どうやってモチベーションを保つのか
高校生とか若い子と話すと、
「どうやって仕事のモチベーションを保つんですか?」
とよく聞かれる。
たぶん、「受験勉強にやる気が出ない」という気持ちがおおもとにあっての質問なのだと思うけれど、
仕事のモチベーションを保つとか、あまり考えたことがなかった。
一つには、自分がやりたいことをやれる環境をからだと思う。
でももう一つは、自分がやっていることが誰かのためだと信じられるからだと思う。
ある時はお客様のため。
ある時は部下のため。講師のため。
ある時は辞めていったスタッフのため。
「あと20%頑張れば、個人の収入が2万円増えます」
というような状況でも、やる気が出ないってことはある。
(受験勉強はまさにそんな感じ)
でもそのときに
「あと20%頑張れば、xxxさんの笑顔が見れます」
という将来が見えるのだとしたら、
頑張ろうと思える人は一定数いるはずだと思う。
好きな人に振られた気持ちと同じ
昨日の発表の後、今日副社長の藤田とスカイプで話す機会があった。
「いまどんなお気持ちですか?」
と聞かれたので、
「好きな人に振られた気持ちと同じなんだな、と
今朝目覚めてから気づきました。
レアジョブにやっぱり恋していたんだな、と。」
と答えた。
そして続けて僕はこう言った。
「Comfort zoneから出てしまったので、
あとは僕は僕で成果を出すしかないかな、と。
そしてそれは同じことを、レアジョブにも望みます」
副社長は笑いながらうなずいた。
「そうですね。これを機に双方が発展してこそ、
この決断がいい決断だったとあとを振り返れるものですよね」
賽は投げられた。
出た目がいいも悪いも、これからが決めるとこ。
株式会社レアジョブにおける役割変更について
株式会社レアジョブにてこれまで私は代表取締役会長を務めて参りましたが、このたび代表権を返上し会長からも退くことにしました。取締役としては残らさせて頂きたいと思っています。理由は以下の通りです。
1. レアジョブも今年で10周年を迎えます。自分が創業した会社というのは、創業者によって様々なスタンスがありますが、私の場合は子どものようなものだと思っています。最初は手をかけなければ生きていけませんが、いずれ子離れした方がいいタイミングが参ります。私にとってそのタイミングが来たのではと考えています。
2. 創業以来、日本とフィリピンの両方にオフィスを構え両国を約2週間ごとに往復して参りました。二重生活は健康への負担以上に、家族が犠牲になる面も否めません。私の子どもたちにももう少し時間を使いたいと考えています。
3. 私個人が二カ国をつなぐよりは、組織としてつないでいく方向こそがレアジョブにふさわしいと考えております。 点としてではなく面で、サービス向上・業績拡大に向けグループをつなげられればと思います。
レアジョブの共同創業者の一人である中村岳が、代表取締役社長として引き続きグループのトップを務めます。また子会社RareJob Philippines, Inc.の社長からも私は退く予定でございます。後任は2012年から苦楽を共にしてきた稻葉に任せる予定です。新しい組織のもと、株式会社レアジョブがそのビジョン・ミッションの遂行に全力を傾けられるよう、応援したいと思います。
グループビジョン”Chances for everyone, everywhere.”
サービスミッション「日本人1,000万人を英語が話せるようにする。」
私個人はと申しますと、家族のいるフィリピンをメインに時間を使うことになりそうです。創業以来10年間、大変でしたが充実もしておりました。同じような思いをより多くの人に味わってもらいたく、スタートアップ文化がまだ十分に醸成されていないフィリピンにおいてフィリピン人社長たちを応援したいと考えています。Chances for everyone, everywhere. の志は揺らぐことはございません。
弊社ならびに弊社サービスをご利用・応援いただきまして、誠にありがとうございました。会社が10年間存続し一定規模まで成長できたのも皆様の応援の賜物と考えております。今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
加藤智久
株式会社レアジョブ代表取締役会長
Hundreds islands with Big Shells
フィリピンの名所Hundreds islandsに、在フィリピン日本人長期インターンズと行ってきた。
マニラから日帰りなのでタフな旅行になってしまい申し訳無く思っているが、育てば全長1mにもなるGiant ShellsをGo Proで撮影できた。
Giant Shells in Hundreds islands, Philippines from Tomohisa Kato on Vimeo.
