第2回電王戦~その8 戦闘開始 | タマネギの流氷漬け

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将棋を中心に、長男・次男の少年野球等、子供たちの日々の感じたことに対して書いていきます。

矢内「それでは渡辺竜王よろしくお願いします」
渡辺「矢内さん、こちらこそよろしくお願いします。今回は5局同時に行う形なのでこのようにタッチパネルで駒を移動出来るようになっています。5つも盤面を並べながら操作するなんて不可能ですので(笑)。

そうこうしているうちに大将戦のGPSvs糸谷戦がパタパタと進んでいますね。糸谷六段は早指しが有名で相手が指すと同時に自分も指すので釣られて相手も手拍子で早指しをしてしまい、悪手を指して負けることが多いです。かくいう私も某局のテレビ棋戦で負かされています(笑)。早指しで指す理由が、指す手が決まっているときは考えても時間のムダだからということなんですが、今日のコンピュータとの戦いでも普段と全く変わりませんね~(笑)

戦型は後手の糸谷六段が角道オープン型の四間飛車にしましたね。昨年の王座戦で私も羽生二冠にやってこられて正直面食らいまして、その動揺があったせいか大きく作戦勝ちしてたんですが端攻めの応手を間違えて最後は負けました(笑)。まあ後手の作戦で主導権を握れる数少ない戦法でもあるわけです。GPSは素直に矢倉に組むようですね」

矢内「そのようですね。同じように副将戦の後手番永瀬五段も二手目3二飛車戦法をPuellaαにぶつけているようですよ。

渡辺「永瀬さんは先手番でも千日手を厭わないので、この対戦もどうなるか分かりませんよ(笑)。ボンクラーズvs米長戦でボンクラーズが先手で千日手を厭わず指していましたがある意味、永瀬さんもコンピュータっぽいところがあるかもしれません(爆)

いや~皆さん事前に対戦する将棋ソフトをもらっているので十分に対策は練れたはずですが、糸谷六段と永瀬五段は後手番だと居飛車は勝ちづらいと判断したのでしょう。次鋒戦の菅井五段は横歩取りの後手8四飛車戦法を採択していますね。最近菅井五段が最も得意としている戦法に誘導しましたね。

先鋒戦の先手番の八代四段は習甦との相角換り腰掛け銀戦になっていますね。これも熱戦が予想されます。中堅戦のツツカナvs船江戦は、あ、これはなんと先手の船江五段が初手4八玉の米長先生の戦法をぶつけてきましたね~!ツツカナとの特訓でこの戦法に手応えを感じられたんでしょうか。

船江さんは他の四人よりも1年早く電王戦に出場することがきまっていましたので、米長先生の戦法をバージョンアップさせて挑む下準備ができたということでしょうか?それにしても興味深いですね」

矢内「どの戦いも中盤に入っていますが、そろそろお昼休憩に差し掛かろうとしています」

渡辺「え~では私たちもお昼休憩に入りましょう(笑)」