☆イープラス Theatrix!に
【ミュージカル『アニー』公開ゲネプロ見学レポート ~みなしごのピクニックのために~】掲載中です!
★REALTOKYO STAGE欄 更新:
芳醇なセリフしたたる、甘くて淫靡な腐りかけの果実
●城山羊の会『仲直りするために果物を』
平日2日間の男肉祝祭。心も身体もダンスしようぜ!
●大長編 男肉 du Soleil 『鉄球』
リコメンド、アップされました★
☆!ブログの無断転載・転用・お断りします!☆
☆☆文中 リンクがあるものは わたくしの当時の記事またはオフィシャル記事などに飛びます☆☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新百合ヶ丘アルテリオ・シネマに
『パレードへようこそ』
を 観に行ってきました。
素晴らしすぎる・・・
2時間で こんなに沢山の人が出てきて
誰一人 忘れられない。
そして
『Billy Elliot』「メリー・クリスマス・マギー・サッチャー」
の イヤミな歌詞に 共感
している!!!
炭鉱閉鎖を迫り 同性愛も認めない
鉄の女・サッチャーめ!
最初の 5分の テレビからの声、
思い浮かぶのは 『Billy Elliot』「Solidarity」の
♪Solidarity Solidarity
Solidarity Forever
の 部分ですが
「Solidarity Forever」っていう
炭鉱労働者ストの歌
っていう 曲が あって ここで流れているのは それ。
テレビから聞こえるスピーチも
『Billy Elliot』の オーバーチュアで 流れた あの演説
ですよね!
その様子を見て 結成された
Lesbians and Gays Support the Miners
略称 LGSM。
「miner」
というのは 炭鉱労働夫
のことですが(mine:炭鉱)
「minor」
と 同じ発音なので(miners の s も 聞き取りにくいので)
・・・もちろん文法上は minorityとするのが 正しいんだろうけど
わたくしは日本人なので
「レズビアンとゲイは マイナーを支持します(それは私たちも 一緒です)」
って 聞こえちゃうんですよ!(泣)
彼らが 募金を集めて
「LGSMって いうんですけど・・・」
と 炭鉱に電話をして お金を送ると申し出ても
ことごとく 断られちゃう。
唯一、南ウェールズの炭鉱は
おばあさんが 電話をとって
「いいわよ」
ロンドンから めっちゃ遠い 田舎町 南ウェールズ。
炭鉱の ミドルエイジの おじさま・ダイが
「Lは ロンドンの Lかと
思った」
と 驚きながらも 彼らを 心から歓迎。
支援者のパーティーに 招待する。
町には 次々トラックが入ってくる。
「あれは 何だ」と LGSMの指導者・マークが聞くと
警察が どんどん 座り込みの炭鉱夫を逮捕してしまうのだ、と。
そこで、ゲイで不当逮捕されたことのあるジョナサンが
「24時間以上は 確固たる証拠がなければ 拘束できない」と教えると
炭鉱夫の妻である シャンが
水を得た魚のように 警察にかけあって みんなを釈放する。
支援者のパーティー会場。
一所懸命
「LGSM 歓迎」
って ステープラーを がっしゃがっしゃして 貼ってくれている シャン。
だけど みんな 最初は 心から歓迎ではない。
電話に出た おばあさんも
「市場で聞いたんだけど
レズビアンって・・・」と 何か言おうとする(これ、別に偏見じゃないってこと 後でわかるんですが)。
LGSMのみんなも おずおずと 会場に入っていく。
LGSMを無視する 炭鉱夫たち。
自分たちが 釈放されたことについて
ガタイのいい 炭鉱夫グループ
「シャンが やってくれたん
だろ?」
「LGSMのジョナサンが教えてくれたんだ。24時間以上は 確固たる証拠がないと
拘束できないって」と知ると
ジョナサンに「おい」って言って
一杯おごって 握手した。
だけどそれ以上 近づかない彼らに
「あなたの●●●を 子どもの頃から 見てるけど
彼らのほうが よっぽど立派よ。
あなたから 行きなさい!」
って けしかける おばさん・ヘフィーナ!
(この「あなたから 行きなさい」の部分の字幕 「仲良くしなさい」みたいなニュアンスだったような・・・ちゃんと「あなたから」って はっきり言っているのだけど~~~)
ジョナサンは ダンスで 注目を 集め
女の子に 囲まれている。
そして 机の上に乗って みんなのテーブルの上を歩き
みんなを ノセて
生き生きとしすぎている ダンスで みんなの心を掴んだ!!
