脳科学とダイレクトマーケティング

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ニューロマーケティングの株式会社ニューロ・テクニカがお届けする 「脳科学とダイレクトマーケティング」最新トピックス!

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画像の男性がどっち向きに見えますか? 「横向きに見えたら男性脳、正面向きに見えたら女性脳」とTwitterで話題になっている不思議なトリックアートです。

実際には男性脳、女性脳という判定は後からつけられた話のようですし科学的根拠は無いと思いますが、人によって見え方が異なることは間違いないですね。

http://twitpic.com/c7ffp0


脳科学とダイレクトマーケティング





有名な心理効果ではありますが、ザイオン効果(単純接触効果)と
いうのは、「頻繁に接触している人(モノ)に親しみを感じる」と
いうものです。

実際にアンケートや脳機能計測を行っても、これは明確に答えに現
れてきます。メールマガジンなどでも毎月定期配信するより2日続
けて同じ内容を送信した方がレスポンスが高かった事例があり、こ
れもザイオン効果なのかな?と思います。

そうすると「好き」「嫌い」というのは理屈では言い表せないかも
知れません。

商品の好き・嫌いの要因を探るには「この商品のどこが好きですか
?」とお客様に問うより、「どこで見ましたか?」「何回くらい見
ましたか?」「どう記憶していますか?」を明らかにした方がいい
のか?何てことも研究している今日この頃です。

当社の「なんでも電話相談」で相談者の関心が高かったもののひとつに『アンカリング効果』がありましたので今日はその一部紹介です。


アンカリング効果とは人は提示された情報を基準(アンカー)として判断を下すという行動経済学のひとつです。



通販番組やECサイトでおなじみの


「通常価格30,000円が、いまならなんと19,800円」
「定価5,000円→オープン記念3,500円」


などもアンカリング効果を活用している例ですね。

この場合は最初に提示した金額が基準価格としてご納得いただくことがキモになります。




その他、とある旅館の宿泊プランで


A. 最上サービス特別プレミアム 1泊 40,000円
B. 2食付 地域限定特産品贈呈付 1泊 15,000円
C. 2食付 ゆったりチェックアウトプラン 1泊 13,000円


などでは、多くの人がBとCを比較します。実質上限価格をBとして下限価格をCとして設定し、それらにお得感を醸造するためにAを提示する、などの方法もあります。



ご相談の中で「仕入れが○○円なので売値は何円が適切か?」という相談が何件がありましたので上記のような心理的財布に基づいた価格設定の方法もご案内させていただきました。


アップル、アメックス、フィリップス、GE、イーベイ、フェイスブックなどは顧客ロイヤルティを測定する手法としてネット・プロモーター・スコア(NPS)を採用しています。


親友や同僚に薦める可能性を数値化して


1.推奨者(プロモーター)
2.中立者(パッシブ)
3.批判者(デトラクター)


に分類し1マイナス3の数値向上を高める取り組みです。



これは実際に企業の成長率や収益性と強い相関を示す結果も見受けられるそうです。


NPSの導入により、NPS改善に影響のある施策を重視し影響の無い取り組みを排除するなど、経営戦略にも大きな影響を与えそうです。



また「推奨したいと思いますか?」という質問は「満足してますか?」という質問よりも他人が関わってくるだけに回答の真剣度が高い傾向があるそうで、それが「満足度調査」よりも精度の高い調査指標とされる一因でしょう。

当社では顧客情報の管理と運営支援の受託を行っておりますが、その中で近年の傾向として感じるのは「顧客満足度の把握不要論」です。

・顧客満足度が高い=リピート購入という相関がみられない
・「顧客満足度が高い」を宣伝文句用に使用しようとする

などの傾向があり、本来の目的と逸脱してしまい、時間と費用と労力をかけて顧客満足度を調査する必要があるのか?という点などが背景としてあります。

グッドマンの法則にあるように「不満顧客」に対する改善サービスの方がリピート顧客の拡大及び好意的口コミの拡大には効果的で、むしろ「不満足調査」の方が必要性が高いように感じます。

そもそもお客様の満足度は不変で常に向上し続けます。そこで顧客満足度を追い続けることが可能なのか?という現実もありますね。

お客様を判断する指標としては「波及効果」「つながり」に特化している企業も出てきています。その企業では「お客様の情報には趣味や年齢も性別も職業もいらない」として無駄な情報をスリム化して成果を上げています。

ソーシャル時代の今、お客様の判断指標とともに顧客管理データベースのありかたも変化してきていますね。