ロマンス防止に潜んだ危険 | omojiのテキトー日記

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私が床屋を選ぶポイントは、洗髪のていねいさです。

私は髪の毛が多いので床屋に行くと、
必ずスキバサミでザックザクにすいてもらいます。
洗髪がいいかげんな床屋へ行くと、
髪の毛がチクチク残って不快なのです。


半年ほど前から、今の床屋に通っています。

小洒落たたたずまいで、女の子とかも来るんですが、
私みたいなダディークールも気兼ねなく入れます。
つたないオーダーでも意図をわかってくれるし、
そして洗髪がていねい。
しめて2100円。
イイ店です。


今日もその店で散髪してきました。


この店は仰向け洗髪です。
女性にとっては仰向け洗髪は当たり前かもしれませんが、
男性がよく行く床屋では、下向き洗髪がまだまだ主流です。
要するに台所の流し台に頭を突っ込んでワシャワシャやる感じです。
私は長い間そういう床屋にしか行ったことがなかったので、
仰向け洗髪は新鮮でした。
ちょっとしたセレブ気分です。

顔に布をのせるのもセレブちっくですよね。
ふわりと目かくし。
あの布がないと、洗髪してくれるオネーサンと目があってテレちゃいますね。
ただでさえ際どい距離感ですからね。

私はこの目かくしの布を「ロマンス防止」と呼んでいます。
洗髪している最中に、
目と目があって、見つめ合って、
恋に堕ちることを防止しているんです。
この布があるからこそ、
お互いに一線を越えることなく、
客と店員の関係でいられるのです。


しかし、今日は参りました。

布がとてつもなくクサかったのです。

ふわりをかぶせられた瞬間に、息が詰まりました。

「んぷ!」

加齢臭?

ケモノ臭?

とにかく尋常ではない臭いがしました。


オネーサンはいつものように、ていねいに洗髪してくれます。
しかし今日ばかりは早く終わらせてくれ!と心の中で叫びました。

「どこかかゆいトコロはありませんか?」
「大丈夫です」


ホントは大丈夫じゃない。

ぜんぜん大丈夫じゃないんだ。


でも、また君に髪を洗って欲しいから、言わない。








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