<7月20日(月)>


上着とスカーフが必要なほど寒いロンドンです。


ヴェローナのことを書き終わってしまうと、旅も終わってしまうようで淋しい気もしますが、あの強烈なイタリアの青空を思い出しながら、最後のヴェローナ記事をアップして幕を閉じましょうあせる


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オペラ三昧イン・ロンドン


7月4日、ヴェローナのアレーナでヴェルディのAidaを観ました。


雷雨に祟られたことは→こちら をご覧頂くとして、開演が大幅に遅れた上に中断もしましたが、なんとか9割方近くはやってもらえたのはラッキーだと思ってます。

オペラ三昧イン・ロンドン
クリップ

Director Gianfranco de Bosio

Conductor Daniel Oren

Aida Daniela Dessi

Radames Fabio Armiliato
Amneris Tichina Vaughn

Amonasro Silvano Carroli

The King Carlo Striuli


メモここでご存知ない方のためにアイ-ダってどんなオペラかを簡単に説明すると、
アイ-ダはエジプトの女奴隷。でも本当はエチオピアの王女で、戦いに負けて捕虜になりエジプトの王女様の下女にされている。密かにエジプト軍の指揮官ラダメスと愛し合っているが、王女様も彼のことが好き。王女と結婚して王位を継いでくれと言われるが、アイ-ダを愛する彼にはできない。アイ-ダはエチオピア奪回を狙う父王の頼みでラダメスから軍の進路を聞き出し、機密をもらした罪でラダメスは死刑に。まだ彼を愛している王女にもう一度チャンスを与えられるが、アイーダは死んだと思っているラダメスは、彼女なしでは生きられないと死刑を選ぶ。真っ暗な地下牢に閉じこまれるのですが、そこにアイ-ダが先に忍び込んで待っていて、二人で愛を語りながら餓死するんです。

どうです、ロマンチックでしょう?人気オペラだけあって、音楽も素晴らしいですよ。


家舞台東京タワー


実はちょっと失望でした。前日のトゥーランドットは中心となる巨大ミカンのような球体があり引き締まったのですが、このアイーダは、エジプト風のオベリスクや柱が立っているだけで、インパクトに欠けます。


勝利の行進の場面も、大勢の人だけでなく馬も4頭出てきたけど、人だけじゃ豆粒な上、マーチしてそのまま裏に行ってしまったりで舞台の上に勢揃すらしなかったし、上手なバレエもあったけど、私としてはディズニーのパレードのようなのを期待してて、要するに山車(だし)に乗ったり、お神輿風の大きなモノを掲げたりして欲しかったのです。


カラオケパフォーマンス


この日はファビオ・アルミリアートとダニエラ・デッシー夫妻が出るというので、すごく楽しみでした(だから雨でキャンセルになったらと思うと気が気じゃなかったわ)。オペラの喜びはやっぱりいくら豪華でも舞台や衣装ではなくて歌ですもんね。


デッシーとアルミリアートは別々に聴いたことはあるけど(アルミリアートは今年1月のROHトゥーランドットの代役)、一緒に出るのを観るのは初めて。


トウが立っても多少体型が崩れても顔黒でも美人のデッシーは動く姿も美しい上に歌も上出来で、さすがにスター歌手の華やかさと貫禄を備えてとても素敵でした。

でもアルミリアートは、ROHのトゥーランドット の時も思ったのですが、こういう声量で勝負するような場所と力強さを求められる役は合ってないんじゃないかしら。


アムネリス王女は、太った黒人という容貌で損してるけど、歌はまあまあ。


アイーダの父親は、その時は気が付かなかったけど、ちょっと前にROHの西部の娘 で保安官をやった爺さんよ。あの時は姿も声もよぼよぼだったのに、今日はえらく元気で声も出てました。ヴェローナではマイクは使ってないと聞いてたけど・・・?


ニコニコ

ともあれ、素敵なアイーダだったし、古代ローマのロマンを感じつつ、劇的な雷雨の中で雨が止むように祈り、満席のアレーナで大勢の人と一体感を感じたことで、とても思い出深いアイーダになりました。



オペラ三昧イン・ロンドン

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