会場のみんなが 一緒にダンスしだして
最後は 大盛り上がり。
モテたくてジョナサンにダンスを教えてもらおうとする男衆 多数!
わたくしの涙腺は ドバドバと 決壊!
ここ、たった2分のシーンなのに
最高に幸福な気持ちに なりました。
そして LGSMの募金のお礼に
ダイが ロンドンのゲイ・クラブで
「お礼を 言いたいんだ」と 舞台にのぼり
「南ウェールズと 変わりません。唯一違うのは
男か女か・・・
でも ここの皆さんのほうが 女らしい
です」
と つかんで
「あなたたちが くれたのは
お金以上の ものだ。
それは友情だ」
って スピーチするところも もうホント 良すぎます。
(ここも 字幕・・・「friendship more than money」が「お金ではない」って なってて
お金は大事なんだよ!と 微妙な気持ち・・・
この先の展開でも やっぱり募金額が甚大というのが 肝になるので)
他にも
お互いがお互いを支え 人生を上向かせた 素敵なエピソードが
随所随所に 散りばめられていて。
♪Who can say if I've been changed for the better.
♪But because I knew you. I have been changed for good.
(もしかしたら、私はもっと良いふうに変わっていたかもしれないって 事情を知らない誰かが言うかもしれない。
だけど私はあなたを知ったから、永遠にいい方向に変わっていけるんだよ)
という わたくしの大好きな『WICKED』「For Good」の歌詞みたいな場面が たくさんあるのです。
LGSMの 旗を見て
「私たち炭鉱労働者にも 旗がある。
それは 握手の旗なんだ、
誰であろうと どこの人であろうと 握手をしようというものだよ。
いつか 見せるよ」
と 南ウェールズを見渡す丘での ダイとLGSMとの約束。
(この旗の説明のときの字幕・・・「誰であろうと(Whoever you are)」だけ 字幕 抜けてなかった???)
LGSMは「ヘンタイ」と 言われたら
それを逆手にとる 生命力で
南ウェールズで“Pits and perverts”という ライブをしてくれて
田舎町に芸能人(ブロンスキ・ビート)を呼んでくれたのみならず たくさん募金を集めてくれて
こんなの初めての 南ウェールズのみんなが 生き生き ワクワクして
そこで 南ウェールズの人たちは 約束した。
「ぼくら(炭鉱夫)をサポートするバッチをつけてくれて ありがとう。
次は 私たちが あなたたち(LGSM)のバッチをつけて サポートします」と。
ジョナサンが AIDSになったと知ったとき
シャン「あなたにスープを作るわ」
ジョナサン「大学に行け」
シャンが一番最初に そして今でも継続的に
炭鉱夫に対しても LGSMのみんなのためにも 動いてくれたことを 知っている。
そうしたら 終盤のテロップで
シャンは本当に大学に行って この地域初の 女性労働党議員になったと
いうではないですか!
クリフと ヘフィーナが
パンに バターを塗っただけの サンドイッチをつくりながら
(クリフが 三角じゃなくて 四角に切って 注意されちゃうところ 萌え・・・)
クリフ「私は ゲイだ」と カミングアウト。
ヘフィーナ「知っていたわ。
他の人はどうだかわからないけど 私の場合は●年から」
人は パン(Bread)だけでは 生きられなくて
自分の信念(Roses)が ないと 生きられない。
そして 自分だけの力では その信念(Roses)を咲かせることって できないんじゃないか。
LGSMと 南ウェールズのみんなは すっかり 仲良くなって
今度はロンドンに遊びに行く 南ウェールズのみんな。
人の寝室から 男性裸のエロ本やら
ナニをかたどった大人のおもちゃを発見し
「やだ 感じてきちゃった」
と 夜通し大騒ぎする ヘフィーナらの 女子会の夜。
“Pits and perverts”のときも
「レディース アンド ジェントルマン、
そして まだ 決めかねている 方」
と 言われ
「私の ことよ~!」
って 元気よく言っちゃう ヘフィーナ、大好き!
(このロンドンの夜、秘密の女同士のキッスとか すごい ときめいたなぁ~!)
