外国人と働いて成果を出すためには?  (日本人が正解を知っているのか?) | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

外国人と働いて成果を出すためには?  (日本人が正解を知っているのか?)

先日、中村社長、藤田副社長と、会長の僕の3人で6時間くらい話をした。

様々なことを話したが、そのなかのテーマの一つは、

レアジョブが日本人・フィリピン人という外国人同士で働いて、

どうやって成果を最大化するか。

 

その中で出てきたのは、ひとつの区分けとして、

・日本人が正解を知っているのか?

という区分けがあるということ。

 

より正確に言うと次のようになる。

・日本人がおおよその正解を(知っているつもりではなく)本当に知っているか?

 

例えば、バグを出さないためのシステム開発の仕方には、おおよその正解がある。

・開発環境、テスト環境、本番環境をどう整備するか。

・テストをどう設計するか。

・そもそもの技術力をどう高めるか。

日本の方がフィリピンよりもITの歴史は古い分だけ、

日本人がおおよその正解を知っていることが多い。

 

この場合、日本人は外国人にわかるように説明すればそれで十分。

英語力も異文化活用力もそこそこで十分で、

むしろ正解を知っているかの方が大事になる。

 

 

一方、おおよその正解を誰も知らないケースがある。

例えば、

・いい英会話レッスンとは何か? どのような講師を採用し、どう評価し、どう研修したら、いいレッスンが提供できるのか?

 

レアジョブのようにフィリピン人講師が日本人のお客様相手に英会話レッスンを提供する場合、

日本人だけでも、フィリピン人だけでも、正解にたどり着けない。

ファクトを集め、日本・フィリピンの双方でPDCAを回す必要がある。

 

この場合、求められる英語力も異文化活用力も先ほどよりは高い。

ニュアンスを英語で、相手の文化に合わせながら、

双方向で影響しあうことが重要だからだ。

 

 

今から数十年前は、途上国は先進国でつくっていたものをより安くつくればそれでよかった。

だからその当時は日本人が正解を知っていた。

 

しかし今では、先進国・途上国の境なく、つくるし売るようになっている。

そうすると日本人が必ずしも正解を知っているわけではないことが増えてきた。


正解をどう教えるか、という仕事も依然としてあるが、
先進国・途上国の境なく、正解にたどり着くようどう支援するかが、

日本人により求められるようになっている。

 

 

 

・・・という話を今日、フィリピン駐在中の日本人スタッフSに話をした。

そしたら彼から次のような話をもらった。

 

・駐在してもうそろそろ1年だが、最近3ヶ月が特に成果を出せたように思っている。

・この3ヶ月で気をつけてやったは次の通り。

・まず最初に、日本・フィリピン双方のナレッジに基づき用語を定義し、どう測るかを定義した。 (例:講師起因の満足・不満足とはなにか)

・その上で、関係者全員が日次や週次でデータを見れるツールを開発してもらった。

・さらに、解決すべき課題の切り分けと重み付けをしてもらった。

・自部署だけではなく他部署にも同じ目標を追ってもらった。

・そうすると、フィリピン人スタッフからボンボンとアイデアが上がってきて、自分たちでガンガン実行しだした

・成果が上がってきたのはそのせい。

・駐在前にそれができたかというと難しかっただろう。「日本・フィリピン双方のナレッジに基づき用語を定義」というところが、フィリピンに来ないと難しかったから。