
所長) ちげぇねえな。ハハハ!
村木) しかし、いくらラブホテルとはいえ、
    建築基準法とかそういうのあったんじゃ?
所長) まあ、1回造っちまえば、あとは内装工事か
    なんかで、何とでもなるじゃないか。
    法律なんかチャラだよ。
村木) なるほど。


**********
 
村木) 所長の推理だと、
    あの女は、どのようなプロフィールを?
所長) う~ん、そうだな…。
    遺産狙いで結婚した、水商売あがりの女。しか
    も、かなりの色情狂。セックス依存症ってやつ
    か。
死期の迫った老亭主はインポテンツ。ホス
    トクラブで遊び放題ってとこかな。
村木) 厳しいっすね。
所長) ハハハッ! でも俺は、あの手の女は嫌いじゃ
    ねえぜ。ほとんどのまともな女はよ、安定志向
   のつまらねえ男んところ、
つまり、収まるところに
   収まっちゃう。だが、あの手の女は、自分のエロ
   スをむき出しにして、
男をむさぼり食う。
   そういうのは、1,000人に1人くらいいるかな。
村木) 魔性の女ってやつですね。
所長) いや、本能に、忠実なんだよ。
    俺は、あのエロスに感動したなあ。
    それに比べ、うちのメグミなんて、お子様ラン
    チだよ。で? お前、どんな夢を見たんだよ。
村木) ああ…。


**********



所長) いやぁ、すげぇもん見ちまったな。
    今の世の中、いや、いつの時代でも、子供から
    大人まで変態だらけだ。人間、所詮ケダモノ、
    ってことだな。どうした? 元気ねぇじゃねえか。
村木) いや、別に。
所長) うん? どうした?
村木) 正直に言いますと、先ほどの、プレイというん
    でしょうか。
あれを見て、どこかで、その…。
所長) 興奮してる自分がいた?
村木) はい…。
所長) ハハハ。
    男と女、誰でも、ある程度変態なんだよ。
    問題は、あっち側に行っちまうかどうかだ。
村木) あっち側ってのは?
所長) もうこっち側に戻ってこれねえ。歯止めがき
    かなくなって、本物のケダモノになっちまう。
村木) なんとなくわかります。
所長) でも俺は、そうならねえ方法を知ってるよ。
    知りてえか?
村木) はぁ。
所長) これだよ。酒と仲よくすることだ。
    静かに、静かにって、ケダモノの本能を、なだ
    めてやるんだ。これが人間の知恵ってもんだ。
村木) なるほど。

**********

何とも素敵な深夜臭がプンプンする、大人のファンタ
ジー! やるなあ、さすがこの枠。まほろ駅前番外地
以上に、アダルティな香りがする、アンダーグラウンド
な世界なのが素敵。昔のラブホテルにあった回転ベ
ッドやら鏡張りの部屋の話を面白がるメグミちゃん。
昔はいろいろと知恵をしぼって、少ない情報を必死で
集めてエロを追求していたんだろうなあと思ったりし
て。今はネットで簡単にエロ画像も動画も手に入って、
実は一番奥が深いはずの「想像力」がなくなってきて
いるんじゃないかとも思えてくる。本来隠されているべ
きものがあからさまになりすぎるのは、ロマンがない。
 
男と女、誰でも、ある程度変態なんだよ。
問題は、あっち側に行っちまうかどうかだ。

そうだね~。自分にとっては普通でも、他人から見れ
ば変に見えることって、実は案外あるかもしれない。
何でも匂いを嗅いでしまうとか、度を過ぎたコレクショ
ンとか、人によっては、それを「変態」と呼ぶ人もいる
だろうし。人はそれぞれ違うから、確かに、誰にでも、
(誰かから見たら)「変態」に見える部分を持っている
のかもしれない。「日常」という境界線があるとしたら、
その向こう、あっち側に行ってしまわない程度の変態
なら、ケダモノにならずに人間でいられる…のかもね。
あっち側に行きたいとは思わないけれど、こっち側か
らこっそり覗き見したくなる気持ちは…なくもないかも。


「リバースエッジ 大川端探偵社」関連ブログ↓
第1話~最後の晩餐
第2話~セックスファンタジー
第3話~ある結婚
第4話~アイドル・桃ノ木マリン
第5話~怖い顔グランプリ
第6話~がんばれ弁当
第7話~夏の雪女
第8話~女番長
第9話~命もらいます
第10話~もらい乳/決闘代打ち
第11話~トップランナー
第12話~依頼者は所長

●「リバースエッジ 大川端探偵社」HP


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