★高知県における引取り猫の即日殺処分について各方面にヒアリングしたご報告!!★ その2 追記あり | オリガとソーニャの猫々アルバム
先日の記事(→)の続きです。

今回は高知県健康政策部食品・衛生課および田邊工務店にコンタクトが取れました。
また、動物愛護に熱心な方であると言われている首都圏某市の動物愛護センターの幹部職員にもヒアリングが出来ましたのでご報告致します。

1.高知県健康政策部食品衛生部食品・衛生課へのヒアリング

(1)里親募集について:

施設が手狭だったのでこれまでしてこなかったことは事実である。

(2)持ち込まれた猫について

5日間の公示期間を定めて「その飼養を希望する者を募集し、当該希望する者に譲り渡すよう努める」としていることは動物愛護法に則ってやっている。
土日を挟んだ場合はこの期間は実質7日間となる。

(3)猫の捕獲について:

明らかな飼い猫、耳カットの認められた猫の捕獲を積極的にするようなことはしていない。
持ち込まれた猫については動物愛護法に定められた通り引取りしている。

(4)猫の受け入れ体制について:

小動物管理センターに委託している。
運営は田邊工務店であり、所長も従業員も出向ではなく田邊工務店に籍を置く正社員である(筆者注:民間業者に動物の引取を委託することは動物愛護法に違反することではないようです)。

(5)田邊工務店への業務委託の経緯:

プロポーザル方式によるプレゼンテーションを複数社に行ってもらい、各項目の合計点で最高得点を獲得した業者として田邊工務店を選定した。
判定は第三者による審査会が行った。
委員の内訳としては、獣医師会の会長、ベテランの獣医師、動物園長等に参加して頂いた。
なお、当該獣医師会長は動物愛護団体との協議会長も務める地域の重鎮である。


この部分で問題になるのが「第三者による審査会」なるものが果たして正当な審査をしたのか、また、審査が正当であってもそれはあくまでも参考意見であって、最終判断は行政側が行うわけなので、本当に田邊工務店が最高得点だったのかどうかがブラックボックスの中にあり、有権者から見ると選定過程および結果について不分明で、疑惑があっても立証できない点にあることです。

得てして「第三者委員会」の設置と意見の拝聴なるものは既定路線を推し進めたい時に、いかにも公平を期しましたよ、という国や地方自治体のポーズ付けに過ぎないことが多いのは枚挙に暇が無いことですね。

(6)助成制度

平成26度からメス猫について避妊手術代の助成を行っている。
所有者不明の猫:1頭につき10,000円
所有者のいる猫 :1頭につき6,000円

(7)現在の猫舎が著しく手狭に見える理由

本来当部としても現状の猫舎があまりにも狭いことを憂慮し、800万円ほどかけて現在の敷地から離れた場所にあった広い敷地に充分なスペースを持った猫舎を建設する予定だったが、環境的な条件(当該地区の自然環境の保全が必要だったとのこと)および地権者との折り合いの問題から県の定めた複雑な手続きをクリアする事ができず、県の財政当局の許可が下りなかったので、止む無く要求予算額を下げて申請し、現行の猫舎を拡充することによって対処することとなった。

この改築に関しては4社による指名競争入札を行っており、田邊工務店は一切関わっていない(当時の請負業者の見積書も有り)。
また、800万円は予算化出来なかったので、差額が田邊工務店に渡ったということは有り得ない。
(この件に関しては前記事の最後の方でS社の記者も把握しているように、現行猫舎が狭いことは県も認識している、という取材結果と合致しました)。


さて、ここで問題なのが引き取り猫数に比してあまりに手狭な施設であると認識していながら、財政当局が申請予算案を蹴ったからといって何故他に代替用地を探せなかったのか、田邊工務店に年間5,000万円以上の委託金を渡して契約できるのならそれが出来るはずではなかったのか? ということだと思います。


2.田邊工務店従業員へのヒアリング

4/8時点での現状を
従業員に聴くことが出来ました。
なお、全国から電話が殺到しているらしく、こちらも繋がるまで相当の時間がかかりました。

(1)持ち込まれた猫の処分

野良猫の仔については飼育困難なので即日処分している。
健康な野良猫については公示期間通り5日間保護している。
飼い主が持ち込んだ猫については以前は即日殺処分していたところ、”4月8日付で5日間保護するよう指示”があった。

