天照大神が岩戸から出た後、素盞嗚には厳罰が下されました。
爪を抜かれ、永久に高天原を追放されたのです。
高天原における罪は、素盞嗚が犯した八つの罪、 畔放・溝埋・樋放・頻播・串刺・生剥・逆剥・糞戸 だけ。
つまり、素盞嗚は罪をすべて背負わされ、追放されたのです。
これってまるで、雛流しみたいだと思いませんか?
ひな祭りの日、編んだ籠の上に紙で作った人形(ひとがた)を乗せたものを用意します。
そしてその人形に息を吹きかけたり、体の悪い部分をすりつけたりし、自分たちの厄や罪を移します。
それを川に持って行って、流してしまう。
これによって、人の厄災や罪は祓われた、と考えるのですね。
大晦日や夏越の日に行われる、人形(ひとがた)のお焚き上げも同じ意味があります。
川に流したり、炎で燃やしたりして、罪を消してしまうわけですから。
でも、人形にとってはたまったもんじゃないですよね(^^ゞ
自分は何も悪いことしてないのに、人の厄災や罪をなすりつけられ、ついには流されたり、燃やされたり……。
その役目を素盞嗚がしていると考えられるんです。
なぜ素盞嗚が選ばれたのかはわかりません。
あるいはこういった習慣を日本に持ち込んだ人々が信仰した神だったからかも……。
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