2022年度の行政書士試験の合格発表を受けて | 千葉県市原市のにとべ(二藤部)行政書士事務所

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千葉県市原市の行政書士の二藤部です。行政書士として、日々精進しています。趣味はゴルフですが、最近はなかなか行けていません。最近はフットサルにハマっていますが、50近くで始めたため、身体のいたるところが痛くなります(笑)

行政書士試験に合格された方、おめでとうございます。

 

それは、みなさんの努力の結果です。日々ペースを守って学習を続け、自分を律することができた成果です。

 

その成果を今後どのように使うかはみなさんの自由です。

 

みなさんの将来に幸あれ!

 

 

では、今年の合格発表の結果を受けて、様々なデータが発表されています。

 

そのデータをみながら試験を分析していきましょう。

 

 

合格者数ですが、2022年度は前年と比較して約500人の増加となり、5802人となりました。

 

合格率でみると、2018年度は12.7%、2019年度は11.5%、2020年度は10.7%、2021年度は11.1%でした。

 

注目の「2022年度」は12.13%です。

 

前年と比較して合格率は約1%上昇しました。

 

合格率が前年より上昇したのは、法令では前年と同程度の難易度の問題が出題されたと考えられるものの、一般知識で正答率の高い問題が多く、得点が伸びたためだと考えられます。

 

また、一般知識についても14問のうち12問が正答率50%以上でした。

 

文章理解の問題は3問のうち2問が正答率90%以上、1問が80%以上であり、文書理解で確実な得点が稼げたことで一般知識の基準点をクリアできた受験生の割合が多かったことも合格率上昇の理由にあげられるでしょう。

 


2022年度試験の本試験問題を正答率の観点から分析してみます。(各問題の正答率はLECのデータによる。)

 

 

行政法は択一問題19問のうち、正答率50%以上の問題が16問ありました。このなかで正答率90%以上の問題も4問あり、行政法は比較的得点を稼ぎやすい科目でした。

 

 

民法も正答率50%以上の問題が7問であり、こちらも得点しやすかったと考えられます。その分、基礎法学や憲法に正答率の低い問題があり、これで全体の合格率のバランスが図れていると思われます。

 

 

商法会社法は例年のごとくなかなか難しい問題が出題されていました。商法会社法の問題5問のうち3問は正答率50%以下で、残りの2問も正答率は50%台ですからとても難しい科目となっていることがわかります。

 

一般知識は正答率50%以上の問題が12問となり、基準点の突破のみならず、得点源としても機能した科目となりました。

 

 

以上から、時間のかかる問題や難しいと感じる問題は後回しにし、解きやすい問題から先に解くなどの戦略が必要だったと思われます。

 

問題を解く順序、肢をみる順序なども、日ごろから答練や公開模試などで考えておいたほうがよいでしょう。

 

 

また、択一(法令・一般知識)と多肢選択で正答率50%を超える問題を全て正解すると186点になり、記述抜きでも合格点に達することができました。正答率50%以上の問題が去年の試験より多くなり、この点も合格率の上昇に寄与したと考えられます。

 

記述問題では、行政法は条文知識を問う問題、民法は2問とも判例の知識を問う問題で、条文や判例をある程度学習しておけば、ある程度の部分点を稼げたと考えられるので、記述でも得点を稼ぎやすく、この点でも前年と比較して合格率が上昇したと考えられます。

 

以上、私の個人的な分析でした。