だけど、みんながロンドンに行っている間に
LGSMから お金をもらわないという
議決が 通ってしまう。
議決の時間を早めたのは モーリーン。
小さな子どもが LGSMのメンバーになついて
みんなで 写真を撮ったり パーティーしてても まったく参加しない
モーリーンと その息子たち。(舞台化の際には 高木珠里さま 希望)
この モーリーンの夫は クリフの弟で
炭鉱の事故で 亡くなっている。
(「そんな意固地でも 兄さんは喜ばない」と クリフは言っていたけど
クリフが同性愛者だと思うと この モーリーンの態度 あまりにも切ない・・・)
「LGSM 歓迎」のポスターをはがしたり(推定)
LGSMを 新聞社に売ったりした 彼女。
帰ってきて 議決の結果を知った シャンたちに
モーリーン
「あなたたち いなかった
じゃない。
遊んでいたじゃない」
そこへ シャンが
「遊んでいた成果が これよ!」と 大金を突きつける。
募金額が いつだって一番多いのは LGSMなのです。
それにモーリーン以外のみんなが LGSMのみんなのこと 好きになっている。
もう、確固たる「お金以上の友情」が あるのです。
それなのにモーリーンは、時間を早め、村以外の有力者を使って 議決を通した。
シャンは 議決に出ていた 自分の夫に
「何もしないで ただ 座ってたの?
また 恐くて何も 言えなかったの?」
ああ、責められちゃう 夫 悲しい。。。
この議決、クリフとか 口下手な人しか 残っていないから。。。
モーリーンは人間として 最低だと みんなに罵られていて
わたくしも そう思うけど、
結局、ストに負けて
みんながマーチングして 炭鉱に向かうとき
モーリーンが 遺影をかかげているのを見て、
異性接触がなかったら 忘れ形見の息子たちは 生まれなかったとしたら
ゲイを認めたら 死んじゃう気がしていたのかな・・・と ちょっと思いました。
ストは負けちゃうけど
その後 同性愛を認めるイギリスの法案は 通ったという テロップが出た。
「無視できない大きな団体があった、炭鉱労働者ユニオンだった」
このとき、あの 責められていたシャンの夫
・・・ビートルズの誰か みたいな 垂れ目の 細い イギリス男が
きっと がんばって くれたんだろうね!って 思いたい。
そして
miner が minor を 助け
majorityに 打ち克つという 構図が
嬉し涙 永遠に 止まらず・・・
この映画は、
最初から最後まで 1人の青年・ジョーの成長も描かれていて、
最初は おずおずと ゲイ&レズビアンの権利を訴えるマーチに 参加していた。
だけど LGSMが結成されて
写真を 撮るようになって
親には「製菓学校の合宿でシュークリームを作る」って言って
写真は 聖書の間とか 念入りに 隠していた。
できあいの シュークリームを
息子の実習の成果だと思って 食べてくれていた
お母さんと
姉に 写真が見つかり、
息子が信心深いと思っていた 両親は 激怒
(音もなく 怒鳴られているシーン つらすぎ・・・)
お母さんが
「私も そうだった。
お前は若いから それがどんなにつらい道か わからないだろう。
だから法律で(ゲイは21歳からって)守られているのよ」
と 抱きしめてくれるところは いささか救われたけど
ジョーは ずっと 閉じ込められてしまう。(ここ、携帯があったり インターネットがあったら 全然違ったのにね・・・)
一晩 抜け出して
翌朝 家で パーティーしている現場に 戻ってくる ジョー。
シャンの運転する LGSMのマークのついた 車が 家に横付けされ
わなわな震える お母さんに
シャンが
「彼を 高く評価して」と言う。
(ここも字幕・・・「認めてあげて」になってたけど
「appreciateして」って 言っているから
「ゲイだからこそ 素晴らしいことを成し遂げたんだから」 というニュアンスを含むんだよなぁ~~~)
その パーティーの中 家を出る ジョー。
AIDSを「A(アナルに) I(いれて) D(出したら) S(死ぬ)」みたいに
侮蔑した 姉の夫を非難しながら。
そして、
「Lesbians and Gays PRIDE March」に参加した 彼は
その日、ゲイの成人である 21歳になった。
レズビアンのステフに
「21歳、成人だよ」と バッチをつけてもらう。
ジョーは 最初に「ゲイの成人は21歳なんだから(それからはゲイとして堂々としなさい)」
と ステフに言われていて
その約束を守って ジョーは 同性愛のバッチを
ちゃんと しっかり 見せて つけられるようになった。
映画の邦題は『パレードへようこそ』ですが
原題は『PRIDE』。
これも「Lesbians and Gays PRIDE March」であるように
そして 南ウェールズのみんなと LGSMが連帯したときに
南ウェールズのみんなが 歌ってくれた
「Bread and Roses」
に
♪As we come marching, marching~
とあるように、
レジスタンスの行進は 「Parade」っていうより「March」です。
まあ、「Parade」には
「まかり通る」みたいな 意味も あると思うので
「こんなこと まかり通っているのが おかしい」という言葉が
映画の中で 使われてたのでしょうか?
