(2)福岡空港へ
本殿では何組もの人々が参拝をしていました。
私たちも順番を待ち、やがて参拝をしました。
太宰府天満宮は梅の名所という知識がかすかにありましたが、中でもひときわ有名なのがこちらの飛梅です。
菅原道真が朝廷内での政争に敗れて大宰府に左遷されることになったとき、日頃から愛でていた梅、桜、松の木と別れを惜しみ、梅の木について詠んだという歌については私でも知っています。
東風ふかば にほひをこせよ 梅の花 あるじなしとて 春なわすれそ
この太宰府天満宮の飛梅には伝説があって、この庭木たちのうち、桜は主人との別れを悲しみ、枯れてしまったそうです。梅と松は主人の後を追いたい気持ちが強くなり、空を飛んで追いかけたそうです。でも松は途中で力尽き、摂津国八部郡板宿(現・兵庫県神戸市須磨区板宿町)近くの「飛松岡」に降り立ち根を下ろしたとか。そして梅だけは一夜のうちに大宰府まで飛び、ここに降り立ったそうです。
参拝を終えた私たちは、お茶屋さんに寄りました。こちらで名物の梅ヶ枝餅と抹茶のセットをいただきました。
それからまた参道をブラブラして、何軒かのお店を覗きながら戻ります。
太宰府天満宮を後にする頃は、お昼近くなっていました。昼食は私たちの希望を取り入れてくれて、福岡空港に向かう途中にあったラーメン屋に寄ってくれました。
ラーメンウォーカー人気投票2位と書いてあるこの店。名前は博多三氣とありました。店のおすすめを聞くと、「やる氣」ラーメンだとか。私たちはそれをいただきました。
今まで何度か博多ラーメンを食べたことはありますが、それぞれを比較するほど鮮明な味の記憶はありません。でもこのラーメン、満足できる美味しさでした。
昼食を終えて、福岡空港に向かいます。今日は娘さんが帰ってくるので、夕方にまた福岡空港に迎えに行かなければならないとか。私たちを送ってもらうため、1日に2度も空港に行かせてしまうなんて、申し訳ない限りです。
13時に空港に到着しましたが、まだ搭乗時間までは間があります。搭乗手続きだけ済ませてしまい、コーヒーを飲みながら歓談していました。
ところがそんなときに、JALからのメールが入ります。私たちが乗る予定の便が、新千歳空港で雪が降っているため条件付き運航となったということです。新千歳空港に降りられない場合は羽田空港に向かう場合があると・・・。
ちょっと心配になってきましたが、自分でどうにかできる問題ではありません。無事に飛んでくれるよう祈るのみです。
それにしても、九州にいると北海道の天気はわかりませんね。ニュースで全国の天気予報を見ても、それだけではどの程度の雪が降るのか全然見当もつきませんでした。
やがてちょうどいい時間になったので、私たちは友人夫婦に別れを告げて、搭乗待合室へと向かいました。搭乗待合室に到着したのは14時でしたが、まだ使用する機材は到着していません。しかも案内板には「おくれ」という文字が表示されています。
いったいどのくらいの遅れになるのでしょうか・・・。(つづく)
(3)乗って降りてまた乗ってへ
(1)太宰府天満宮へ