マイマイガ | ほべつの森のこばなし帳

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北海道の山奥、森に囲まれた田舎まちから

四季折々の一コマを小ネタを交えてお届けします

5月の芽吹きとともにうじゃうじゃと出てきたマイマイガ(5/17 )の幼虫。

出てきた時は5mm程度でしたが、その後、脱皮を繰り返して大きくなり、現在、大きいもので6㎝ぐらいあります。


葉っぱは開葉後、硬くなっていきますが、脱皮するごとに体長も大きくなり顎も発達してくるので、硬くなった葉っぱも食べることが出来ます。

ほべつの森のこばなし帳-マイマイガ終齢幼虫


写真の幼虫は、脱皮を繰り返した最終段階の終齢幼虫です。

終齢幼虫はこれ以上脱皮することなく、蛹になります。

写真のはまさに糸を出して蛹になろうと準備しているところです。


そして、あと一月もすると羽化し、成虫のマイマイガが姿を現します。


マイマイガの大発生による被害は幼虫による葉の食害と、成虫になってから街灯や白い壁などに集まる衛生害の2つがあります。


葉の食害の方は、マイマイガが多くの種類の樹木の葉を食べる広食性であるため、多くの樹木に被害をもたらします。

こちらはハルニレの激害木
ほべつの森のこばなし帳-マイマイガ被害木(ハルニレ)

これだけ食べられても、大きくなった成木の場合、枯れてしまうということはほとんどありません。

だいたいは土用芽(7/24 )が新たに芽吹き、再び葉っぱを広げます。


さて、被害の様子ですが、昨年と比べると幾分落ち着いているように思います。

昨年はあちこちに葉っぱのない丸坊主の木が見られるほどでしたが、今年はそこまでではない印象です。


マイマイガの大発生はこれまでの経験ではだいたい3年ぐらいで終息するようですが、ちょうど今年が3年目なので、落ち着いて来る頃なのかもしれません。


多くの方にとっての感心は樹木の食害よりも、成虫の衛生害の方でしょう。さて、今年の成虫発生期はどんなことになるやら。