これから社会で一人の日本人として責任を果たしていくうえでの
大切なことを主題にしたいと思います
新成人になるまで、
宗教を学んだ人がどれくらいいるでしょうか？
義務教育では、宗教を学びません。
そして、
高等教育機関に進んでも、
宗教を学ぶ機会は皆無に等しく、
最高学府において、
ようやく学部によっては宗教を学べるようになります。
人類の歴史において、
宗教がいかに重要視され、
生活習慣や文化を形成してきたかは言うまでもありません。
宗教を知るということは、
人類の歴史と文化を知るということです。
そして、
日本の宗教を知るということは、
日本の歴史と文化を知るということです。
世界で活躍したいと考えている人ほど、
自国の文化と宗教を知らねばなりません。
なぜなら、
宗教はすなわち、自己同一性を表すからです。
また、
日本には世界に誇るべき宗教文化が存在することも忘れてはなりません。
それは、
神と佛の融合した宗教世界が存在していることです。
宗教対立ではなく、
互いに取り込むという形で宗教的完成度を高めたのが神佛同座なのです。
この宗教文化を知らなければ、
日本の文化と日本人の日本人らしさを説明することはできません。
新成人のみなさんには、
ぜひ日本の宗教と宗教の歴史を知っていただき、
日本人だからこそ導きうる諸問題への答えを、
それぞれ考えていただきたいと思います。
神主「N」