椎名誠さんの講演を聞いてきた。
二十数年前、「おはよう日本」でインタビューしたとき、
五十代の精悍な椎名さんだったが、古希を過ぎた今もその精悍さは失っていない。
引き締まった身体に真っ黒に日焼けした顔は、「老境」とは無縁だ。
3人の孫がいる「おじいちゃん」にも見えない。
二十代から、毎朝、スクワットと腕立て伏せを欠かさない。
365日、ビールを欠かしたこともない。
作家だが、写真家でもあり映画監督でもある。
そして、世界100を超える国を訪れた探検家冒険家でもある。
中学時代、喧嘩に明け暮れた「やんちゃ」だったが、
いまも「やんちゃ」な気質は残っていると感じた。
物静かな口調で淡々と飄々と語るのだが、その内容には反骨精神が満ちている。
弱者に冷たい権力に異を唱える。
この日の講演テーマは、『異文化としての日本』。
椎名さんが、自分の目で確かめた異文化から見た日本論だ。
実際に見たり聞いたりした話ばかりだから説得力がある。
椎名さんは、ユニークなキーワードで、話を展開した。
「水とトイレ」「不用品回収」「ゆるキャラ」「墓」の4つ。
この4つを貫く共通点は、豊かすぎると見えなくなるものがあるということ。
日本は、何かにつけて恵まれている。ストレスがない。
声高に言わないから、よけいに「足るを知る」ことを忘れてはいけないと身に沁みた。
この講演は、ザ・シチズンズ・カレッジの連続講座のひとつ。
今回で115期を迎える由緒ある講座だ。
次回(4月19日)は、なんと元東京都知事の猪瀬直樹さん。
小池都政や豊洲問題などについて、何を語るのか・・・聴講に行こう!
そして、次々回(5月17日)は、なんと元NHKアナウンサーの村上信夫さんなのだ!!
申し込みは、03-6264-7797へ。