聞き取れなかったけど・・・
その「Lesbians and Gays PRIDE March」で
「君達は人数が多すぎるから 先頭だ」って言われる LGSMのメンバー。
自分たちは 10人程度なのに
「人数が多すぎる?」
な、なんと・・・
南ウェールズのみんなが
バスで 何台も何台も
乗り付けて やってきている!!!
警察のバスが 何台も 何台も 乗り付けて
日々 不当に逮捕されていた 炭鉱夫たちを救った
レズビアンとゲイたちへの お返し。
そう、
「私たちは 今度は あなたたちのバッチをつけて
サポートします」って スピーチしてくれた。
みんなが 胸に 同性愛を支持するバッチをつけている!
そして あの 約束の 握手の旗を 持って来ている!!
ここで バスから
ブラスバンド隊が さりげなく
わらわらと 出てくるところ、
ご主人さまが ちょうど 録画してくれていた
『ブラス!』
っていう 映画だぁ~~~~!!!
もうわたくし 感動死 寸前・・・
「私のレズビアンは どこ~?」
って おばあさんが
バターを使わない 野菜の料理を 作ってきてくれている。
あの 序盤の「市場で聞いたんだけど レズビアンって・・・」
っていうのは
「レズビアンは皆 菜食主義者なんですって?」
って 聞いてみたいだけだったのです。
「俺たちが 先頭だ~~!」
と
先頭に立つ マークに 容赦なく襲い掛かる
字幕
「彼はAIDSと宣告されてすぐ、26歳で逝ってしまった」。
マークが言っていた「人生は短い・・・本当に短い・・・」
が わたくしの頭に 刺さる。
(ジョナサンは 現在も存命だそうで それは救いですが・・・)
ジョーは 胸に しっかり バッチをつけて 堂々と歩いている。
もう 隠れる必要なんか ない。
そして ヘフィーナだけにゲイをカミングアウトしたクリフが さりげなく
「ゲイと詩の会」のところに こっそり まぎれこんで
マーチングする ラストシーン。
LGSMと南ウェールズのみんなは
お互いに お互いの心を救い合ったのだと 嬉しくて。
彼らは ちょっとした「約束」が 絶対に 口約束になることはなかった。
「サポートするよ」「旗を見せるよ」「バッチをつけるよ」
すべての約束は 守られた。
それは 相手のことを 心から敬っていること。
そして
エンドロールの 最後の最後
Thanksのところ、
本当にいた 彼らの名前(といっても役名と同じだけど)と
実在のユニオンの名前が バーーーーッと出る!!!
わたくし
嗚咽・・・
(でも あまりにも一瞬で 全部横並びなので わたくしが字幕担当だったら 右に 縦日本語で 入れちゃうところです!)
帰りは ご主人さま
と
Tokyo Rice Wine 新百合ヶ丘店
という
川崎市なのに 東京と冠した 日本酒をワイングラスで呑ませる店で
乾杯。
『劇団☆新感線で 炭鉱ストライキ物語をやったら』
役人=粟根まこと様
スト破り=河野まさと様
などと キャスティングしました。
週末は、
アルテリオ・シネマに敬意を表して『ディオールと私』を鑑賞、
そして『パレードへようこそ』をを観る前 ちょうどベジタリアン&ビーガンの店で
野菜だけの スープストックとか
買ったところだった わたくし
日曜は それを使って セロリとにんじんと玉ねぎのスープを 作成し
余韻に 浸りました。
録画した『ブラス!』も 炭鉱物語の一環として 観なくては!
炭鉱と言えば『フル・モンティ』も そうらしいのですが、
これは映画館で 観たのに 1ミリも覚えていない・・・
わたくしの大好きな 映画&舞台『kinky Boots』も ゲイの ドラァグクイーン用の ブーツを作ることで
工場を再生させる話。
『Billy Elliot』も『kinky Boots』も マイノリティを扱いながらも 作品はトニー賞というのが なんだか 嬉しいものです。
Congratulations!(←映画の中では「はいはい」みたいなときにも 使ってて 以前 ロキシー・ミュージックの ブライアン・フェリーが デーモン閣下の髪の毛に「Congratulations!」って言ってたの コレだな と 思いました。)
ところで 南ウェールズと 北ウェールズの関係、
パンフレットに載っているかと思ったら 記載なし。
登場人物・ゲシンのエピソードにも かかわることなのに!