外国人に囲まれたときに日本人として価値を出す、一つの方法
「日本のお客様が期待する品質に達していない点があり、その要因を探ることからはじめました。」
「まずはフィリピン人講師として研修を受け、その次にマニュアルなどフィリピン人の目線でその教材・コンテンツの使いやすさを検討しました。」「結果、期待通りにいかない要因は明確にできました。端的に言うと、講師の裁量の大きさが、現場がちゃんと回っていた要因なんですが、結果がバラついてしまう要因でもあったのです。」「課題の全てを解決できるわけではないですが、解決できるものについてはどう解決するかは見つけられたと思います。」「それを、上長(の上長)の日本人に何度が説明する機会を頂けました。何度もフィードバックを頂き直したものを、英語から日本語に変え、日本側のお客様担当部門の部長にもプレゼンしました。そのときには高い評価をもらいました。」「現在は日本側の中村社長へのプレゼンを控えているところです。」
「フィリピン人スタッフから真っ先にもらった反応は『みんなわかってた』でした。僕が指摘した事は全て承知済み。でも、『日本人に言わなかった』とも聞きました。『何も言わずに、現場のオペレーションのやりくりでがんばっていた』とも。」「一方、日本人からの反応は『そうだったのか、知らなかった』でした。」「そして今では日本側から「改善してくれ」と依頼がでています。」「その依頼をうけ、フィリピン人たちがいきいきと、企画・議論し提案をまとめています。フィリピン人に改善の能力がないわけじゃないんだなあと思っています。」「今は自分の手からいったん離れた、という印象を持っています」
「そして君はそれを解決できた。フィリピン人たちがいきいきと、日本人がより望むものをつくる、その環境をつくることができた。」
迫俊亮著「リーダーの現場力」
ミスターミニット迫俊亮社長の「リーダーの現場力」、ずいぶん前に献本してもらっていたが、「どうせいい本なんだろうな」と想像し、なんだか悔しくて、しばらく放置していた。だが弊社スタッフにオススメされたので意を決して読んでみたところ、想像以上にいい本すぎて、やっぱり悔しかった。
(僕のように心が狭い奴を除き)全ての経営者にオススメの本。なかでも学生時代に「アタマがいい」と言われていたような方に特にオススメ。「アタマがいい」のは、経営者にとってメリットもデメリットもあると思うから。
以下、引用。
・・・
戦略家たちに欠けているのは、一言で言えば「自分をズラす力」だ。彼らは多くの場合、「自分が正しいと思うことを相手も正しいとと思うとはかぎらない」「世の中にはいろんな考え方の人がいる」ということを頭では理解していても、腹には落ちていない。だから自分の考えを相手の考えのほうに「ズラす」ことができず、相手を自分のフィールドに引きずり込み、つい「論破」してしまう。
でも残念ながらそれは本当の意味での「優秀な人材」とは言えない。いくらロジカルシンキングが得意でも、エクセルやパワポづくりがうまくても、相手を動かせなければ戦略は実行できないからだ
・・・
澤田さんの口からは、思ってもいない言葉が出た。それが冒頭の、「うーん、ウザい」だ。
「靴修理屋の社長じゃなくてさ、マッキンゼーのコンサルタントみたいなんだよね。きみの言っていることは、多分正しい。でもいくら正しくても、29歳の社長がいきなり頭の良さそうな正論を話してきたら、社員にとってはウザいだけだよね?誰もついてこない。むしろ敵だよ」
・・・
はじめから自分がやりたいことを押しつけず、まずは、相手の希望を叶えるところから始めよう。大きな施策に手を出すのは、フォロワーができてからでいい。
「自分は何をしてほしいか」を伝える前に、「あなたは何をしてほしいのか」を問うのだ。
・・・
C=当人の能力に合わせてフォローアップし(Capability)
A=適切かつ思い切った権限委譲を行い(Authority)
R=その責任を明確にしたうえで(Responsibility)
E=納得のいく評価とフィードバックが高頻度でなされること(Evaluation)
権限委譲でつまずくパターンは、ふたつある。
ひとつが、口では「任せる」と言って結局は口、最終的には手まで出してしまうマイクロマネジメントパターン。もうひとつが反対に、任命だけして放置し、社員が潰れてしまう丸投げパターンだ。前者は「CARE」のなかでもとくに「A」「R」を意識して権限委譲を行い、どこかで思い切って手を離すしかない。そして後者を防ぐためには、全面的に「CARE」が必要だ。
リップルキッズパークがレアジョブグループにジョイン
PMI 1日目。
子ども専門オンライン英会話の老舗、リップルキッズパークがレアジョブグループにジョインすることを発表。
代表の三富さんや同社の先生・スタッフとともに、英語が話せて当たり前の未来を築いていく。
(写真は三富さんと、リップルの先生ならびにレアジョブスタッフ)
レアジョブ側のIRのタイミングに合わせ、リップルの従業員たちに今回の件を1時間半かけて説明した。
最初従業員たちは驚いたようだったが、会社の将来展望について語っていったところ、
写真の通り、前向きに受け止めてくれた。
ただし、説明会終了後にとったサーベイの結果を見ると、まだ従業員の多くが不安を持っているようだった。
特に待遇面の詳細を知りたいようだった。
同日夜に、別の先生たちに2回目の説明会も実施した。
このときは待遇についてかなり詳細に説明し2時間かけたところ、
2回目のサーベイ結果は1回目のものよりも大幅改善した。
ただし、当然であるが全員がきっちり理解しきれているわけではない。
従業員一人一人 x レアジョブスタッフの組み合わせでの個別説明を、
明日から本格的に開始する。
外国人と働いて成果を出すためには? (日本人が正解を知っているのか?)
