余裕が無くなって来た証拠である。



写真を撮るために止まる度に、服やタオルに虫が引っ付いていた。
タオルにヒルのようなものが引っ付いていたが
確かにヒルのようであったが、これ以上心配事を増やしたくなかったので
見て見ぬふりをした。
急斜面の下りは予想以上に辛く
お連れの方は、ロープを使った下りでひじを岩にぶつけて泣きべそかいていた。
ひざも疲れ、ひじにたんこぶ、水も思いっきり飲めない。
まさに地獄登山。
ぼくがまだイける事だけがせめてもの救いであった。
つづく
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