あの 南ウェールズの人たちの「北ウェールズ人だったら 許さない」ギャグとか よくわからなかったのですが
誰か 教えて~~~ッ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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STAGE欄に
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●劇団唐組第55回公演『透明人間』
●ゲキ×シネ『蒼の乱』
●月刊「根本宗子」第10号『もっと超越した所へ。』
●ブス会*『女のみち2012(再演)』
●丸美屋食品ミュージカル『アニー』
リコメンド 掲載中です。
2014年「私の10大イベント」 も 参加しています!
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素晴らしすぎる・・・
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誰一人 忘れられない。
そして
『Billy Elliot』「メリー・クリスマス・マギー・サッチャー」
の イヤミな歌詞に 共感
している!!!
炭鉱閉鎖を迫り 同性愛も認めない
鉄の女・サッチャーめ!
最初の 5分の テレビからの声、
思い浮かぶのは 『Billy Elliot』「Solidarity」の
♪Solidarity Solidarity
Solidarity Forever
の 部分ですが
「Solidarity Forever」っていう
炭鉱労働者ストの歌
っていう 曲が あって ここで流れているのは それ。
テレビから聞こえるスピーチも
『Billy Elliot』の オーバーチュアで 流れた あの演説
ですよね!
その様子を見て 結成された
Lesbians and Gays Support the Miners
略称 LGSM。
「miner」
というのは 炭鉱労働夫
のことですが(mine:炭鉱)
「minor」
と 同じ発音なので(miners の s も 聞き取りにくいので)
・・・もちろん文法上は minorityとするのが 正しいんだろうけど
わたくしは日本人なので
「レズビアンとゲイは マイナーを支持します(それは私たちも 一緒です)」
って 聞こえちゃうんですよ!(泣)
彼らが 募金を集めて
「LGSMって いうんですけど・・・」
と 炭鉱に電話をして お金を送ると申し出ても
ことごとく 断られちゃう。
唯一、南ウェールズの炭鉱は
おばあさんが 電話をとって
「いいわよ」
ロンドンから めっちゃ遠い 田舎町 南ウェールズ。
炭鉱の ミドルエイジの おじさま・ダイが
「Lは ロンドンの Lかと
思った」
と 驚きながらも 彼らを 心から歓迎。
支援者のパーティーに 招待する。
町には 次々トラックが入ってくる。
「あれは 何だ」と LGSMの指導者・マークが聞くと
警察が どんどん 座り込みの炭鉱夫を逮捕してしまうのだ、と。
そこで、ゲイで不当逮捕されたことのあるジョナサンが
「24時間以上は 確固たる証拠がなければ 拘束できない」と教えると
炭鉱夫の妻である シャンが
水を得た魚のように 警察にかけあって みんなを釈放する。
支援者のパーティー会場。
一所懸命
「LGSM 歓迎」
って ステープラーを がっしゃがっしゃして 貼ってくれている シャン。
だけど みんな 最初は 心から歓迎ではない。
電話に出た おばあさんも
「市場で聞いたんだけど
レズビアンって・・・」と 何か言おうとする(これ、別に偏見じゃないってこと 後でわかるんですが)。
LGSMのみんなも おずおずと 会場に入っていく。
LGSMを無視する 炭鉱夫たち。
自分たちが 釈放されたことについて
ガタイのいい 炭鉱夫グループ
「シャンが やってくれたん
だろ?」
「LGSMのジョナサンが教えてくれたんだ。24時間以上は 確固たる証拠がないと
拘束できないって」と知ると
ジョナサンに「おい」って言って
一杯おごって 握手した。
だけどそれ以上 近づかない彼らに
「あなたの●●●を 子どもの頃から 見てるけど
彼らのほうが よっぽど立派よ。
あなたから 行きなさい!」
って けしかける おばさん・ヘフィーナ!
(この「あなたから 行きなさい」の部分の字幕 「仲良くしなさい」みたいなニュアンスだったような・・・ちゃんと「あなたから」って はっきり言っているのだけど~~~)
ジョナサンは ダンスで 注目を 集め
女の子に 囲まれている。
そして 机の上に乗って みんなのテーブルの上を歩き
みんなを ノセて
生き生きとしすぎている ダンスで みんなの心を掴んだ!!
