★高知県における引取り猫の即日殺処分について各方面にヒアリングしたご報告!!★ その1 | オリガとソーニャの猫々アルバム
現在盛んにブログ、Facebook、ツイッター等のSNSで情報拡散されている高知県の引取猫殺処分の実態について監督官庁およびマスコミ数社、さらに高知県庁の担当部署にヒアリングしました。
その経過についてご報告したいと思います。

1.環境省総務課動物愛護管理室に連絡

まずは「動物の愛護及び管理に関する法律」(→)について担当官に趣旨をヒアリングしました。
この法律では第六条第一項に、環境大臣の定める基本的な指針(以下「基本指針」)に即し、

「都道府県は、基本指針に即して、当該都道府県の区域における動物の愛護及び管理に関する施策を推進するための計画(以下「動物愛護管理推進計画」という。)を定めなければならない。 」

とされています。
当然義務規定なので高知県もこの計画を策定しています(後述します)。
その他については同条第二項ないし第五項に記述がありますが、省略します。

さて、問題は各地方自治体における同法の実際の運用についてです。
これは第三十五条に定められていますが、特に重要なのは第一項ないし第四項に書かれていることと思われます。

第一項(抜粋)には

「都道府県等(筆者注:政令指定都市なども含みます)は、犬又は猫の引取りをその所有者から求められたときは、これを引き取らなければならない。」

とあり、また第三項には

「第一項本文及び前項の規定は、都道府県等が所有者の判明しない犬又は猫の引取りをその拾得者その他の者から求められた場合に準用する。

とあります。

即ち、それが明らかに飼い猫であると判明しない場合(野良猫、飼い猫であっても首輪の無い自由猫、地域猫等)も“その拾得者その他の者”から求められた時に準用されてしまうこと(引き取ってもいい、ということ)になるわけです。

さらに第四項についてはこうあります。

「都道府県知事等は、(中略)引取りを行つた犬又は猫について、殺処分がなくなることを目指して、所有者がいると推測されるものについてはその所有者を発見し、当該所有者に返還するよう“努める”とともに、所有者がいないと推測されるもの、所有者から引取りを求められたもの又は所有者の発見ができないものについてはその飼養を希望する者を募集し、当該希望する者に譲り渡すよう“努める”ものとする。 」

この点について動物愛護管理室の担当官に、

「これは単なる努力規定ですよね。ということは罰則が無いわけだから各地方自治体等が自由裁量で決めていい、ということになりますね」

と念押ししたところ、

「各方面からこちらにも多数のお問い合わせを頂いており、現在当室内で“情報を共有”しているところです」

という曖昧な返事が何度も返ってくるだけだったので、さらにあの手この手で質問の角度を変え粘ること約30分間、最後にようやく

「環境省としてはこの法律に基づいて各地方自治体を規制する立場には無く、持ち込まれた動物の個々の状況について確認することは事実上不可能であり、処分についてはケースバイケースということで各自治体等に判断してもらわざるを得ない」

という回答を引き出しました。

そこで

「ではこの努力規定に反していた場合はこの法律の趣旨に悖る(もとる)ということでいいんですね?」

と畳み掛けたところ「悖る」=「違法性がある」と解釈されたのかどうか判りませんが、

「法律の趣旨としては努力して頂く、ということになります」

という返事を繰り返すのみだったので、環境省があくまでもこの問題に関して及び腰であり、これ以上電話を続ける時間も無駄と思い、最早当局の姿勢について追求する必要もないと判断し電話を切りました。

私も以前某金融機関で監督官庁と接することもありましたが、官僚用語で「検討します」と言う時は「当面何もしません」と言う意味であり、今回のように「情報を共有している最中です」と言うような言い回し(これは初めて聞きました)は「何もする気はない」という解釈でいいのだと思わざるを得ませんでした。

但し総理大臣、所轄官庁の大臣(この場合は環境大臣)の命令あるいは有力な国会議員が問題視し、国会で取り上げたような場合は事は別になることでしょう。
いずれにせよ目下のところ環境省に期待できることは一つも無いと思って差し支えないと思います(そもそも役人が上からの命令・指令無しに自分から仕事を増やすことは有り得ないのが一般原則でしょうから)。

なお、私がかつて別件で質問した某政令指定都市の担当部署の係長は

「当市では健康な個体を捕獲することはしておりません」

という回答をもらっています(こちらの記事の中ほどから下に記述しています→)。




2.各マスコミへの接触

この件について4社と接触しました。

P社:

ここの本社広報課に連絡しましたが、「高知支局に内容を伝えておきます。ただし実際に取材しているかどうかの折り返しのお電話等はあまり期待なさらないでください」
とのこと。

Q社:

ここは親切に教えてくれました。
段取りとしては、

1.高知県の記者クラブで高知県庁に代表質問が出来るので、毎月の持ち回り幹事社と内容を詰めてから幹事社が「質問するに足る」と判断した場合、高知県庁の広報課へ質問者が連絡し、許可を得て質問ができる。

2.その際は具体的な資料を詳細にまとめておく必要がある。
例えば、高知県は他の地方自治体と比べて1頭あたりに掛かる処分費用が大幅に高くないかどうか、保護に必要な設備に掛ける費用も他の自治体の引き取り頭数に 比して著しく低くないかなど、具体的な数字を算出して提出しないと相手にされないと思われる(幹事社からも高知県庁からも)。