先日、中村社長、藤田副社長と、会長の僕の3人で6時間くらい話をした。
様々なことを話したが、そのなかのテーマの一つは、
レアジョブが日本人・フィリピン人という外国人同士で働いて、
どうやって成果を最大化するか。
その中で出てきたのは、ひとつの区分けとして、
・日本人が正解を知っているのか?
という区分けがあるということ。
より正確に言うと次のようになる。
・日本人がおおよその正解を(知っているつもりではなく)本当に知っているか?
例えば、バグを出さないためのシステム開発の仕方には、おおよその正解がある。
・開発環境、テスト環境、本番環境をどう整備するか。
・テストをどう設計するか。
・そもそもの技術力をどう高めるか。
日本の方がフィリピンよりもITの歴史は古い分だけ、
日本人がおおよその正解を知っていることが多い。
この場合、日本人は外国人にわかるように説明すればそれで十分。
英語力も異文化活用力もそこそこで十分で、
むしろ正解を知っているかの方が大事になる。
一方、おおよその正解を誰も知らないケースがある。
例えば、
・いい英会話レッスンとは何か? どのような講師を採用し、どう評価し、どう研修したら、いいレッスンが提供できるのか?
レアジョブのようにフィリピン人講師が日本人のお客様相手に英会話レッスンを提供する場合、
日本人だけでも、フィリピン人だけでも、正解にたどり着けない。
ファクトを集め、日本・フィリピンの双方でPDCAを回す必要がある。
この場合、求められる英語力も異文化活用力も先ほどよりは高い。
ニュアンスを英語で、相手の文化に合わせながら、
双方向で影響しあうことが重要だからだ。
今から数十年前は、途上国は先進国でつくっていたものをより安くつくればそれでよかった。
だからその当時は日本人が正解を知っていた。
しかし今では、先進国・途上国の境なく、つくるし売るようになっている。
そうすると日本人が必ずしも正解を知っているわけではないことが増えてきた。
正解をどう教えるか、という仕事も依然としてあるが、
先進国・途上国の境なく、正解にたどり着くようどう支援するかが、
日本人により求められるようになっている。
・・・という話を今日、フィリピン駐在中の日本人スタッフSに話をした。
そしたら彼から次のような話をもらった。
・駐在してもうそろそろ1年だが、最近3ヶ月が特に成果を出せたように思っている。
・この3ヶ月で気をつけてやったは次の通り。
・まず最初に、日本・フィリピン双方のナレッジに基づき用語を定義し、どう測るかを定義した。 (例:講師起因の満足・不満足とはなにか)
・その上で、関係者全員が日次や週次でデータを見れるツールを開発してもらった。
・さらに、解決すべき課題の切り分けと重み付けをしてもらった。
・自部署だけではなく他部署にも同じ目標を追ってもらった。
・そうすると、フィリピン人スタッフからボンボンとアイデアが上がってきて、自分たちでガンガン実行しだした
・成果が上がってきたのはそのせい。
・駐在前にそれができたかというと難しかっただろう。「日本・フィリピン双方のナレッジに基づき用語を定義」というところが、フィリピンに来ないと難しかったから。