会場のみんなが 一緒にダンスしだして
最後は 大盛り上がり。
モテたくてジョナサンにダンスを教えてもらおうとする男衆 多数!
わたくしの涙腺は ドバドバと 決壊!
ここ、たった2分のシーンなのに
最高に幸福な気持ちに なりました。
そして LGSMの募金のお礼に
ダイが ロンドンのゲイ・クラブで
「お礼を 言いたいんだ」と 舞台にのぼり
「南ウェールズと 変わりません。唯一違うのは
男か女か・・・
でも ここの皆さんのほうが 女らしい
です」
と つかんで
「あなたたちが くれたのは
お金以上の ものだ。
それは友情だ」
って スピーチするところも もうホント 良すぎます。
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この先の展開でも やっぱり募金額が甚大というのが 肝になるので)
他にも
お互いがお互いを支え 人生を上向かせた 素敵なエピソードが
随所随所に 散りばめられていて。
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♪But because I knew you. I have been changed for good.
(もしかしたら、私はもっと良いふうに変わっていたかもしれないって 事情を知らない誰かが言うかもしれない。
だけど私はあなたを知ったから、永遠にいい方向に変わっていけるんだよ)
という わたくしの大好きな『WICKED』「For Good」の歌詞みたいな場面が たくさんあるのです。
LGSMの 旗を見て
「私たち炭鉱労働者にも 旗がある。
それは 握手の旗なんだ、
誰であろうと どこの人であろうと 握手をしようというものだよ。
いつか 見せるよ」
と 南ウェールズを見渡す丘での ダイとLGSMとの約束。
(この旗の説明のときの字幕・・・「誰であろうと(Whoever you are)」だけ 字幕 抜けてなかった???)
LGSMは「ヘンタイ」と 言われたら
それを逆手にとる 生命力で
南ウェールズで“Pits and perverts”という ライブをしてくれて
田舎町に芸能人(ブロンスキ・ビート)を呼んでくれたのみならず たくさん募金を集めてくれて
こんなの初めての 南ウェールズのみんなが 生き生き ワクワクして
そこで 南ウェールズの人たちは 約束した。
「ぼくら(炭鉱夫)をサポートするバッチをつけてくれて ありがとう。
次は 私たちが あなたたち(LGSM)のバッチをつけて サポートします」と。
ジョナサンが AIDSになったと知ったとき
シャン「あなたにスープを作るわ」
ジョナサン「大学に行け」
シャンが一番最初に そして今でも継続的に
炭鉱夫に対しても LGSMのみんなのためにも 動いてくれたことを 知っている。
そうしたら 終盤のテロップで
シャンは本当に大学に行って この地域初の 女性労働党議員になったと
いうではないですか!
クリフと ヘフィーナが
パンに バターを塗っただけの サンドイッチをつくりながら
(クリフが 三角じゃなくて 四角に切って 注意されちゃうところ 萌え・・・)
クリフ「私は ゲイだ」と カミングアウト。
ヘフィーナ「知っていたわ。
他の人はどうだかわからないけど 私の場合は●年から」
人は パン(Bread)だけでは 生きられなくて
自分の信念(Roses)が ないと 生きられない。
そして 自分だけの力では その信念(Roses)を咲かせることって できないんじゃないか。
LGSMと 南ウェールズのみんなは すっかり 仲良くなって
今度はロンドンに遊びに行く 南ウェールズのみんな。
人の寝室から 男性裸のエロ本やら
ナニをかたどった大人のおもちゃを発見し
「やだ 感じてきちゃった」
と 夜通し大騒ぎする ヘフィーナらの 女子会の夜。
“Pits and perverts”のときも
「レディース アンド ジェントルマン、
そして まだ 決めかねている 方」
と 言われ
「私の ことよ~!」
って 元気よく言っちゃう ヘフィーナ、大好き!
(このロンドンの夜、秘密の女同士のキッスとか すごい ときめいたなぁ~!)
