海大型潜水艦-⑤ | 大神回天基地ブログ

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太平洋戦争末期に出現した特攻隊。大分県日出町にあった人間魚雷「回天」の訓練基地・大神基地の歴史や基地設備及び「回天」の開発経緯・構造・作戦内容(神潮特別攻撃隊)を紹介します。また大神基地に関連した空母「海鷹」等の艦艇や使用武器について紹介もしていきます。

○伊153型潜水艦


(伊153潜水艦・艦艇写真のデジタル着彩様より)


 海大3型a(伊153型)は計画番号はS26で、前回紹介した海大3型bに先立ち建造された4隻です。
 本型は前型の海大2型を改良した量産型で、船体寸法はほぼ同一、主機もズルツァー式3号ディーゼル機関を搭載しました。
 内殻の板厚を増して潜航深度を60mまで増大させました。その他構造上の細かい改正が施されたため基準排水量が300トン弱増加。速力、航続力はともに若干低下しました。

 形状の相違としては、司令塔の内容積増大のため、司令塔基部が広げられ台形状となったことと、艦首には防潜網切断器が搭載されました。
 また遭難時の救難のために引き上げ用眼環が初めて装備されました。

 開戦当初には二流艦になっていましたが、伊153,154,155にて第18潜水隊を編成し、マレー、ジャワ方面へ進出。伊158も第19潜水隊に所属し、マレー方面にそれぞれ進出し、4隻で合計7隻の商船を撃沈しました。

 4隻とも1942年(昭和17年)3月には呉港に帰港すると、その後は同年6月に伊158がミッドウェー海戦に参加、伊155がアリューシャン作戦でキスカ島への輸送任務に参加したほかは、大戦の大半を練習潜水艦として過ごしました。

 同型艦は1942年(昭和17年)5月20日には艦番に100を加え改称しています。
 伊158は回天輸送の改修工事を受けました。
 伊153は終戦直前の空襲により中破を受け、それ以外の艦は無傷で終戦を迎えています。


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