こんにちは、教師の転職コンサルタント藤井秀一です。
私学に勤めている旧友から電話が来ました。
「元気~?」という気軽な感じ。
どうやら順調のようです。
しかし、小さな悩みがあるとのこと・・・・。
聞いてみると、次年度から給料が下がるのだと言います。
やはりどの私学も、なかなか厳しいようですね。
「ところで、何で突然、電話くれたの?」
私の質問に、彼はこう答えました。
「新人がねえ、なかなか授業がうまくできないんだよ」
何か名案はないか、との相談でした。
そこで、どんな後輩指導をしているのか尋ねてみました。
授業力を高めるために、専門分野の研究深化を勧めたのだとか。
私は違和感を覚えたので、こんな質問をしてみました。
「研究を深めれば、生徒たちはついてくるの?」
生徒と授業で噛み合わなくなった時、原因をよく考えなくてはなりません。
研究を深めれば深めるほど、よけい噛み合わなくなる先生がいます。
知識をフル動員して授業を進めてしまうんですね。
それをやってしまうと、生徒たちは付いてこられなくなります。
ここで考えておきたいのは、「研究成果=教師力」ではないということ。
研究成果は学者力であって、教師力とは違います。
ちょっと抽象的な表現かもしれませんね。
授業進行のチカラは、学者としての資質とは別だということです。
授業をきちんと成立させたいなら、磨くべきはコミュニケーションです。
生徒たちとのシンクロを生み出す意識、技術、しくみづくり、行動なのです。
自分が主語のまま授業を進めても、生徒たちはついてきませんよね。
生徒を主語に考え、生徒を主語に授業を進める必要があるのです。
想像してみてください。
号令が済んだ途端、一方的に板書して、一方的に解説・・・・。
その間、生徒たちが発言するチャンスはまったくなし。
そんな授業なら、ビデオでもよいということになってしまいます。
授業はライブであり、会話で進行するから成立するのです。
言い換えましょう。
生徒が参加できない授業は、授業ではなく「情報」でしかないのです。
自ら参加できない授業なら、生徒は「聞かされる」だけで終わります。
受け身な姿勢を強要されて、どうして主体的に学べるでしょうか。
自発性を伴わない学習活動では、生徒への知識定着も進みません。
また、生徒の立場とすれば、取り組もうという意欲が湧きません。
自分が受けたくなる授業はどんなものであったのか?
自分が生徒だった頃の気持ちに戻って、生徒の立場から考えるべきなのです。
「上手に完璧に授業をやろう」(←これ、ダメです)
自分を主語にしたまま授業を進行すると、生徒とは距離ができてしまいます。
そうではなくて、「楽しい授業を提供しよう」と考えるだけで良いのです。
一方通行ではなく、両方向のコミュニケーションを実現しましょう。
生徒の言葉(発言)を借りながら、生徒と共に考えて進む授業を。
教室が一体化して、先生と一緒に学んでいるという感覚を持てる授業を。
「教えてやる」のではなく、「一緒に勉強しようよ」との空気感がカギ。
生徒の反応を楽しみながらでも良いのです。
授業がうまくいかず悩んでいる先生は、ぜひ試してみてくださいね。
授業がうまく進められず悩んでいるのであれば・・・・。
改善の方策をご提供いたします。
困ったときはご相談くださいね。
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