ブルーグラスという名前ですぐにどんな音楽かが分かる人はどれくらいいるのでしょう?
よくカントリーと間違えられたりするのですが、けっこう違う音楽です。
ブルーグラスは、アメリカのアパラチア南部に入植したスコッチ・アイリッシュ(現在の北アイルランド、アルスター地方にスコットランドから移住した人たち)の伝承音楽がベース。
1945年にビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズにアール・スクラッグス(バンジョー奏者)が加わってから後に発展したアコースティック音楽のジャンルということであります。
うーん、こう言われても聴かなきゃわからないですよね。
では見た目はどうかと言うと、ブルーグラスは使用楽器に大きな特徴があります。
フォークギターやフラットマンドリン、フィドル(ヴァイオリン)そしてバンジョー、ドブロ、ウッドベースなどが使われます。
この中のフラットマンドリン奏者である前述のビル・モンローがブルーグラスの父と呼ばれています。
ブルーグラスの有名な曲としては「フォギーマウンテンブレイクダウン」がありますが、この曲は運動会の競争なんかに合いそうな曲。
テレビでもあわてなきゃならないような場面でたまにかかる時がありますのでおそらくみなさん耳にされているはず。
このあわてなきゃならないシーンにピッタリ合うということはどういうことなのかと言いますと、ものすごい早弾きなのです。
特にバンジョーやマンドリンの早弾きの速さと言ったらもうヘビーメタル以前では最速と言っても過言ではありません。
いや、ヘビーメタルの早弾きと同じくらい早い。
しかもノンエフェクトで弾くのですからそりゃもう腕が求められるのであります。
そういえば、ディズニーランドのカントリーベアシアターでブルーグラスが流れていたと思います。
まあ、それくらい世の中にブルーグラスは流れていないわけです。
昔は神保町に「ブルーグラスイン」というライブハウスがあったのですが、残念ながらもうありません。
70年代は日本の大学にもブルーグラスのサークルがあちこちに存在していたものですが、いまや風前の灯。
いやー、このままでは日本にはブルーグラスがなくなってしまうかもしれないのであります。
しかし、こんなに楽しい音楽をどうして消してしまえるでしょう?
実は当店には1999年から出演しているブルーグラスバンドがいます。
その名は「原さとしとバンジョークラブ」。
このバンド、数が少なくなったため希少な存在だということもありますが、それだけではありません。
超実力派なのです。
早弾きはらくらくとこなし、グルーブもばっちり。
その上、ステージの面白さと言ったらハンパではないのです。
こういう楽しい世界があるのだということをぜひ知っていただければと思うのです。
2009年1月11日(日)です。
ぜひぜひ。
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