3.持ち回り幹事社は高知県庁の広報課で確認できる。

4.業者選定は一般競争入札なのか指名競争入札なのか。あるいはそれ以外の方式だったのかの確認。→これは高知県の担当官に確認しました(後述)。

そこで取り敢えず向こう6ヶ月間の持ち回り幹事社を県に確認しました。

4月:高知新聞、さんさんテレビ
5月:NHK、毎日新聞
6月:朝日新聞、RKC高知放送
7月:読売新聞、日経新聞、
KUTVテレビ高知
8月:高知新聞、さんさんテレビ
9月:NHK、共同通信社

電話確認でメモランダムしたので、確認ミスがあれば申し訳ありません。
これは県の広報課ですぐに教えてもらえます。

R社:

ここは現在この問題について取材中ということでした。
担当者は「業者選定は競争入札ではなく指定である」と言っていました。
指定方式についての詳細は高知県の動物行政担当官にヒアリングしましたが、これについても後述します。

S社:

ここもこの件に関しての担当取材記者と運良くコンタクトが出来ました。
以下、この記者のお話です。

1.高知県の担当官や小動物管理センターの所長、従業員に直接取材している最中である。

2.猫舎が小さいということは高知県も認めているようである。

3.経理は小動物管理センターの所長が全て行っている。

4.県庁(あるいは管理センター?)から
示された帳簿からは特に不当な水増し等の不備を見つけることは出来なかった。

5.裏帳簿があるとしても証拠がない限り警察や検察の家宅捜索のようなことは不可能。

6.仮に県の幹部・上層部が関わっているとすればどこかで大きな壁にぶつかることになる。

7.所長に面会したが、寡黙な人物で、悪辣そうな印象は受けなかった。ただあくまでも印象は印象。

8.この管理センターの従業員の働きぶりはとても一所懸命であった。但し待遇はそれほど良くはない。

9.全国の自治体と比べて1頭当りの殺処分に掛かる費用が著しく高い、というようなことを追求するには、例えば3倍以上掛かっているなど、誰が見ても明らかに有意差が感じられる数字が無いと追求は難しいと思う。
また猫舎に関しても引き取った猫の数当りにして他の自治体と著しく差があることを示さなければいけないだろう。
これは
マスコミの一取材記者の手に余ることなので、むしろ情報があればこちらが教えて頂きたい、とのこと。
事実電話の途中で統一地方選の件で呼び出されたようですっ飛んで行きました。

新聞記者は極めて多忙なので、やはり大きな団体による人海戦術が必要かと思います。

以上でした。


長文になりましたので、県庁の担当官へのヒアリング等については次回に記事をUPしたいと思います。


なお、私は個人で猫とPC情報のブログの管理人をしているに過ぎず、もし本当に闇の背景があるとしたら大きな団体が力を結集してかからないと初動段階で躓くことになることと思います。

何しろ“取材のプロ”である新聞記者、しかも正にこの案件を取材している記者自身が「県庁幹部にまで問題が広がっているのならいずれ壁に突き当たる」と言っているほどです。
残念ながら私個人にできることはここまでです。

私は環境省、高知県庁、マスコミ各社の担当者とお話した中で

「どこの誰とお話したかは決して明かしません」

という条件付きで情報を引き出しましたので、コメント欄やメッセージ送信でそれを明らかにするよう要請されても応じることは出来かねます。

コメント欄は開けておりますが、この記事に関しては全てにお返事できない場合もあるかと思います。

なお、どのようなご意見でもこのブログを見る方達のための参考になり、また私が思い浮かばないようなお知恵をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますので、様々な方によるコメント投稿を大いに期待致しております。

ご閲覧、ありがとうございました(_ _)



追記:拡散希望の件


お陰さまで全ての長期預かりさんが見つかったとのことです。 近況はこちらへどうぞ。→
さらに2頭の猫ちゃんの里親さんが決まったとのことです。
なお残り1頭の終の棲家はまだ募集中とのことなので、引き続きご協力お願い致します。



こちらも拡散希望です。

行方不明になった日:2015年2月7日
場所:神奈川県横浜市港南区
猫ちゃんの名前:くぅちゃん
年齢:5歳
性別:雄
失踪してから1ヶ月以上経っており、飼い主さんが大変心配しておられます。

情報がありましたら私のコメント欄か、marunekoさん(お名前にリンクを貼っています)のコメント欄にご一報ください。

よろしくお願い致します(_ _)



ただ今個別のリコメントが難しくなっております。






難病に罹った猫ちゃん、わんちゃんのための二次診療専門の動物病院です。
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愛猫さん、愛犬さんが重病に罹ってかかりつけ病院でも設備の整った病院でも手に負えないと思ったら、上のバナーをクリックしてみてください。

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スムーズな予約のためには連携病院に診てもらうのが良いようです。→
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※診療対象は犬・猫のみです。


大阪市にも二次診療施設がありましたのでリンクを貼っておきます。

「ネオベッツVRセンター」

こちらもかかりつけ病院などの紹介が必要です。
なお、こちらはWebからの申し込みが原則とのことです。


全国の二次診療専門動物病院をまとめたサイトがありましたので、緊急時にご活用ください。

「全国の動物病院・二次診療専門 20件 【Calooペット】」