ほべつの森のこばなし帳

ほべつの森のこばなし帳

北海道の山奥、森に囲まれた田舎まちから

四季折々の一コマを小ネタを交えてお届けします

Amebaでブログを始めよう!

5年間の沈黙を経て、ブログ再開します。

このページで再開ということも考えましたが、まあここはここでそのまま残して、新たにリスタートしよう!

そういう思いで、タイトルも新たに別ページでスタートします。

 

とかちの森のこばなし帳

 

改めまして、ご愛顧のほど

5年前、最後の書き込みでは5月18日時点でエゾヤマザクラは咲いたばかり、

逆に極端に早かった今年は、5月の頭にエゾヤマザクラは満開。

 

今はカスミザクラが美しい。

大変、ごぶさたの書き込みです。


実は4月から居を移し、十勝の帯広にまいりました。

今年は春が遅く、帯広では一昨日ごろからようやくサクラが咲き出しました。


ほべつの森のこばなし帳


この半年間はそのための準備や何やとあわただしくて、ブログ更新もままならず、すっかり更新が滞っておりました。


これまでは、仕事とは別のいわばライフワークとしてこのブログをつづってきましたが、これからは、生業としても森のことを伝えていく立場になりました。


そのため、「森のこばなし」もこの場は終了することにして、新たな場で発信していこうと思っています。


以下が、新たなブログ&フェイスブックアドレスです。

https://www.facebook.com/hagukuumu

http://haguku-mu.net/index.php


いつ、ブログ再開するの?

という、うれしい声もいただいておりました。


形は若干変わりますが、新たなスタイルで、森のおもしろさを発信していきたいと思っておりますので、ぜひぜひ、のぞきにきてください。


これまでのご愛読に感謝いたします。

今後とも、ご愛顧のほど。

今年は紅葉が遅い(10/20 )。

見頃を迎える前に霜にやられるのではと思っていたが、例年より1週間遅れぐらいでモミジがきれいに色づいてきた。


いつもの場所もきれいに色づいた。
ほべつの森のこばなし帳-モミジ林の紅葉(2012.10.26)

川岸のモミジも美しかった。
ほべつの森のこばなし帳-川岸の紅葉

面白い紅葉シーンを見つけた。

ほべつの森のこばなし帳-紅葉の縁取り

中央に見える山肌は数年前に伐採された後に植栽された若い人工林。

そして、その植栽地を囲むように赤い縁取りがなされている。

これは一体どういう現象か?


似たような現場が別の箇所にあった。

ほべつの森のこばなし帳-紅葉の縁取り

ここは、2年ほど前に伐採され、今年、苗木が植えられた。

その周囲には、伐採されずに残ったカラマツ、そして植栽箇所をふちどるように赤いヤマモミジ数本見える。


モミジの紅葉は

①緑→黄

 葉緑素が葉っぱから回収され、それまで目立たなかった黄色(カロチノイド)が目立つようになる。

 葉緑素の回収が終わると、葉っぱの付け根に店じまいシャッター(離層)が下ろされる。これによって、葉っぱと枝の間のやりとりが遮断される。


②黄→赤

 その後も光合成が行われ糖分が作られるが、既にシャッターが閉まっているため行き場を失った糖が化学変化して赤い色素(アントシアン)がつくられる。


という2段階で進む。

日当たりの良い場所だと、シャッターが閉まった後(離層形成後)も光合成が行われ、行き場を失う糖分が沢山生まれて赤い色素も沢山できることになる。つまり日当たりが良いところほどきれいな赤になるということ。

 

モミジは通常、他の木の下で、おこぼれの日光を受けながら細々と生きるタイプの木である。

成熟したカラマツ林の下層などでもよく見かける。ただ、それらは十分な光を受けられないので、あまりきれいには紅葉しない。

だが、ある箇所の森が伐採されると、残された境界付近には下層にも光があたるようになる。するとそこにあったモミジは太陽の光を存分に受けることができ、秋になるときれいに色づくのである。


以上が、植栽箇所に紅葉ふちどりができるしくみ。


自然がつくり出す情景はもちろん素晴らしいが、人の営みが予期せぬ景観を作り出すこともある。そんなのを見つけるのも、それはそれで楽しい。