(2)里親譲渡実績

中央:1頭
中村:1頭

(3)収容中

中央で2頭

どうやら最近飼い主から持ち込まれた猫の即日殺処分をしないように上部から指示があった模様です。
これは皆さんの高知県への圧力が効き始めているのかもしれません。

なお、電話応対した従業員の名前を訊こうとしたところ、「どこの何というブログに記事を出すのか?」と迫ってきたので、当該従業員の名前を訊かないということで取材を終えました。

個人的には健康政策部食品・衛生課および田邊工務店からはこれ以上の情報は得られそうにない、という感触でした。


3.某市動物愛護センター幹部職員へのヒアリング

ここで動物愛護に比較的熱心に取り組んでいる某市の動物愛護センター幹部にヒアリングする機会があったのでお忙しい中お話を伺いました。

(1)年間の猫の保護件数およびその後の結果

取り敢えず2年度分しか聞けなかったのですが、


引取り件数里親に譲渡
飼い主に返還
 殺処分
 生還率
平成25年度      455
     298
        2
    54
 65.93%
平成26年度      437
     280
        4
    12
 64.99%
                      (平成26年度は未確定数値)

※合算で合わない部分は殺処分する前に事故の治療または病気治療中に死亡した猫、もしくは引き取った段階で既に死亡していた猫の数とのことです。

ここでは現在手狭になっている施設をさらに拡充すべく、敷地面積2,500㎡の土地を確保し、容積率200%の建物を建てる予定だそうです。
現在運営に掛かっている費用は年間1,000万円ほどで、民間企業に委託すること無く、市が全て自前で運営しています。

また、

「年間5,000万円以上の予算を使い、百数十万にしかならない施設で猫を保護し、なおかつ今まで殺処分率が100%の自治体が有りますがどうお考えですか?」
と尋ねたところ、少しびっくりした様子で、

「あくまで私の個人的感想に過ぎませんが、ちょっと考えにくい運営ですね」

というご意見でした。

なお、皆さんご存知の「殺処分0を目指す熊本県」についてのまとめ記事がありましたので、ご参考にどうぞ。→


4.私達にも出来ること

どうやら高知県も事が大事にならないように動き始めているようです。
コンタクトを取ったマスコミの記者の方から勧められたのが、各新聞社、テレビ局の問い合わせフォームを利用した投稿は数が集まれば効果的であるということでした。
もちろん様々なSNSでの情報拡散も効果的と思います。

ジワジワと圧力をかけていけばきっといい方向に進むと信じています。

取り敢えず2回にわたった私のレポートはここで一旦終了させていただきます。

今回も長文をご覧頂き、ありがとうございました(_ _)

追記:

全国における猫の平成25年度生還率は私の計算によると14.16%に過ぎません(ねりまねこさんの記事より→)。
計算が違っていたらご指摘ください。
引き取り数が下がってきているのは良い傾向ですね。






拡散希望の件


お陰さまで全ての長期預かりさんが見つかったとのことです。 近況はこちらへどうぞ。→
さらに2頭の猫ちゃんの里親さんが決まったとのことです。
なお残り1頭の終の棲家はまだ募集中とのことなので、引き続きご協力お願い致します。



こちらも拡散希望です。

行方不明になった日:2015年2月7日
場所:神奈川県横浜市港南区
猫ちゃんの名前:くぅちゃん
年齢:5歳
性別:雄
失踪してから1ヶ月以上経っており、飼い主さんが大変心配しておられます。

情報がありましたら私のコメント欄か、marunekoさん(お名前にリンクを貼っています)のコメント欄にご一報ください。

よろしくお願い致します(_ _)



ただ今個別のリコメントが難しくなっております。
悪しからずご了承くださいませ(_ _)





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大阪市にも二次診療施設がありましたのでリンクを貼っておきます。

「ネオベッツVRセンター」

こちらもかかりつけ病院などの紹介が必要です。
なお、こちらはWebからの申し込みが原則とのことです。


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