第2回電王戦~その7 仮想電王戦 | タマネギの流氷漬け

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将棋を中心に、長男・次男の少年野球等、子供たちの日々の感じたことに対して書いていきます。

さあこれより仮想第2回電王戦を想像力豊かにして始めたい。

山田「2013年○月×日△時、本日ニコニコ動画の完全生中継にてプロ棋士vsコンピュータ将棋プログラムとの5vs5の団体戦が始まります。私は今回の電王戦でナビゲーター役を務めさせて頂きます山田花子です。

解説は前回と同じく渡辺明竜王、聞き手は矢内理絵子女流四段のお馴染みのお二人となっております。ではまず渡辺明竜王から一言宜しかったでしょうか?」

渡辺「え、あ、はい。いや~とうとうこの日が来たと言うか来てしまったというか複雑な思いを実はしてるんですが(笑)、まあ対戦する棋士の皆さんには変に萎縮せずに思い切って普段通りの力を出してもらえれば結果はついてくるものと思います」

山田「普段通りの力を出せさえすれば問題ない、ということでしょうか?」

渡辺「まあ、そうですね。鍵になってくるのは時間をいかに上手く使えるかですね。やはりコンピュータは終盤は圧倒的な計算力で詰みの手筋を読んでくるので、終盤に詰むや詰まざるやといった展開だけはまず避けなければいけません」

山田「分かりました。では聞き手の矢内理絵子女流四段にもお話しを伺いましょう。矢内女流四段はどのような思いを今持たれていらっしゃっいますか?」

矢内「そうですね。私も渡辺竜王と同じで普段通りの力を発揮出来さえすれば皆さん必ず勝てると思います」

山田「有り難うございます。このように渡辺明竜王、矢内女流四段からも力強いお言葉がありました。ではここで現地リポートの遠山五段を呼んでみたいと思います。遠山さん!」

遠山「はい!こちら遠山です。今私東京千駄ヶ谷にある将棋会館本部に来ております。このように各部屋に対戦するコンピュータの代打ちとして奨励会に所属されている皆さんがプロ棋士の目の前に座っております。その奨励会員の横にはノートパソコンが一台ずつおかれております。今回は5つの将棋コンピュータプログラムが一斉に電力を消費するため、各々が十分電力を確保できる場所からここ将棋会館のノートパソコンにリモートコントロールで指し手を表示させる仕組みになっております。そして注目の組み合わせは

先鋒戦 習甦 vs 八代弥 四段
次鋒戦 Ponanza vs 菅井竜也五段
中堅戦 ツツカナ vs 船江恒平五段
副将戦 Puellaα vs 永瀬拓矢五段
大将戦 GPS将棋 vs 糸谷哲郎六段

という非常に頼もしい顔触れとなっております。人選と組み合わせについては電王戦の実行委員会の独断と偏見で決めたとのことですが全員若手で実力は私から見ても対戦でこっぴどくやられている相手ばかりで折り紙付きです(笑)。

今回は団体戦ということで振り駒もこれから行われます。

今一斉に振り駒が行われました。このような結果になりました。

先鋒戦 習甦(後)vs 八代四段(先)
次鋒戦 Ponanza(先) vs 菅井五段(後)
中堅戦 ツツカナ(後) vs 船江五段(先)
副将戦 Puellaα(先) vs 永瀬五段(後)
大将戦 GPS将棋(先) vs 糸谷六段(後)

いや~注目の大将戦ですが糸谷六段が後手になったのはやや厳しくなったんではないかなと感じるんですが、まあそんなことは気にせずばんばん指すのが糸谷流で問題ないでしょう(笑)」

山田「遠山さん!」

遠山「は、はい!」

山田「対戦する棋士の皆さんのご様子はいかがでしょうか?」

遠山「いや、皆さんとても落ち着き払ってますよ。殆ど普段の我々人間同士の対戦と何ら変わりありません。一番若い八代四段なんかも普段通りの様子で頼もしい限りですよ。対局風景もただ一点対戦する相手の傍らにパソコンが置かれていることを除けば特に違和感はありません。あっそれぞれ始められる用意ができたようです」

山田「遠山さん、有り難うございました。また現地リポートお願いします」

遠山「はい。分かりました~」

山田「では解説の渡辺明竜王、矢内理絵子女流四段宜しくお願いします」

渡辺「え~。その8につづきます(笑)」