だけど、みんながロンドンに行っている間に
LGSMから お金をもらわないという
議決が 通ってしまう。
議決の時間を早めたのは モーリーン。
小さな子どもが LGSMのメンバーになついて
みんなで 写真を撮ったり パーティーしてても まったく参加しない
モーリーンと その息子たち。(舞台化の際には 高木珠里さま 希望)
この モーリーンの夫は クリフの弟で
炭鉱の事故で 亡くなっている。
(「そんな意固地でも 兄さんは喜ばない」と クリフは言っていたけど
クリフが同性愛者だと思うと この モーリーンの態度 あまりにも切ない・・・)
「LGSM 歓迎」のポスターをはがしたり(推定)
LGSMを 新聞社に売ったりした 彼女。
帰ってきて 議決の結果を知った シャンたちに
モーリーン
「あなたたち いなかった
じゃない。
遊んでいたじゃない」
そこへ シャンが
「遊んでいた成果が これよ!」と 大金を突きつける。
募金額が いつだって一番多いのは LGSMなのです。
それにモーリーン以外のみんなが LGSMのみんなのこと 好きになっている。
もう、確固たる「お金以上の友情」が あるのです。
それなのにモーリーンは、時間を早め、村以外の有力者を使って 議決を通した。
シャンは 議決に出ていた 自分の夫に
「何もしないで ただ 座ってたの?
また 恐くて何も 言えなかったの?」
ああ、責められちゃう 夫 悲しい。。。
この議決、クリフとか 口下手な人しか 残っていないから。。。
モーリーンは人間として 最低だと みんなに罵られていて
わたくしも そう思うけど、
結局、ストに負けて
みんながマーチングして 炭鉱に向かうとき
モーリーンが 遺影をかかげているのを見て、
異性接触がなかったら 忘れ形見の息子たちは 生まれなかったとしたら
ゲイを認めたら 死んじゃう気がしていたのかな・・・と ちょっと思いました。
ストは負けちゃうけど
その後 同性愛を認めるイギリスの法案は 通ったという テロップが出た。
「無視できない大きな団体があった、炭鉱労働者ユニオンだった」
このとき、あの 責められていたシャンの夫
・・・ビートルズの誰か みたいな 垂れ目の 細い イギリス男が
きっと がんばって くれたんだろうね!って 思いたい。
そして
miner が minor を 助け
majorityに 打ち克つという 構図が
嬉し涙 永遠に 止まらず・・・
この映画は、
最初から最後まで 1人の青年・ジョーの成長も描かれていて、
最初は おずおずと ゲイ&レズビアンの権利を訴えるマーチに 参加していた。
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写真を 撮るようになって
親には「製菓学校の合宿でシュークリームを作る」って言って
写真は 聖書の間とか 念入りに 隠していた。
できあいの シュークリームを
息子の実習の成果だと思って 食べてくれていた
お母さんと
姉に 写真が見つかり、
息子が信心深いと思っていた 両親は 激怒
(音もなく 怒鳴られているシーン つらすぎ・・・)
お母さんが
「私も そうだった。
お前は若いから それがどんなにつらい道か わからないだろう。
だから法律で(ゲイは21歳からって)守られているのよ」
と 抱きしめてくれるところは いささか救われたけど
ジョーは ずっと 閉じ込められてしまう。(ここ、携帯があったり インターネットがあったら 全然違ったのにね・・・)
一晩 抜け出して
翌朝 家で パーティーしている現場に 戻ってくる ジョー。
シャンの運転する LGSMのマークのついた 車が 家に横付けされ
わなわな震える お母さんに
シャンが
「彼を 高く評価して」と言う。
(ここも字幕・・・「認めてあげて」になってたけど
「appreciateして」って 言っているから
「ゲイだからこそ 素晴らしいことを成し遂げたんだから」 というニュアンスを含むんだよなぁ~~~)
その パーティーの中 家を出る ジョー。
AIDSを「A(アナルに) I(いれて) D(出したら) S(死ぬ)」みたいに
侮蔑した 姉の夫を非難しながら。
そして、
「Lesbians and Gays PRIDE March」に参加した 彼は
その日、ゲイの成人である 21歳になった。
レズビアンのステフに
「21歳、成人だよ」と バッチをつけてもらう。
ジョーは 最初に「ゲイの成人は21歳なんだから(それからはゲイとして堂々としなさい)」
と ステフに言われていて
その約束を守って ジョーは 同性愛のバッチを
ちゃんと しっかり 見せて つけられるようになった。
映画の邦題は『パレードへようこそ』ですが
原題は『PRIDE』。
これも「Lesbians and Gays PRIDE March」であるように
そして 南ウェールズのみんなと LGSMが連帯したときに
南ウェールズのみんなが 歌ってくれた
「Bread and Roses」
に
♪As we come marching, marching~
とあるように、
レジスタンスの行進は 「Parade」っていうより「March」です。
まあ、「Parade」には
「まかり通る」みたいな 意味も あると思うので
「こんなこと まかり通っているのが おかしい」という言葉が
映画の中で 使われてたのでしょうか?
