すっかり遅くなってしまいましたがオランダレポートの続きです!!
YukiHariSportHorsesには毎週「サンダーファンラー(Sander van Laar)」氏がレッスンに来てくれています!!今回、波里さんのご好意で僕もサンダーに見てもらうことが出来ました!!
サンダーはヨーロッパを中心に馬のトレーニングや人のレッスンをされているそうですが、過去にオランダのヤングライダーチャンピオンに輝いたという素晴らしい実績を持った方です♪
しかし、サンダーに元オランダチャンピオンの話をすると嫌がるそうです・・・
過去の栄光にすがらず、常に人馬の未来を考えている気持ちの表れなのでしょう!!
そして、日本人がサンダーなんて聞くと、ゴツくて強そうな人を想像してしまいそうですが、シュッとしたイケメンで、とても明るくて気さくな方でした♪
レッスンではまず馬がリラックスして大きく歩くところから始まりました!
そして、徐々に手綱を短く持っていくのですが、この時に馬の歩幅が変わらないこと、馬の背や腰を緊張させないこと、真っ直ぐに歩かせることに重点を置きながら、「前は気にせず後ろを感じろ」と言われ、よくある日本のレッスンのように「フラットワークしといて~」「準備できたら障害やるから~」とはまったく違って、おおよそ20分ほどはこの歩く練習でした!
僕がフラットワーク全体を通じてよく言われたことは、「手を前で」「引っ張らない」ということでした!
確かに、馬の頭の位置ばかりを気にしていたため、拳ばかりが強くなり、馬が硬くなって後ろが離れていってしまいます・・・
サンダーは常に「後ろが動いて馬がハミに出てくる」ということを教えてくれました!
さて、その後は速歩で回転運動を始めたのですが、この時も「手は前で」「引かない、開く」「自分の体を行きたい方へ回す」という練習を続け、次第に馬が外方コンタクトと内方脚によって真っ直ぐに力強く動いてくるのを感じることが出来ました!とにかく、サンダーは出来るまで何度も説明してくれて、その感覚が得られるまで時間をかけて教えてくれました!!
駈歩運動では主に歩度の伸縮を行いましたがこの時にはシートの仕方について教えてくれました!
伸ばすときにはノッテいく(上手く言葉で表現できませんが(笑))、縮めるときには深く沈めるような感覚で、上手くできているときは拳や脚を全く使わずに歩度が伸びたり縮んだりすることを体感させてくれるために、サンダーは実際に説明しながら乗ってくれて、そのあとにもう一度乗せてもらい、その違いに本当に驚きました!!
その後、障害も結構高いのを飛ばせてもらいましたが、逆にこの時にはあまり細かい指示はなく、踏切が近くなったり遠くなったりした時に、その原因となるラインどりや人馬の回転でのバランスを指示してくれました!!
さきほども書きましたが、日本でのレッスンやクリニックというと障害の飛び方や障害前後での指導ばかりのような気がしますが、最も大事なことはその準備となるフラットワークであることを改めて認識しました!!
サンダーの馬のトレーニングに対する考え方や方法は、「このスパイスをかけたらどんなものでも美味しくなる」ではなく、「素材となる野菜の畑作りから」といった印象でした♪
そして、その大切さを本当に理解したのは、帰国してからいままで自分が乗っていた馬たちに実際に行い、日々馬たちが変わっていくのを目の当たりにしたときです!!
いままでの自分の馬のトレーニングは、それこそスパイスを使いすぎたり、誰かに教わった秘伝のたれを使いすぎたりと、馬自身が持つ素材の味を感じることが少なかったと反省しました・・・
馬が日々考えてくれたり、覚えてくれたり、たまにわがまま言ったり(笑)、といった変化を楽しんでこその馬術であること、そしてそれこそが本当に勝負っていう時の強さに変わっていくのであり、何センチのクラスに出て、減点がいくつで、順位がどうだったということに囚われていては本当の馬術は遠のいていってしまうものだと今回のレッスンを通じて学ばせていただきました!!
次回、オランダレポート~番外編~へつづく・・・