皆さん、こんにちは。

いつもありがとう。

 

東大教室(17東大日本史本試Ⅱ 問題)などでも紹介した1994年度東大日本史本試・第1問(ブログ上では東大教室(演習2にかかわる解説)、2016年度東大教室テキストの問題番号)。

 

詳細な解説は掲載したのですが、何と解答例がありません。

そういう方針を気まぐれに採ったのか、それとも単に忘れたのか、今となっては記憶が定かではないのですが、多分、後者です。

申し訳ありません。

 

当然のことながら、読者から「解答を」という要望が届きました。

僕が作成したものを掲載しておきます。

1994年度東大日本史本試・第1問 解答例

(1)では皇帝から王位などを得る冊封体制下の朝貢外交を展開し、(2)では「日出づる処の天子」を自称して皇帝に対等外交を求めた。

(60字)

国内要因として、政治を主導した聖徳太子が仏教的世界観を身につけて中国からの自立傾向を強めたと考えられること、半島での優位を確保し集権政策を進めるには従来より強い権威が求められたこと、があり,国際要因としては、高句麗遠征を控えた隋には背後に敵対勢力をもつ余裕はないと日本側が判断したことがあげられる。

(150字)

 

上記の解答例は、「仏教的世界観を身につけて中国からの自立傾向を強めた」の部分だけ、受験日本史の水準を超えています。

 

くりかえしになりますが、この点については次の記事を参照しておいてください。

 東大教室(対等外交という発想①)

 東大教室(対等外交という発想②)

 東大教室(対等外交という発想③)

 東大教室(対等外交という発想④)

 東大教室(対等外交という発想⑤)