聞き取れなかったけど・・・
その「Lesbians and Gays PRIDE March」で
「君達は人数が多すぎるから 先頭だ」って言われる LGSMのメンバー。
自分たちは 10人程度なのに
「人数が多すぎる?」
な、なんと・・・
南ウェールズのみんなが
バスで 何台も何台も
乗り付けて やってきている!!!
警察のバスが 何台も 何台も 乗り付けて
日々 不当に逮捕されていた 炭鉱夫たちを救った
レズビアンとゲイたちへの お返し。
そう、
「私たちは 今度は あなたたちのバッチをつけて
サポートします」って スピーチしてくれた。
みんなが 胸に 同性愛を支持するバッチをつけている!
そして あの 約束の 握手の旗を 持って来ている!!
ここで バスから
ブラスバンド隊が さりげなく
わらわらと 出てくるところ、
ご主人さまが ちょうど 録画してくれていた
『ブラス!』
っていう 映画だぁ~~~~!!!
もうわたくし 感動死 寸前・・・
「私のレズビアンは どこ~?」
って おばあさんが
バターを使わない 野菜の料理を 作ってきてくれている。
あの 序盤の「市場で聞いたんだけど レズビアンって・・・」
っていうのは
「レズビアンは皆 菜食主義者なんですって?」
って 聞いてみたいだけだったのです。
「俺たちが 先頭だ~~!」
と
先頭に立つ マークに 容赦なく襲い掛かる
字幕
「彼はAIDSと宣告されてすぐ、26歳で逝ってしまった」。
マークが言っていた「人生は短い・・・本当に短い・・・」
が わたくしの頭に 刺さる。
(ジョナサンは 現在も存命だそうで それは救いですが・・・)
ジョーは 胸に しっかり バッチをつけて 堂々と歩いている。
もう 隠れる必要なんか ない。
そして ヘフィーナだけにゲイをカミングアウトしたクリフが さりげなく
「ゲイと詩の会」のところに こっそり まぎれこんで
マーチングする ラストシーン。
LGSMと南ウェールズのみんなは
お互いに お互いの心を救い合ったのだと 嬉しくて。
彼らは ちょっとした「約束」が 絶対に 口約束になることはなかった。
「サポートするよ」「旗を見せるよ」「バッチをつけるよ」
すべての約束は 守られた。
それは 相手のことを 心から敬っていること。
そして
エンドロールの 最後の最後
Thanksのところ、
本当にいた 彼らの名前(といっても役名と同じだけど)と
実在のユニオンの名前が バーーーーッと出る!!!
わたくし
嗚咽・・・
(でも あまりにも一瞬で 全部横並びなので わたくしが字幕担当だったら 右に 縦日本語で 入れちゃうところです!)
帰りは ご主人さま
と
Tokyo Rice Wine 新百合ヶ丘店
という
川崎市なのに 東京と冠した 日本酒をワイングラスで呑ませる店で
乾杯。
『劇団☆新感線で 炭鉱ストライキ物語をやったら』
役人=粟根まこと様
スト破り=河野まさと様
などと キャスティングしました。
週末は、
アルテリオ・シネマに敬意を表して『ディオールと私』を鑑賞、
そして『パレードへようこそ』をを観る前 ちょうどベジタリアン&ビーガンの店で
野菜だけの スープストックとか
買ったところだった わたくし
日曜は それを使って セロリとにんじんと玉ねぎのスープを 作成し
余韻に 浸りました。
録画した『ブラス!』も 炭鉱物語の一環として 観なくては!
炭鉱と言えば『フル・モンティ』も そうらしいのですが、
これは映画館で 観たのに 1ミリも覚えていない・・・
わたくしの大好きな 映画&舞台『kinky Boots』も ゲイの ドラァグクイーン用の ブーツを作ることで
工場を再生させる話。
『Billy Elliot』も『kinky Boots』も マイノリティを扱いながらも 作品はトニー賞というのが なんだか 嬉しいものです。
Congratulations!(←映画の中では「はいはい」みたいなときにも 使ってて 以前 ロキシー・ミュージックの ブライアン・フェリーが デーモン閣下の髪の毛に「Congratulations!」って言ってたの コレだな と 思いました。)
ところで 南ウェールズと 北ウェールズの関係、
パンフレットに載っているかと思ったら 記載なし。
登場人物・ゲシンのエピソードにも かかわることなのに!
あの 南ウェールズの人たちの「北ウェールズ人だったら 許さない」ギャグとか よくわからなかったのですが
誰か 教えて~~~ッ
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